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第12話 ユウカとゆうか 3年前の再来 前置き

いつも読んでいただきありがとうございます!

第12話は前置きだけで1話分に匹敵してしまうので、‘‘前置き‘‘と‘‘本編‘‘に分けてお届けしますのでよろしくお願いします!

 雅さんと夏祭りの約束をしてから数日後の7月26日、終業式が行われた。そうして、高校初めての夏休みがやってきた…。が、


「夏祭りが心配すぎて全然楽しめない!」


親がいないのはいつものことだが、今年は料理に力を入れてみようと調子に乗ってエプロンまで買ったのに全く使っていない。雅さんとの約束の日、8月1日が近づくたびにびくびくしている。なぜなら、3年前つまり「俺」が中一の時同じ祭りで「俺」は…


ピロン!


メールの着信音が鳴った。

今は、7月29日の正午前だ。(ちなみに「俺」は自宅で課題をしている)なんだってこんな時間に誰が…。


『鈴木君、元気?今何してる?』


雅さんだった。


『元気だよ?今、課題してる。雅さんは?』

『私はお昼食べてる。あと、約束忘れてないでしょうね?』

『忘れてないよ』

『8月1日、6時に駅集合ね』

『分かった』


そう「俺」が返信すると、OK!という熊のスタンプが送られてきた。


『そうそう。お昼まだなの?』


雅さんが聞いてきた。確かに正午前なのでそろそろ腹が減ってくる。

エプロン使ってみるか……。


『今から作るよ』

『え?自分で作ってるの?』


雅さんからの問いにふと、そういえば普通は自分で作らないんだっけ?ということを思い出した。


『うん』

『じゃあさ、できたら写真送ってよ』


「俺」は少しためらったが、あきらめて「いいよ」と承諾した。


・・・


 と、いうことで、昼食を作ろうと思う。今回は焼きそばを作ろうと思う。

と言っても作ったことがないので、完全にスマホとにらめっこだ。しかし、なんとなく作り方は分かるので意外とすぐできた。


 『できたよ』と「俺」は写真付きで送った。すると、すぐ既読がついて、

『えー!すごいじゃん!結構本格的なんだね。おいしそう!』


と、べた褒めされた。気恥ずかしさ半分うれしさ半分といったところだ。


『雅さんは、どんなお昼?』

『私はこんなだよ』


添付された写真を見て俺は絶句した。なぜなら、


『カップ麺と総菜のから揚げ?』

『そそ。私料理とかできないからさ。あり合わせで食べるしかないの』


あり合わせひどすぎない?


・・・


 こうして月日は流れ、ついに、8月1日がやってきたのだった。

 

 駅にて、5時50分。


「早く来すぎたな」


30分前に来た「俺」はもう何度言ったか分からない言葉をまた口にした。


「あ!いたいた!」


聞きなれた女性の声に「俺」は気合を入れなおした。が、それがすぐに吹き飛ばされた。


「お、おまたせ…」


雅さんはなんと……



浴衣だった。



「どうかな?似合ってる?」


頬を赤く染めながら、聞いてくる雅さんの姿をまじまじと見る。浴衣は花柄で、優華という名前にぴったりの白を基調としたものだった。

髪は後ろで団子のようにまとめられ、そのせいで、いつもなんとなくしか見えないうなじがはっきりと見える。なんというかすごく色っぽい。

足は素足に草履だ。擦れていたくないのだろうかと思ったが今のところは大丈夫そうだ。

さらに、髪には花の髪飾りがあしらわれとても似合っている。


「ねぇ聞いてる?」


雅さんが怪訝そうな表情でこちらを見てきた。


「すごく似合ってる」

「あ、ありがと…えへへ…」


嬉しそうに笑った雅さんの顔は多分いや、たしかに俺の心をわしづかみにした(2回目)


「いこっか」

「うん」


雅さんに促されて、「俺」たちはホームに向うのだった。


続く

「ちなみにどの辺が一番似合ってる?」

「全部に会ってるとしか言いようがないんだけど」

「え⁉あ、そ、そそ、そっか…こういうのが好きなんだ…」

「何か言った?」

「何でもない♪」

「またすぐそういう顔を…」

「顔?私の顔に何かついてる?」

「いや別に…」

「なによ!教えてよ!」


次回

ユウカとゆうか 3年前の再来 本編

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