クエスト
本当まじ勘弁です。
今俺は蟻に追われています。もうスライムとは比にならないほど怖いです、
何、あいつら本当になんなの、数百匹で俺に襲いかかってきてさ、隣で走っているノエルも泣き顔になって今にも泣きそうなくらいの顔で足を思いっきり動かして全力疾走です。
なぜこうなったかというと。
30分前である。
「ノエル、さっさといってクエストいって攻略しようぜ。」
「そうですね、日が落ちるまでは帰りたいですね。」
俺たちはこの時点でこのクエストを舐めていたんだ、本当にこの時の俺を思いっきり殴ってやりたい。
「なぁノエルってさ、地獄蟻のことを知っているのか?」
「多少のことは知ってますよ、火に弱いとか、集団で行動するとかそういうことぐらいですかね、私も実際に見たことないので。」
「まぁそんぐらい知っていれば問題ないだろう、さっさと、終わらせて帰ってこようぜ。」
ノエルは笑顔で頷いた。
それから俺たちは西の門からでてすぐ近くではないが、少し歩いた所に砂漠が見えてきた。
砂漠は所々に穴が空いているだけで周りには何もいなかった。
(あれ、蟻の巣ってあんなにでかいもんなのか?まぁいいか、所詮はただの蟻だしさっさと、討伐をして帰ろう。)
「なぁ、ノエル、地獄蟻って炎が苦手だったんだよな。」
「はい、そうですが。何をするのですか?」
「いやな、あの蟻の巣に炎の魔法をブチ込めば、地獄蟻の姿をみずに、一掃できるのではないかな?と思ってな。」
「あぁーなるほど、そういう案ならいいですね、それなら火龍という魔法を使いましょうか?」
「なんだ?その魔法は?」
「えーと、火龍という魔法は威力は強いですが、範囲が狭く、一本の竹ぐらいの幅しか出なですし、あまり連発もできないというなかなか使いずらい、魔法です」
「んじゃ、それでいこうか」
そうシンがいうとノエルは頷き魔法の詠唱を始めた。
30秒くらいで魔法が完成した。
(へー、魔法を唱えるには詠唱が必要なのか、でも何で前に詠唱なしで魔法を出せたのだろう?まぁ考えても仕方ないから、あとでノエルにでも聞こう。)
そう考えているうちにノエルは火龍という魔法を地獄蟻の巣にはなった。
「キューキュー」
地獄蟻の悲鳴?が聞こえてきた。
ノエルが手に持っていたギルドカードを見るとどんどん地獄蟻の討伐数が増えて行った。
だけど俺たちは甘かった。
俺は地獄蟻の巣は個別だとおもっていだんだが、それが地獄蟻の巣が全部つながっていただなんて、
ノエルも思いもしなかっただろう。
火龍を放った所以外の穴が空いているいろんな所から地獄蟻がわんさかわんさか、うじゃうじゃでてきたのだ。それも100以上しかも地獄蟻の大きさが1匹いいや、1体、約1mだった。
(なるほどギルドの職員さんが1体と言ってたのが納得できたが、俺は人の話をあまり信じないくせがあるなもうちょっとは信じよう。)
そして、その蟻たちは、俺たちを、見てから仲間をやった敵だと認識して、100以上の蟻たちが一斉に襲いかかってきたのだ。
俺たちは蟻たちが一斉に襲いかかってきた時、二人して回れ右をして街の方角に全速力で走り出した。
そして、今に至るが街まではまだまだあるが蟻たちは足を止めない
(どうしよう、まじ、どうしよう、俺のスライムを倒した時出した魔法は?いや、あれは無理だ、例え放ったとしても、全ての蟻を消し去ることはできない、じゃ、どうしたら………)
そろそろノエルが限界のようで顔が青くなってきて今にも倒れそうだ。
俺は立ち止まって、迎え撃つことにした。
(まだ距離は少しある、どうにかできないか………)
ノエルが不安そうな顔をしてこちらを覗いてくる。
(それにしても100以上いるから一面真っ黒だな、真っ黒?まっく……あれ?そういえば、前に、地獄蟻ではないけど、黒くて素早く生理的に無理なG?なんだったけ?そのモンスターを倒せなくてイライラして生み出した魔法があるっけ、詠唱も必要だったけな。)
シンは詠唱を始める、
シンの周りには空気中の魔力が集まって大きな魔力の動きがわかる、
「範囲殲滅魔法、プロミネンス!」
蟻たちの群れの中央に魔法陣が描かれて、そこを中心にスライムを倒した時とは比にならないぐらいのものすごく大きな爆発が起こった。
地面が揺れる、空気が自分の方向に押し寄せてくる、ノエルはコロコロと転がって行く。
魔法のあとにはでかいクレーターができていた。
俺のギルドカードを見ると蟻の討伐数はなんと200を超えていた、
「あんな多かったのか………」
「いや、あんな多かったのか、じゃないですよ!なんなんですか、あれは!あんな魔法見たことがありませんよ!」
「うーん、そうだろうな、何だって俺が編み出した魔法だからな。」
「えっ、今ですか?」
「いやいや、地獄蟻に追われている時にふと、昔の記憶を思い出してな。」
「全部記憶が戻ったんですか!」
「まさか、一部だけだよ、そこまで戻ってないし、そんな簡単に戻るんだったら苦労はしないよ。」
「そうですよね。だけど私たち地獄蟻を討伐だったのに、殲滅してしまいましたね。」
「そうだな、それじゃあ、ギルドに報告をしに帰るか。」
「そうしましょう、もうヘトヘトです。」
ノエルはフラフラになっていたが、ゆっくりと歩き出した。
(新しい魔法を手にいれたが、あまり連発して、出せるもんじゃないな、だってもう、体内の魔力が半分しかないもんな。)
俺もノエルの横につき、歩き出した。
ちなみに、シンとノエルもを合わせて、
地獄蟻の討伐数242体だった。