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647話 こんなゲーム脳でごめんね

 馬鹿話はともかくとして、俺の身体が異常なのは、まぎれもない事実だ。


 俺の霊魂の穴って、こんなところに出口があったんだな……なんで? さっぱりぽーんと全くもって皆目かいもく見当もつかん。


 さながら、入口的なブラックホールと出口的なホワイトホールみたいな関係なのか?!


 それにしても、なんで繋がっとる? わけがわからねえ。


 いや、原因とかは二の次か!?


 ここはなんとしてでも物理的に対処……いや、肉体じゃないから、物理的ではないのか?


 じゃあ、なに? 霊魂的!? それともアストラル体的!? なんにしても、仮に対症療法的な処置であっても、実際に生じている問題をどうにか解決することの方が先決だ。


 原因究明は後回しにしよう。


 本当は原因究明した後で、それに対応した措置を施す方が確実なんだろうけど、今はそこまでの時間をけそうにないもの。


 でも、俺の身体に空いた穴と同じだとすると、これは厄介だぞ。


 あれほどユタンちゃんが必死になって、探してくれたのにもかかわらず、俺の穴をふさぐ方法は見つからなかったわけだから……。


 霊魂みたいなのが壊れた場合って、いったい、どうすれば、修復できるんだ?


 霊魂の破損は、霊魂で塞げってのが常道だとは思うんだけど、じゃあ、実際にどうするのかって、話だ。


 悪霊をパズル的に並べて、組み合わせる? そんなアホな!


 そんな細かい違いなんて、まるでわからんよ。


 一位階と三位階の悪霊では質量的なものが三倍くらい違うというのは、推測からわかっただけで、実際、形の違いとかを判別してわかったわけでもないからな。せいぜい漠然ばくぜんとした大きさの違いを判別できる程度だ。


 パズルは苦手じゃないし、比較的嫌いではないけど、そもそも全部のパーツは揃わないだろう?


 だって、属性化で随分と精霊になっちまってるし、昇華させて虚空こくうにもぶち上げちまったもんよ。


 あわわ、やっちまったな。今更だが……。


 でも、仕方ねえだろ。あの【虹色の園】の大々的な魔法陣が勝手にやっちまったことだから……あ、その前に自分でも火の精霊を昇華させちまってたな。あはは、まあ、しゃあんめえ。


 でも、なんで精霊の鎮魂のために、あれほどシステマチックな儀式魔法が組まれていたんだろうか?


 再度、発動したということは、場当たり的に対処したものではないのだろうし……。


 そもそも、一万年前にも同様の事件が起こっていたわけだよなぁ。


 精霊がいるということ自体、そのときにも悪霊が存在していたという証みたいなもんだし、だからこそ、属性化された精霊があの森に集まってきていたわけで……。


 となると、当時からここに界域が存在していたわけだ。


 でないと、世界にはもっと魔物が溢れて大変だったはず……いや、記録そのものが残っていないから、それもわからないか。あれ!? どうなってんだ?


 というか、それは変だ。こんな異世界からの災厄なんか予測しようがないわけだから、悪霊の発生後にそれを危惧きぐして、後から造られたと考えるのが普通だ。


 当時はどんなだったんだろう? 二十年前に魔物が発生したときも、そりゃあ大変だったろうけど、本当の本当となる最初はその比じゃねえよな、絶対に。


 この界域が存在しなくて、この霊湧落から悪霊がそのまま垂れ流し状態とか考えたくもない。


 はあ……この界域を造ってくれた方に感謝だな。守護天使だ。まじ神だ。


 というか、少なくとも、二度目なのか? こんなわけわからん空間の穴がこの世界に空いちまったのって……。


 いったい、なにが原因だ? いや、それは後回しだった。


 でも、迷い人は俺だけじゃないって話だったし、前の人の霊魂にも、同じような穴が空いてたということだよな。


 この世界が無事存続しているということは、前回はなんとか無事解決して、一万年くらいの間はそれが維持できていたということでもある。


 どうにかする方法が無いわけではないということだ。


 なにがしかの方法はあるとみていい。これは朗報だな。


 ただ情報が不足しすぎているのも確かだ。


 聖樹様がご存命なら、界域に入る前にでも、ここから引き返した後にでも、世界樹の記憶の保管庫とやらにアクセスしてもらえれば、なんらかのヒントになるようなことが少しはわかったかもしれないのに……俺のせいで。


 こりゃあ、まじでやっちまったかもな。


 グッドエンディングを迎えるためのピースをいくつも回収し忘れてたとすると、もうどうにもならないぞ。


 ファムちゃんを失った時点で、ベストエンディングにはもう辿り着けないのはわかりきったことだとしても、せめて……せめて残っている中で、最上の結果を導き出したいと思ってたのに。


 うん、こんなゲーム脳でごめんね、ファムちゃん。


 あまりにもおじさんにとっては、非現実的というか、ファンタジー的でありえないことばかりで、まだずっと夢を見てるみたい。なんだか、ふわふわしてるんだよ。許してね。


 でも、ここはちょっとでも格好良く決めたいところだ。散々、恥をさらしておいてなんだけど。


 現状でわかっていることなんて、精霊や悪霊が俺の霊魂から遊離した派生物であること。それに加えて、それらが膨大な魔力を含んでいること。そして、その魔素を消費しきると、この世界の霊魂と同じように、霊魂の輪廻循環ルートに乗るということぐらいだ。


 それがいったい、なんの意味があるのかさっぱりだけど……。


 そもそも、魔素からして、まるでわからねえよ。


 なんだ? 魔素って。

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