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第三十三鈴 毒のスキル

地上にて毒の正体がある男のスキルによるものと判明した。響達は天空の王国に戻り最後の戦いに挑むのであった。

モサ子は空間スキルを使って天空の王国に向かって飛ぶのであった。


「みんな無事でいて…」


願うように響は呟くのであった。

王国は紫色のオーラを放っている。


「おい…まじかよ」


のなかは王国の上から飛んでくる影に目がいく。


「あれってもしかしてバジル・バトス?」


「ああ、俺たちが必死こいて倒した強敵じゃないか」


「でも、ドラゴンって毒が効かないんじゃ」


王国の周りを飛ぶバジル・バトスの上に一人の男が見える。


「もしかしてあれって、健二さん?」


バジル・バトスはDライダーの健二に操られていた。


「健二。あいつ毒人になってやがる…」


健二の肌は紫色に変わりこちらを睨みつけている。


「どうやらあいつとは戦わないといけないみたいだな」


のなかはそう呟きMPSのスラスターのついたボードにのりバジル・バトスに向かっていった。


「お前達は先にいけ!ここは俺がなんとかする!」


「のなか危険だよ!」


響はのなかの背中に向かって叫ぶ。


「…響、私ものなかと一緒に戦うよ」


「モサちゃん?」


モサ子は天空で一緒に戦っていたDライダーズの仲間が苦しんでいるのを見過ごせなかった。


「犯人はきっと王国にいる。この空間を通ればすぐに降りれるよ」


「…モサちゃん、わかった。のなかをよろしくね!」


そう言ってモサ子は響を空間の中に落とした。


「健二。私の戦い思い出させてあげる!」


モサ子はのなかとそもにバジル・バトスに向かっていくのであった。





モサ子が開いた空間を通って響は天空の王国に降り立った。


「そんな。村が…」


そこは初めて響達が降り立った場所であった。周りの建物は瓦礫と共に崩れている。


「ひどいよ。こんなことするなんて」


建物の中からケセパサ達が出てくる。


「ケセパサさん達!そんなみんな毒にやられてるの?」


ケセパサ達の目は紫色に光っている。

そして響を見るや飛行形態に変身して襲いかかってくる。


ーーーチリン


「みんなすぐに助けてあげる」


響は飛びかかってくるケセパサ達のノーツを弾き飛ばす。


タンッ!!タンッ!!!タタタタンッ!!!


ケセパサ達はノーツの弾ける勢いに飛ばされていく。


「そんな簡単には元に戻せないみたいだね」


響は吹き飛ばされたケセパサ達の様子を見ながら本気で戦うことを決めた。


タタタタタタタタタタタタタタタタタタタタン!!!!


響は背後から襲いかかってくるケセパサに連打を決める。


タタタタタタタタタタタタタタタタタタッ!!!!


そして体の毒を消すことを意識しながら気持ちを込めて一撃一撃正確にパーフェクトなタイミングでノーツを弾いてく。


タタタタタタタタタタッ!!!!


「お願い元に戻って!!」


響はノーツを弾きケセパサを見る。


「…あ…苦しい、苦しい」


ケセパサ達は意識を取り戻したが、毒に苦しんでいた。


「今助けてあげる!」


響はケセパサに手を当て、スピリチュアルダイブモードになりケセパサの体の毒を弾く。


タタタタタタタタタタタタッ!


「う…ありがと、ありがと…」


体が良くなったのか響にお礼を言うケセパサ。

響は頑丈な建物の中に救ったケセパサ達を運んであげた。


「あなた達はここで休んでてね」


そう言って響は王宮に向かったのであった。


「誰かいませんか!」


響は地上から避難した人たちが心配であった。

せっかく地上から逃れた避難場所だったはずの天空でも同じく毒に襲われるその恐怖に襲われているのではないかと考えていた。


コツンコツン


静まり返っている王宮の中で響きの足音だけが響きわたる。


コツンコッ


響は歩みを止めた。

そして奥の扉がいきなり開く。


「あ!響さん!?助けて!!今ゾンビ達に襲われてて!!」


そこにいたのは他の毒人化した人に襲われている優徒であった。5人の毒人にもうすでに腕を掴まれており逃げることもできない状態であった。


「優徒さん!!」


響は駆け寄るよろうと走るが距離が遠すぎて間に合わない。


「うわぁああああ!!!腕がぁああ!!」


毒人は優徒の腕を引きちぎる。その痛みに優徒は悲鳴をあげる。


「やめてくれ!!こんな酷すぎる!!響さん助けて!!!」


響は駆け寄っていたが、間に合わないことを考えてその場で止まる。


「響さん!!響さん!!たすけてぇえええ!!!」


優徒は必死で響に助けを求める。


「うわあああああああぁぁぁ!!!!」


「ねぇ、優徒さん。みんなを毒人にして満足?」


響は優徒に問いかけていた。


「うわぁあああ!!あっははは!!はっはははは!!」


優徒の叫び声は笑い声に変わった。


「あっはははははは!!!酷いよ。僕の茶番にちょっとは付き合ってよ。響さん」


優徒は毒人達に指示をだして自分を襲うのを止めさせた。そして引きちぎれた腕は毒の煙からニョキっと生えてきた。


「僕が毒の発生源って気づいていたのか。まぁもう遅いけどね」


「あなたがこの世界の異能力者」


響は真剣な顔で聞く。


「その通り!僕は神より毒のスキルを授かった能力者だ!世界の生き物は全て僕の色に染め上げるのさ!!」


「私達がこの世界に来た時のあの優しい優徒さんは演技してたってこと?」


「あの時はタイミングがほんとに悪かったんだ。僕はこの天空の王国の王を毒人に変えられ、そしてDライダーズと共にバジル・バトスを討伐しようとしていたんだ。何度か試したけど、ドラゴンには神血が混ざっていて僕のスキルが通用しないんだ。そこでドラゴンを操れるDライダーズを毒人にしてドラゴンの制圧を考えていた。計画順調だったのにまさか他の世界の異能力者が現れてくるなんてね。気づかれないようずっと近くで観察させてもらったよ」


「あなたが黒幕だったってことね」


「隠すほどじゃなかったけど、他の世界の異能力者を利用すれば計画も捗ると考えてね。実際バジル・バトスの討伐は成功してこの世界にとっての脅威は全て除外した。君達以外ね」


優徒は響を睨みつける。


「じゃあさ、ささっとかかってきなよ。ひねくれたその根性フルコンで叩き直すから!」


響は戦闘体制になった。


ーーーチリン


鈴が鳴り音楽が始まる。


「僕の毒を舐めてるよね?君達が戦ってきたのは僕から派生した弱小ウイルスくん達僕のは…オリジナルだよ」


優徒は自身の体の一部を雲状にして響に向かわせてくる。

響は一瞬のうちに周りに毒の煙が現れて驚く。しかしノーツはそこにしっかりとある。


パパパパパパパパパパパパッン!!!


響の細胞にノーツが触れると弾き飛ぶ。

響には優斗の毒の効果体ができていた。


「うそだろ?僕のオリジナルの毒だぞ?ほんとに君は異常だよ」


「私の強さはどうだっていい!!さっさとこの世界の人達を解放してあげてよ!!」


「無理に決まってるよ。だってこの世界は僕中心にできてるんだから。この結末も全て神様の計画なんだよ」


「意味かわない!他の人達は関係ないでしょ?」


「僕を下に見る人達に人権なんてない。だから僕の一部にしてあげた。そうだ君もささっと倒して僕の一部にしてあげるよ!」


「…気持ち悪いね」


響は優徒の言葉に即答する。

その言葉は優徒を怒らせた。


「毒のスキルは人の体の中にウイルスとして入り細胞を毒の媒体にして繁殖を増やすことができる。毒になった細胞は僕の思いのままに操ることができるんだ。そしてその細胞を集めることも簡単にできる」


優徒は近くにいた5人の毒人から毒の細胞を吸収して自身の体を大きくする。


「響さん…悪いけど。君とはここでお別れだ。

さっさと死んでくれ」


優徒は大きく右腕を振りかぶり響に襲いかかるのであった。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

毒のスキル気持ち悪いですね。吸い込んだら苦しんでスキル保有者の人形になってしまう。

響ちゃんにさっさと退治してもらいましょう。

次回もお楽しみください。

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