第二十五鈴 ドラゴンの目
地上に発生した毒の手掛かりを掴むため響とDライダーズはバジル・バトスと死闘を繰り広げる。
バジル・バトス戦クライマックス。
大型ドラゴン バジル・バトスの発生させた5本の雷の柱が天空の戦いを難しくする。
のなかはスラスターのついたボードで雷の柱を軽々とよけ、バジル・バトスの懐に飛びつく。
「さっさと雷を消してもらうぞ!」
のなかはボードのサイドについたブレードでバジル・バトスの首元を切り刻む。
グオッ!
さらに激しく雷が周りを飛び交いのなかは一度距離をとる。
「モサ子!そろそろ飛べるか?」
「全然飛べるよ!」
のなかは片手で抱えたモサ子を宙に放り出した。
モサ子から大量の髪の毛が宙に舞いそこからモササウルスが大空を舞う。
「健二!私に乗って!」
麻耶と一緒に乗っていたDライダーズのリーダー健二はモサ子に移り変わる。
「のなか、無事でよかった。ありがとうなモサ子」
健二はのなかとモサ子に礼を言う。
「よし、バジル・バトスは確実に消耗している。もう一度連携攻撃を仕掛けるぞ」
「「おう!」」
のなかとモサ子、麻耶と良は健二の呼びかけに答え空を舞う。
バジル・バトスの雷はさらに激しくなる。
体にためた雷と5本の雷の柱からランダムで強力な雷撃が飛び交う。
バチバチッ!
柱から柱に雷がDライダーズを追うように流れてくる。
「雷が激しすぎる!」
のなかはギリギリで雷撃を避けていく。
「これじゃ、近寄れないよ!」
バチバチッ!
麻耶に向かって雷撃が向かってくる。
目の前に迫る雷に麻耶は目をつぶる。
タンッ
馴染みのあるノーツの弾ける音が聞こえる。
「あ、響ちゃん!」
麻耶の前には雷の柱に取り込まれていた響が譜面の円盤の上に立っていた。
「みんなごめん、雷のノーツ弾くの遅くなっちゃた」
ババババババババババババババババババババッ!!!!!!!
響が囚われていた雷の柱が激しく弾け飛ぶ。
ババババババババババババババババババババババッ!!!!!!
「な、なんだ!何が起きているんだ!」
弾き飛ぶ雷の柱にのなかは叫ぶ。
「雷の柱、弾いたんだよ」
静かに響は答える。
バババババババババババババン!!!!
響は雷を超えた光の速さでノーツを弾き返していた。
ノーツを弾き続けた響の反射速度は極限まで来ていた。
雷の柱があった場所は響の弾いたノーツの輝きがキラキラと残っていた。
響を取り込んでいた雷の柱は消えて残り4本になった。
「もちろんフルコンよね!」
響はガッツポーツを決める。
「異次元の強さだ。よし!響!俺たちの先頭に立ってくれ!」
「雷攻撃なら任せて!全部弾き切るから!」
健二の呼びかけに響は元気に答える。
グウオオオオオ!
バジル・バトスは咆哮を決め雷撃を行う。
バチッ!!!バチバチッツ!!!
Dライダーズは一列に並びバジル・バトスに向かって飛ぶ!
先頭に響が雷撃を向かい撃つ。
「シビれる曲調!癖になる!」
ババババババババババババババババババババッ!!!!
響は速度を落とさず雷を弾き始める。
バババババババババババババババババババババッ!!!!
響の動きは徐々上がる。響に降りかかる雷は全て弾かれる。
ババババババババババババババババババババババッン!!!!
「みんな後はよろしくね!」
響は向かってきた雷撃を弾き飛ばしのなかとDライダーズに道を開ける。
「響!ありがとう!みんな決めるよ!」
麻耶はそう言って先頭に立ちバジル・バトスの首元に斬撃を繰り出す
ズサッ!!
続いて良が斬撃に合わせて頭突きを繰り出す。
ドスッ!!!
バジル・バトスは多くの攻撃を行い体力が限界で怯んでいる。
「いくぞ!バジル・バトス!」
モサ子に乗った健二はバジル・バトスの頭部に頭突きを行う。
しかしバジル・バトスはその動きに気づき体をひねり尻尾をモサ子に向かって振りかざす。
「やらせるかよ!」
のなかはバジル・バトスの振りかざした尻尾を抱えて技を防ぐ。
「のなか助かる!」
「いけ!健二!モサ子!」
「思いっきり行くよ!!」
ドゴンッ!!!
顎が外れるほどの大きな音が聞こえる。
モサ子はバジル・バトスの顎に向かって思いっきり頭突きをした。
グオォッ!!
バジル・バトスは気を失いよろよろと近くの浮遊する岩の上に倒れ込む。
合わせて周りに展開された雷の柱は消え去っていく。
「やった!バジル・バトスを倒したぞ!」
「やったね!みんな!」
喜ぶのなかと響に健二は疑問を問いかける。
「確かにバジル・バトスは沈めた。周りの雷もこの通り消えた。でも地上の毒はどうだ?」
響たちは地上を見下ろす。
「全然消えてない…。ケセパサの王様が言っていたことは違っていたってこと?」
麻耶は地上に蔓延る紫色の霧が消えていない状況に気づく。
「麻耶、やっぱりバジル・バトスはこの件とは関係ないじゃないか?」
『その通りだ健二』
麻耶と会話していた健二の頭の中に言葉が聞こえてくる。
「な、なんだ!これは!」
『落ち着け健二。私だ。龍一だ』
「な、まさか!?兄貴?でもどこから!?」
周りを見渡す健二に龍一は落ち着いて答える。
『今はバジル・バトスというべきか』
その言葉を聞き、健二はバジル・バトスに目を向ける。
バジル・バトスは黄色い優しい光を放ちながらじっと健二を見ていた。
「兄貴?一体どういうことだ!兄貴はバジル・バトスを討伐して戦死したって聞いていたのに!」
『不思議なことだが、俺の魂はバジル・バトスに吸収された。本体が意識を失っている為、今こうして話ができている』
「バジル・バトスに健二のお兄さんの魂が入っているってこと?」
響は頭に聞こえる声に問いかける。
『よくバジル・バトスを抑えてくれた。おかげでこの情報をみんなに話せる』
龍一はバジル・バトスの体を使いみんなに話始めた。
『この毒の事件が発生した時、俺は地上を監視するバジル・バトスが情報を知っている思いすぐさま、自身のドラゴンと共にバジル・バトスに向かった。お前たちは戦ったから分かるがこいつは気性が荒くてな。そう簡単には情報を得ることはできなかった』
「でも情報なんてどうやって?」
『ドラゴンと意識をシンクロさせるドラゴンの目だ。Dライダーズの良が使っているものと同じ石だ』
みんなは良の首元にかけられた飾りを見る。
『これは禁止された行為なのだが、上空からの情報を得るにはバジル・バトスとシンクロして記憶を読み取る必要があったんだ』
「ドラゴンの目、昔聞いたことがある。魂がドラゴンに吸われるから危険だって聞いていたけど、ほんとにあったなんて」
麻耶が驚いた顔で良を見る。
『バジル・バトスのバスターモードに切り替わる時だ。大量の雷撃を喰らいそのまま俺の体は乗っていたドラゴンと共に焼けこげてしまい、俺の魂はバジル・バトスに残ったままになった』
「兄貴、そんなことがあったのか」
『みんな聞いてくれ。この地上の毒の発生源をバジル・バトスは見ていた。その場所に手掛かりがある』
「それは一体どこなんだ。」
バジル・バトスは静かに語りかける。
『ここから北東12キロ進んだ大きなドラゴンの頭が目印の大型ショッピングモール。ドラゴンモールだ』
「ショ、ショッピングモール!?」
響はバジル・バトスからでた言葉が響のイメージしていたこの世界の文明と矛盾していて驚きを隠せなかった。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
バジル・バトスとの戦いが無事に終わりました。
次回人間たちが天空に逃げる原因になった毒に満ちた地上に降り立ちます。




