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第43話 エピローグ

いつも読んでいただきありがとうございました!

 「ほら、起きなさーい!」


母に起こされて、俺―――‘‘早乙女‘‘ 和也(かずや)の一日が始まった。

二段ベットの下で寝ていたはずの妹はもういない。先に起きたんだろうか?  まぁいつものことだが……。


「おはよう。母さん」

「何のんきなこと言ってるの? さっさとしたくしなさい」

「はぁい」


今年から高校生の俺は、とある私立の共学校に通っている。

妹はその学校の中等部に通っている。


「遅いよお兄ちゃん」


着替えた俺はダイニングに向かった。そこで、朝っぱらからあきれ顔(俺のせい)の彼女こそが我が妹の‘‘早乙女‘‘ 琴葉(ことは)だ。


「いつものことだろ?そうきつく当たるなよ」

「しっかりしてよね……はぁ……こんな人の‘‘彼女‘‘は大変そうだな~」

「彩希は関係ないだろ!」


そう。俺には彼女がいる。高校入学時に外部から進学してきた秀才である、御影 彩希(みかげ さき)とお付き合いさせてもらっている。不覚にも‘‘一目惚れ‘‘してしまったのだ。


「ほら、あなたも!もう時間でしょ?」

「あ、悪い!いつもありがと……ん……」


俺たちは毎日毎日、この瞬間は同時に「「はぁぁぁ……」」とどでかい溜息を吐く。


「いい年してお熱いわね……」

「全くだな」


父と母が目の前でキスしていると、そこはかとなく気まずくなるものだが、もうそんな気もうせてしまった。(毎日だし)


ピンポーン


インターホンが鳴った。


「和也~いる~?」


彼女が迎えに来てくれたらしい。


「全く、大事にしなさいよ。私お姉ちゃんが欲しいから」

「私情をはさむな!」

「ほら早く!行った行った」


妹に急かされて、俺は朝飯をかきこみ、家を出た。


「また寝坊?」

「はい……」


彩希には本当に頭が上がらない。


「まったく……私が起こしに来なかったらどうするつもり?」

「面目ないです……」

「ちゃんと起きてね?」

「はい……善処します」

「はぁぁ。んじゃ、行こっか」

「おう!」

「全く返事だけは威勢いいんだから」


俺たちは歩き出した。

自分たちの学校に向かって、すべてが始まった場所に向かって。

俺の人生が変わろうとしている場所に向かって。


「似てるわね。私たちに」

「そうか?……そうかもな」


そう言って顔を見合わせている両親に気づかずに。

彼らもまた、自分と同じくたった一度の‘‘一目ぼれ‘‘によって、人生を変えた人だとは気づかずに。



・・・



エピローグ New Game(受け継いだ心)



『だんむず』完結

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