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第3話 合コン(優華目線)

いつも読んでいただきありがとうございます!

 私―――雅 優華は今かなり驚いている。先日道案内をしてくれた優しい人が合コン(?)に現れたからだ。

もともと期待してなかった訳ではない。助けてもらったのに、お礼も言えずに「あの人」は去ってしまった。

だから、もし来ていたらお礼を言おうと思っていたのだ。

そんな訳で、柄にもなく明らかに合コンだと思われる誘いに乗ったのだ。


それでも、到着した時「あの人」はいなかった。まさかね……とあきらめかけていた。そこにドアが開き、ふと見ると、

「あの人」が立っていた。

「あの人」は少し固まったあとで私の前に放り込まれた。


「いってーな」


怒ったように「あの人」は言った。


「大丈夫?」


たしかに少し痛そうだったので声をかけてみた。かなり緊張してとっさにため口になっていた。


「いえいえ。大丈夫です。おきになさら…え?なんで…?」


「あの人」はまた固まった。その固まり方がなんとなく面白かったので私は思わず吹き出してしまうところだった。


 その後自己紹介があって、フリートーク時間(?)みたいになったので、


「先日はありがとうございました。改めまして雅 優華と言います。名乗るのが遅れてすみません」


本当は、お礼が遅れてすみませんと言いたかったのだが、なぜか緊張して言えなかった。

男子と話すの久しぶりだからかな?

と、思いつつも緊張をできるだけ沈めて聞いてみた。


「あの、あなたのお名前は?」

「あ、すみません俺は…」


「あの人」が名前を言おうとしたとき、「あの人」の隣の男子が、


「王様ゲームしようぜ!」


と言い出した。「あの人」はあっけにとられて流されていったので、あと、なんか聞き直すのもアレだと思いその場は流された。


・・・


 ゲームで私が王様になることはなかった。

今回は王様ゲームを提案した男子が王様だ。そして、


「1番と3番!連絡先を交換しなさい!」


といった。

1番は私、3番が「あの人」なら!


「俺、3番」


「あの人」がそう名乗り出た。内心、なぜかうれしかった。


「私、1番」


私はそう言って、スマホを取り出した。


「じゃあ、はい。嫌なら、後で消してください」


そんなことしません!と、口をついて出そうになるの(?)をこらえて


「こちらこそ、嫌なら後で消してくださいね」


苦笑しながらスマホを差し出すと、「あの人」も苦笑しながら、スマホを重ねてきた。


ピコン♪


と音がして私たちは連絡先を交換した。連絡先の名前が本名であることを期待したが、連絡アプリでは…



「俺」



となっていた。少し苦笑してから、王様ゲームしようと言い出した男子に対し「まぁ許してあげよう」となぜか上から目線で思ってしまった。


続く

次回

登校でバッタリ…なんてね

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