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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

全ての鴉を殺して

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

恋愛です。R15です。んでもって、ヤンデレです。

最後だけ、ちょっと深いキスシーンと、洗脳描写があります。

苦手な方はご注意下さい。


「姫様、お迎えに上がりました」

互いに床を共にして、朝を迎えると、必ず黒服達が彼女を迎えに来た。彼女と同じ、裾の長い真っ黒な羽織物を来て、数多の鴉達は僕の元から彼女を連れ去った。

「名残惜しいが仕方ないね。気を付けて……」

「……またお会いしましょうね。次こそは……次こそは……昼も、夜も一緒にいましょうね」

私一人取り残して、羽ばたいてしまう彼女の目はもの悲しげで、此方まで悲しくなった。でも……大丈夫。鴉の鳴き声が終わればまた戻って来る。


扉を開けると、刃の長い日本刀を地面に突き刺して、天を仰ぐ女がいた。

彼女の周りには黒服達。彼女と同様の、裾の長い羽織物を広げて横たわる姿は、大鴉が羽を広げて、くたばっている様だ。

かつて、彼女の同胞だったもの。彼女を連れ戻す為に現れた、黒い使者達。しかし今は腹から血を流し、変わり果てた姿で散っていた。

腹から逆流してくる胃液を口を抑えて押し留める。見ては……行けない。直視したら、すぐにでも発狂してしまいそうだ。

「あぁ、起きて……仕舞われたのですか?」

女は光の無い双眸で此方を見た。辺りに散った鴉の死骸には目もくれず、ただ此方を見据えて前髪をかきあげた。

此方が萎縮している事に気がついて居ないのかも知れない。立ち竦む私に向かって、一歩、此方に歩み寄る。床を共にした朝に浮かべる微笑を浮かべて、手を伸ばす。辺りを殺し尽くしたその指で、返り血の着いた指で、頬に触れてきた。

「貴方にバレないように、宵のうちに済ませるつもりだったのです。だって……鴉が鳴いたら帰らなくてはならないから……」

息が荒くなるのを感じる。緊張で動けない。それを知ったように、彼女は腕を絡ませて来た。離さない様に、背中に手を回し、愛おしい物にでも触れる様に髪を梳かす。

私は痰が絡んだまま、無理矢理言葉を吐き出した。このままでは、ずっと流されてしまう。そうなるのは……不味い。

「何も……殺す必要なんて」

「ありますよ。殺さないと何時までも鳴き続けて、私を連れ戻してしまうから。何よりも大切な貴方との逢瀬を、あの鴉達は邪魔をしてしまうから」

仄暗い、恍惚とした甘い声。気を病んだ者が放つ特有の、腐った果実の甘い声。それを精神を支配する様に優しく耳元で吹かせながら、彼女は顔を包み込んできた。

「でももう大丈夫。朝でも昼でも夜でも、ずっと一緒にいましょうね? 連れ戻す鴉は皆私が殺してしまったから」


目が覚めると、彼女が隣に横たわっていた。黒の長髪を床中に散らし、乱し、私の体にぎゅっと抱きついてくる。互いが互いに苦しくなるまで続けられると、今度は唇を吸われた。雛鳥に口移しでもする様に舌を合わせて、絡ませてくる。

「おはよう御座います。愛しい君」

「ん……おはよう」

何か……忘れているような……? 恋人達にとって当然の朝の逢瀬なのに、なんだろう……この、違和感は……?

ぼんやりと考え事をする僕に反し、彼女は恍惚とした表情で、抱き締めてくる。

「安心して下さい。邪魔をする鴉たちはもう、いませんから」


だって、貴方と朝を迎える為に、全ての鴉を殺して来ましたから。

最初のヤンデレちゃんとはちょっと志向が異なりました。

(最初は、もっと仄暗い、甘ったるい声音でいじめっ子ぶちのめし、「だぁい好き」って言いそうなキャラでした)

アニメの影響が怖すぎて泣きそうです。ヒィッ!!


元ネタは三千世界の鴉を殺し〜という都々逸。

大好きなんですよ、あれ!!

何時だって覚悟ガン決まりのクソデカ感情持った人間が好きです。

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