表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

グローバル教の信者たち

作者: 岡座 道糞

 新自由主義やグローバル化というのをやたらと賛美する連中は、とにかく反対意見を見下しにかかる傾向がある。その癖、何の成果も得られていないばかりか、マイナスの結果しかない訳だ。そもそもの話、グローバル化などに代表される新自由主義的政策の採用は、『国民生活を良くする』という大目標に従い、経済を良くするための”選択肢のひとつ”に過ぎない事を理解しているのだろうか? ど~もグローバリズムの信奉者たちは、新自由主義などの選択を、現実状況を超越し、達成の為に如何なる犠牲も許容されるドグマであると定義しているようにしか見えない。


その有り様は、マルクス主義の理想を夢見て屍山血河を築いた共産主義者たちと何も変わらない。どんな犠牲を払おうと革命が成功すれば全て報われるんだというのは、おパヨクの常套文句である。革命の失敗を革命の不足に求めるのも、抵抗勢力とやらや人々の怠惰の責にしようというのも、丸っきり、共産革命の失敗に対するおパヨクの言い訳と同じ文言である。そろそろ国際主義とかいう胡散臭い夢から醒めて、現実を直視すべき頃だろう。愛グローバル派の劣化ぐあいは見るに堪えない。



 最近のグローバリストは竹中平蔵だのの人間性に疑問が呈されると、”人の思考は判らない”というような事をドヤ顔で言うほどに劣化している。或いは、自己利益追求の精神から肯定しようという人間もいる。それで言う事が”有罪判決を受けていないから無問題”だそうだ。労働組合法を最大限度悪用して無茶苦茶な政治活動をしている関西生コン辺りとな~にも変わらん。


企業経営者が政治と結びついて自身に利益誘導する行為をレントシーキングというが、この行為の違法性に関わる問題は、ほとんど天下りと変わらない司法的問題を抱えている。即ち、麻薬を売るのも買うのも違法だが、吸うのは合法と言った感じだ。天下りで逮捕される例なんてのは、天下りの斡旋行為だの、職務で直接関わった企業で雇用関係になるとかで、そんなのはあからさまに違法なのである。関連企業に下る場合はグレーになり、逮捕されなくなる。だって人の思考は判らないものな。


コンプライアンスってのを根本的に勘違いしとりゃせんか? 遵法ってのは警察や労働基準監督署などから違法行為を隠蔽する”努力”をする事でも無いし、法の抜け穴やら法廷戦術を利用して有罪回避する”努力”の事でも無い。


コンプライアンス精神ってのは、法の精神を守ると言う話である。意図的にグレーゾーンに触れる行為がそれに反している事などわざわざ言うまでもないだろう。更に言うと、竹中平蔵とかホリエモンとかもそうだけど、グレーに触れるばかりにか、アウトにどれだけ近づくかという事を賢し気に陳列し宣伝する悪癖がある。それはオンラインゲームでグリッチだのチートだのの賢し気に見せびらかす行為と変わらない。ホント、支持者も含めて作者に「漫画村で見ました」とか言っちゃう精神性よのとしか言いようが無い。


 だいたい、パヨクも大好きな『人の思考は判らない』論であるが、どれ程の意味があるだろうか? 極論、人間の思考など、その本人にすら判っているのかどうか怪しいし、どうとでも言い繕える代物である。単に死体を隠しただけであろう事を「ドラえもんが何とかしてくれると思った~」と言ったり、火炎瓶持った馬鹿どもに”やれ”と言えばお次に何が起きるか? 「判りまちぇんでしたぁ~」とマジで主張しちゃったりする輩がリアルにいる訳であるが、別に検事も裁判官もエスパーでは無いが、このバカどもは殺意や未必の故意を認定され、殺人罪で有罪になっとる。



重要なのは”ひとつ”、竹中平蔵だのが推している新自由主義的政策が、現状の日本経済を良くする為に全く役に立っていないという事実(・・)だけである。そして、そもそも、そういう政策に求められている事と、現実の日本の経済状況を考えれば、役に立たないなんて”当たり前”だって話である。


 日本経済における最大にして中心にある経済問題は何か? それは”デフレ”である。経済にはインフレとデフレのふたつの状態があるのだが、インフレとデフレは反対の現象であるので、当然の話だが対策はインフレ対策とデフレ対策で逆になる。ただ単に、それだけを認識するだけで、グローバル化が必要なんだ、もっと、もっと、もっと、もっともっともっととか言い出すグローバル狂いにならずに済む。


インフレは『需要が多すぎる』或いは『供給が少ない』ことが原因で起きる。したがってインフレ対策は需要を減らして供給を拡大することである。具体的にどうするかと言うと、財政健全化で公共事業を減らす、政府の支出をカットする、あるいは消費や投資を減少させる為に増税する。公務員を減らして小さな政府にするの良い。金融政策においては金融は引き締めなどを行う。これ等は需要を減らすインフレ政策である。それで『生産性の向上』だが、コレは”供給を増やす”政策である。


そう、『生産性の向上』は”インフレ対策”なのである。そもそもが、1970年代に世界が、産油諸国の石油戦略に端を発するインフレで悩んでいた為に新自由主義が勃興したのだから。歴史の推移から見りゃ必然なのである。


 そして、デフレはインフレの逆である。需要が不足して供給が大きすぎるのである。つまり対策の逆なのだから。積極財政OK・投資減税OK・公務員も増やしていい。大きな政府を目指そうって話である。民間の方も合併を繰り返し競争を鈍化させようとする。そもそもデフレというのは、ワークシェアリングなどで”生産性を落とす”事が推奨されるような状態なのである。ハッキリ言って、デフレ経済というのは資本主義では無い。資本に投資せずにいる事がもっとも経済合理的な状態で「投資を喚起する」とか「生産性を向上させる」言ったところで出来るわきゃ無いだろと言う話である。




 改めて、移民自由化だの国際化だのに未来なんて感じちゃってる連中は『何を目的としている』のだろうか? 『国民生活を良くする』という目的を掲げながら、国家を貧困化させて、俺様は利益を貪るぜグヘヘと言うなら言うべき事など何もない。しかし~こういう風に言うと彼らは「人の思考は判らない」と、我々は善意に従っているのだと主張する訳である。


しかし、新自由主義的な政策が現実に合致していないからこそ、この失われた○○年ってヤツが存在する訳である。すると、”財源どうの”だの”既得権益が”だのと、財政破綻論や構造改革論を持ちだしてくる訳である。挙句にGAFAがどうのと、アメリカじゃないから上手く行かないんだ~と主張する訳だ。君等、日本の経済を良くしたいの? それともアメリカ人になりたいだけなの? って感じ。目的と合致しない行動を続ける人間の思考など、無知(バカ)無恥(クズ)の割合で決まるモノで、精々が数パターンしか存在しない。それ以外は認知不協和だの、雰囲気で行動してるだの、イカレているだの”思考”など呼べる代物では無い。



 だいたい、グローバリストが保守だの愛国者だのと名乗る事の倫理的矛盾に何も気が付かないというのが、もうスゴすぎて呆れ果てる。国際交流推進とグローバリズムの区別が付いていない。ど~もグローバリストの脳内では、反グローバリズムというのは、国境を完全に封鎖して国から出る事も入る事も出来ないみたいな、そんな妄想を抱いているようである。(この手の、バカらしい白黒2元論もまんまパヨクの好むモノだ)


グローバリズムの推進とか、国際化推進のためのルールを作りそれに国家を隷属させるという事である。グローバリストは口では、「みんなでルールを守り互いの得意な分野で明日を築いていきましょう」とかいうお題目を唱えてきたが、現実はルールなどお互いに守る気など無く、単に相手に押し付ける為だけに存在している。


経済面ひとつとっても、アメリカ様に関税を下げてもらう為に、日本は無茶苦茶な譲歩を強いられている。それが全て”非関税障壁”という言葉ひとつで片づけられる訳だ。このご無体としか言いようが無い非対称性。国際社会とやらが「日本語を使うな」とご要望したら「そうです日本人は日本語を使うのを止めましょう」とか言い出す訳である。藁人形論法や存在しない仮定を持ちだしてると思うかな? 既に、英語特区とか言って日本語を使わない(・・・・)事に補助金を出している。


そもそも、どのように経済成長を目指すのか? どうすれば出来るのか? という問いに対して、緊縮財政論者どもの処方箋と、竹中やアトキンソンなどの新自由勢力が出す処方箋は、根本的な所で同じなのである。


馬は鞭打たなければ走らない! 心を鬼にして鞭を打とう!

1打目は大きく! 2打目は1打目より大きく! 3打目は2打目よりもっと大きく!!!


要するに。グローバリストの生きている世界ってのは、下の図の世界なわけ。


挿絵(By みてみん)

《東京財団政策研究所:共同論考「緊急提言:そろそろポスト・コロナの財政、税制、社会保障の議論を」その1、より》


典型的な認知不協和。それ以外に解釈の余地が無いだろう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] あいも変らず爆笑しました(笑)www [一言] この文読んで、笑える人がどれ位いるのでしょうかね? まぁ、笑ってる場合では無いのですが(泣) 土居丈朗の図が、最後に死ぬ程笑えました(笑)…
[一言] このエッセイとは関係ない事ですが、中国で気づいた事です。 中国の北京では外国人が入国する時に、ズボンやパンツなど着衣と下着を下ろさせて下半身を裸にして、肛門でコロナ検査をしてるみたいなので…
[一言] 大学生が尊敬する起業化に、ズーズーの前田、ソフトバンクの孫、ホリエモンの三人がアンケートで答えられています。 個人的には、この三人ですが商売上手である事は認めますが特に尊敬はしていません。 …
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ