鞘
かっつん。。。かっつん。。。かっつん。。。
何かが来る。
私は闇を牽制するように刀を構えた。靴の音。いや下駄か?
沈黙が、冷めた空気が緊張感を刺激する。
何かの足音は消え私の鼓動がうるさいくらいに高鳴っている。
どくっ。どくっ。。どくっ。。。
「ちょっと!あんた!!隠れてないで、さっさと襲うなら襲ってきなさい!!ダラダラ、ウザイわ!!」
私が叫びにも反応しない。警戒心をはり、闇を気にして歩き出すと
かっつん。。。かっつん。。。かっつん。。。
又、音が...
私は恐怖で走り出すと「カッカッカッカ!!」と追いかけてくる。
『きゃーっ!!もう来ないでよー!!』と闇に叫ぶ私。
私の長い刀の鞘はいつまでもいつまでも私を怖がらせているのであった。
息抜き短編なお話です