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君と
窓から見える景色は 変わり映えせず常に薄明るく
白く濁った空気に 春の訪れを覚えた
桜を見ても 微動だにしなくなった心
それでもご飯は美味しくて 頬に触れれば温かい
君は今 どこにいますか?
僕の手の届かないところまで
遠く遠く 離れてしまったとしたら
君はまだ 僕に手を握られたい?
帰りの車窓 流れる景色
じっとこちらを見詰めている 唯一の太陽
元気なんか貰えず 影響されなくなった体
それでも言葉に笑って 眼差しにはにかむ
僕は今 ここにいます
変われず未だ その辺に
君がまだ望んでくれるなら
僕はまだ 君と生きていたい




