1話平均17000文字の連載小説を2年続け、その作品は2周年の先日、日間ランキング最高位を更新しました。
皆様こんにちは! シサマという者です。
創作にぴったりな秋という季節が訪れ、あれ程猛威をふるっていた新型コロナウイルス感染は、一時的な可能性も否めないものの、現在の日本に於いては小康状態になりました。
そんな状況下、最近のエッセイジャンルでは評価の仕方や、作者と読者の価値観の違いについて書かれた作品が増えていますが、中には怒りを拗らせてしまったものや、毎日の生活に疲弊しているのかなと心配させられるものもあります。
流行やランキングへの不満なら、気軽に賛成意見や反対意見が出せましたが、蓄積されたネガティブ感情に関しては、肯定するのも否定するのも難しいもの。
本来ならばこの「小説家になろう」サイトにも、もう少し安堵感というか、いつもの空気が戻ってきて欲しいと感じていたのですが、元来優れた表現者というものは、自身の環境や精神状態を無意識に作品に反映させる力があって然るべき。
不穏な空気というものは、払拭すればいいというものではありませんね。
成功したい人は、それだけ苦しむしかありません。
さて、そんな中でも相変わらずの「唯我独尊」創作活動を貫き、ポイントやブックマークで他者と圧倒的な差があっても、「唯我独尊」だからあんまりイライラしない(笑)、私シサマが今回訴えたい事は……。
①「なろう」の活動2周年だよ! 応援(←見守り?)ありがとう!
という事と、
②読者やサイトの暗黙の了解に従うのは、1回初志貫徹してからでも遅くないよ!
という事です。
私がこの、「小説家になろう」サイトに初めてやって来たのは、2019年の9月。
このサイトに来た理由は、長年構想を固めてきた長編小説『バンドー』を書く事だけであり、当初はWeb小説の常識もトレンドも知らなかった私は、ただ物語のキレのいい所までぶちこんだ23000文字(笑)を「第1話」として、10月3日に投稿しました。
その後、改めて「小説家になろう」サイトを詳しく眺め、主人公の名前だけの4文字タイトルや、序盤から説明が続いた第1話の作風も含めて、「俺のやり方って頭おかしいんだな」と気が付きます。
しかしその僅か4日後、再び物語のキレのいい所まで22000文字書き下ろした第2話を、そのまま投稿します(笑)。
コンテストに応募しようと考えた時に消去した、当時の前書きや後書きには、「長文投稿は間違ったやり方だったかも知れませんが、このまま行きます」と早くも「唯我独尊宣言」しているんですよね。
何故、こんな頭おかしいやり方を貫いたのか?
それはまず、キレのいい所まで一気に執筆し、一気に投稿するという瞬間に、これ以上ない快感を得られるからなんです。
当然、長すぎて全く読まれませんし、全く評価されないのですが、「俺って頭おかしいくらいに天才だな!」という全能感が毎回得られるのです。
これは、実際にやってみた者でなくては理解出来ません! (←誰もやりたくない)
また、物語のキレのいい所まで長文で執筆する事により、エピソードの前半で鬱展開があっても、後半に回収してハッピーエンドが可能。
そして何より、それだけ長文なら投稿の間隔が開いて当然である為、焦らずに納得の行く形で投稿し、伏線の回収やキャラクターの言動にブレがないかをしっかりチェック出来る訳なんですね。
その後、エッセイや詩、短編小説を書く事も増えた為、私はWeb小説の流儀に則り、1話平均17000文字という、無謀な長文投稿は『バンドー』だけになりました。
何かひとつだけめっちゃ読みにくい作品がある作者……という認識の私を、2年間支えて下さった読者様、相互ユーザーの皆様、誠にありがとうごさいます!
……え? 今から『バンドー』を3000文字くらいに分割するとか、それが面倒臭いなら、せめて新章開始から読みやすい文字数にする気はないのか? ですか?
申し訳ありません。その気はありません。
そもそもこの作品は、形式はラノベの範疇に含まれますが、ラノベやアニメ、マンガやゲームからは殆ど影響を受けておらず、私の大好きなアメリカの1時間ドラマからの影響が強い作品なのです。
つまり、『バンドー』の1エピソードは、1時間の海外ドラマを観る様なもの。
17000文字であり、地の文もそれなりにある作品だと、読了に40分くらいかかりますので、既にWeb小説の範疇は超越してしまいました。
本作の数少ない読者の皆様には、これまでの2年間に引き続き、今後ともご迷惑をおかけ致しますが、ご了承下さい。
それではここで、この前代未聞の作品の現状を発表しましょう!
連載開始から2周年、49話プラスキャラクター紹介1を加えた全50部で、文字数は約820000文字。
総PVは、やはり極めて人を選ぶ作品である為(笑)、未だ9300程。
ポイントは300ポイント、ブックマークは52、感想も52、レビューは4です。
私個人として、この作品の異色ぶりを考えれば、この数字には結構満足しています。
いや、PVが少ない時点でポイントやブックマークの比率に一喜一憂しても余り意味はないのですが、やっぱりレビュー4ってのが(笑)。
刺さる人にはブッ刺さり、他の方は長すぎる第1話で即ブラウザバック……みたいな、キングオブニッチを地で行くオンリーワン作品ですね。
ちなみに、この作品は構想に3年かけていて、既に最後までプロットは完成済み。
そして、連載開始から今日までの2年間に得た更なるインプットを、ほぼ完成品のプロットに組み込みながら、設定の矛盾やテーマのブレが発生しない様に、1話1話、時間をかけて執筆、投稿しています。
それ故に、仕事や他の作品との兼ね合いもあり、現在は3週間に1話というペースの投稿になっている次第。
しかしながらその甲斐もあってか、1日あたりの最多PVを記録したのは、連載開始から1年半近くが経過した、2021年2月16日。
そして、連載開始2周年として投稿した最新話の直後、2021年10月6日に、これまでの日間ランキング最高だった17位を更新し、13位を記録したのです!
もっとも、この作品は所謂マイナージャンルの「アクション」なので、半日で20ポイントくらい獲得すれば、日間ランキングのトップ20には入る事が出来ます。
しかも、その日はサイトのメンテナンスがあったので、投稿した5日22:00から翌6日10:00までの間にポイントを稼げば、そのまま午後からの追撃をかわす事が可能。
つまり、幸運にも恵まれた最高位更新です。
でも、私はこの事実を誇りに思います。
決して読みやすさを意識しているとは言えない作品を、それまでにポイントを入れていない新規の読者様、或いは完結してから真価を見定めようとしていた硬派な読者様の心を、連載から2年、820000文字目で動かしたのですからね。
気分を良くした私は、改めてこの作品の時間別PVを調べ上げてみたのですが、1話読了に40分はかかってしまうので、通勤、通学時間帯やお昼休み、帰宅時間帯といった、本来Web小説のPV稼ぎ時に見事なまでのPV0でした。
Web小説は時間潰しに最高だが、『バンドー』は時間が潰れてしまうから読めない……という結論なのです(笑)。
これだけのデータが揃うと、年々書籍化やランキング上位への欲が薄れている私には、とても心強く感じます。
物語はもう、6割程を終えていますので、きっとこのままマイペース、悪く言えば「唯我独尊」の連載で『バンドー』は完結するのでしょう。
そんな私でも、作品が完結した時、総PVやポイント、ブックマークを眺めて、「もっと読まれたい、もっとランキング上位に行きたい」と、正直に思うのだと思います。
でも、その感情はその時に改めて受け入れればいいと思うんですよね。
全く悔いのない、やりたい様にやりきった作品を残した後、このスタンスで自由に活動を続けるのか、もっと読者ウケやランキングを意識した作品を書いてみるのか、自分の進むべき道を見付ければ良いのだと思うんですよ。
ただひとつ言える確かな事、それは……。
1話平均17000文字のトンデモ作品『バンドー』は、連載3年目に突入した今、一番評価されており、作者の自己満足を満たしながら、これから更に評価される可能性があるという事なのです!