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|_-)))) おひさしぶり。けっしてサボって他の小説を読みふけっていたわけではありません。
「ひっひっふー。ひっひっふー」
『勇者よ。休んでいた方が良かったんじゃないか?』
「ひっひっふー。僕は、助けたいんです。ひっひっふー。どうしても」
『本当に大丈夫なのか?』
「ああっ……揺らさないで……」
『ほれほれ』
「ああっ! 止めて! ミが……ミがー!」
「訳がわからないけど、勇者のそれはラマーズ法です!」
虹香は自分の上げた寝言で目を覚ました。
「なんだ! 敵襲か!」
虹香の声が大きすぎてそとで見張っていた男が飛び込んでくる。ここは神殿が壊された村のあばら屋だ。虹香を拉致した男達はここに虹香を閉じ込めていたのだ。
「乙女の部屋になに入って来るんですか! エッチ、スケベ、変態!」
「いたっ、物を投げるな!」
虹香はそこら辺にある物を投げつけて男を追い出した。
「お前、立場わかってんのか! 普通泣き叫んだりするもんだろうが!」
「いきなり連れてこられてタイミングを失ったのよ!」
「それでも隅で震えてたりするもんだろ!」
「そんなことしてても意味がないってこっちに来て気がついたのよ」
虹香は異世界に来てから待っているだけではどうにもならないと知った。
「それに絶対助けが来るから!」
そして、この国で勇者している同郷とおっぱいを眺める変態が信じていい人だと知ったから。なんやかやで、同郷人として気安く掛け合って笑いを取りにくるが心配して来てくれることを知っている。
「ふん、どんなに強がっても今夜、満月が中天に昇るときまでだ。その時にお前はーー」
「……ごくっ」
「無事に帰れるんじゃないかな?」
「…………いや、そこははっきりしろよ!」
「はっきりもなにも俺はお前の持っているメダルの力が必要だってことしか聞いてねえし」
虹香はじとっとした目で男を見た。
「そんなことで、私を拐ったんですか?」
「あの人が急ぐって言うから……」
「それでも理由を言ってくれれば協力します」
「でも、あの人が拐った方が早いって……」
しどろもどろに言い訳する男に怒鳴ってやろうかと息を吸い込んだ時に、
「済まないな。この日を逃したらできないことだったんで俺の命令でやってもらったんだ」
入ってきた男ーー四郎達に依頼をしたアゴの割れたハンサムが笑って遮った。
「あ、画伯さん絵は上手くなりましたか?」
「ハークだ! 絵は描かねえよ!」
怒りに任せて地団駄踏むが、気を取り直すと虹香に向き直った。
「君にはすまないと思うが、そのメダルの力である種を発芽させて花を咲かせてほしい」
「嫌です」
「古い書物と一緒に見つけた見つけた種なんだが、満月の夜にだけ咲き、月の光に似た色の花を咲かせるんだ」
「へー、見てみたいですね」
「そして、その花はあらゆる病気や怪我を治す霊薬になる。それがあれば、妹の病気も……」
「妹さんを助けるため……わかりました。協力します!」
「本当か! ありがとう。ありがとう!」
そう言って泣き出したハークの背後で、
「ハークさんに妹さん何ていたっけ? あれ?」
首をひねっていた。
「ハークさん……家族いたっけ? いつから俺はこの人に着いてきたっけ? 何の為に?」
男は考えていると頭が痛みだし、虚ろな目になるとフラフラとその場を後にした。




