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駄文を妄想により垂れ流す。
という訳で新作です。
「太陽神アマテーラス様! どうかおいらに写し身のメダルを下さい!」
白い大理石で造られた大神殿。その奥にある黄金色に染められた巨大な祭壇がある。そこに入るには神官に毎日のように捧げ物をし、許しを得た者しか入ることができない。
その前に大勢の神官に見守られ貧乏人よりは少しましな格好をした少年が祈りを捧げていた。
少年の名前は十湯田四郎と言う。この世界に流れ着いた異世界人。右も左も分からないままこの神殿にたどり着き、運良く人のいい神官に助けられて少し長めの奉仕期間を行い今日に至る。一番端っこにいる神官がハラハラしながら見ているがその人が人のいい神官でオームスと言う名前である。
「あの子変な事言わないよな?」
神は身近で自分達を助けてくれる存在であると同時に神罰を下す存在の為、機嫌を損ねると酷いことになる事もあるのだ。彼が見たなかでは、貴族のバカボンが神官に賄賂を送りここへ来たのはいいが無茶な要求をして雷を文字通りくらい黒焦げになった。一緒に彼を連れてきた神官もだ。
自分もそうなるのではないかと祭壇の前で祈っている彼をヒヤヒヤしなが見ている。
そこに天井から眩い光が降りてきて美しい女性が現れる。足元まである長い黄金の髪を揺らめかせ、優しい表情で少年を見下ろしている。その姿が現れると神官一同も頭を下げる。
『汝の願い聞き届けよう。どんな神の写し身が欲しい?』
少年は頭を上げて太陽神アマテーラスを見上げて言った。
「貴女のようにチッパイではない神をお願いします!」
世界はこの時、時間が止まる音を聞いた。ついでに世界にヒビが入るような音も。
「お前は! アマテーラス様はチッパイではない! ちゃんとあるのだ!」
「そうだ。あの服のせいでそう見えないがちゃんと人並みにあるんだぞ!」
「それでも気にしてパットいれてるからあるように見えるはずだ!」
『神罰!』
「ギャアァァァーッ!」
雷が落ちて公然の秘密をしゃべってしまった神官が黒焦げになった。
『すいませんが、そんな事で写し身のメダルを与える事はできません。それよりも今からやりたい仕事とかに関係のある神を降ろす方がいいのでは?』
「ちぇっ、胸が小さいと器も小さいのな」
『ホホホホホホホ……』
太陽神アマテーラスが四郎の胸ぐらを掴み今にも殴りかからんとする。その額には青筋が浮かんでいる。
「お待ちください! アマテーラス様、彼は遠い異国から来たために神に会うのは初めてなのです! せめて慈悲を!」
オームスが慌てて前に出て助けようとする。自分にも被害がかからないためだ。アマテーラスは出てきたオームスに微笑むと頷き、
『慈悲パーンチ!』
「グハッ!」
思いっきり殴り付けた。そして、神の拳をくらい吹っ飛んだ四郎に銅色のメダルを投げる。メダルが当たるが反応がない。気絶してるのだろう。
『そこまで言うなら、何も入っていない写し身のメダルを与えます。自分好みの神に頼めばいいわ!』
そう言ってアマテーラスは虚空に消えていった。
「この子は、神を怒らせて1人で生きていけるのだろうか」
白目を向いてまだ目を覚まさない四郎を見てアマテーラス式の祈りをため息混じりに唱えた。
「君は本当に何て事をしてくれたんだ。いいかい? 太陽神アマテーラス様はこの世界において一番力を持っている神なんだよ? それ故に多くの神との繋がりを持っている。その神を怒らせて他の神も君に写し身を与えるとは思えないよ?」
「すいません。オームスさん」
あれから1時間。頬を大きく張らした四郎はオームスに頭を下げていた。
「でも、信念を偽る気はありません」
上げた顔は無駄にキリッとしていた。しかし、湿気面に近い普通面の彼を見て頬を染める女性はいなかった。オームスはそんな彼を見て苦笑する。
「君のその信念にかなう神に出会えればいいな」
それはオームスの本心だった。人は望む神の加護を受ける事ができ、神と共にその人生の終点まで歩む。それを今は亡き父から学び、父の亡骸の表情を見て悟ったのだ。そしてこれからも人にその事を伝えて生きていくのを神官になる時に神の元で誓った。
彼は懐から銀色に光るメダルを出し、指で弾く。キンという清んだ音を発ててメダルは宙を舞う。
「顕現せよ。アメロウズメ!」
メダルが輝き天より光が降りてくる。ふわりとオームスの前に降りたその姿はきらびやかな衣装に身を包んだ踊り子だった。そしてその場で手足から色とりどりの光を発しながら踊り始めた。
アメロウズメは踊りの神にして旅立つ者を祝福する道を開く神である。その光を浴びて四郎はオームスを見た。
「君が良き神に出会えることを」
そう言いアマテーラス式の祈りをするオームスに頭を下げて、
「はい、がんばります!」
笑顔で別れた。こうして十湯田四郎はアマテーラスの神殿から旅立って行った。




