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我ら非リア充昆虫隊!  作者: 玉本綜
第一章「人間達の思い」
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非リア充である理由

この話は、彼らがなぜ「オレ達は非リア充なんだ」と言っているかについて書いたものですが、ほとんどが『説明』になっております。

会話文など一切ないのですが、読んでくださると嬉しいです。


また、「つまらなさそうなので読まない」という方へ。

それでも、この先のお話にはあまり影響は出ないと思いますので、次に進んでくださって構いません。

読んでおいた方がいいかもしれない、というお話なので、読者様次第で大丈夫だと思います。

 さて。どうやら同志が全員そろったようだし、オレ達のことを少し説明するか。

 まず、さっきから同志同志言ってるけど……なんの同志なんだか、分かんねぇよな。

 オレ達は――全員、非リア充なんだ。

 虫なのに、非リア充とか言うなんて、おかしいと思う人もいると思う。だから説明しておこう。

 蜂であるオレ、蟻であるアント、蛾であるモース、ハエであるフライル。この四匹には、共通して言えることがあるのだ。

 虫が嫌いな人間だったら分かるだろうが……そう。


 オレ達は、ほとんどの人間に嫌われている昆虫なのだ。


 オレは、昆虫の中でも怖がられている存在である。なんてったって、蜂だからな。

 別に近づいただけで刺したりはしないのだが、どうしても巣に近づかれると、大群で襲いかかるという習性があるからな……。嫌でも習性には逆らえない。

 それに、羽音も結構うるさい。言葉にすると『ブーン』って感じだろう。いかにも虫って感じだ。

 それからこの、黄色地に黒の縞模様っていうのも、人間は気に入らないのだろう。確かに綺麗な柄じゃあないし、ちょっと気味悪いもんな。

 続いて、アント。コイツは怖がられたりはあまりしないのだが、体が小さいため、家の中に進入してしまうという欠点がある。

 意図的に入る奴もいれば、知らず知らずのうちに気付いたら入ってた、みたいな奴もいるのだろう。甘い匂いにも敏感で、菓子の匂いにもすぐに気付くみたいだしな。

 それを嫌がる人間も多く、最近では蟻のための殺虫剤まであるようだ。庭や花壇に撒いて、蟻の家や庭への侵入を防いだり、巣を作るのを防いだりするんだと。

 そしてモース。コイツも、どっちかっていうと怖がられてはいないはずだ。

 じゃあ何がいけないのかというと、前に本人も言っていたが、明かりに群がる習性があるだとか。特に夕方や夜、電灯の明かりに集まってしまうんだと。

 それを見た人間は、ほとんどが「気持ち悪い」と言ってくるらしい。

 モースもオレと同じく、習性には逆らえないらしく……困っていたぜ。

 あと、体は蝶に似ているが、羽の模様は全く違うしな。よくいる蛾は、茶色い羽をしているからな。

 さてさて最後は、フライル。コイツは、怖がられてもいるだろうし、普通に嫌がられてもいるだろう。

 その理由は、まずはオレと同じ羽音だ。言葉にして『ブブブブ』といったところだろう。確かに耳元でこの音が鳴ったら嫌だろうし、「蜂かっ?」って身構える奴もいるだろう。

 あとは、結構体が大きいというところだろう。蝶や蛾、トンボなどの体つきの虫は、大きさが大きくてもそれが当たり前だと思われていると思うが、ハエは違う。どちらかというと丸っこいし、目も赤く大きい。

 だから、そんな体形ででかい虫となると……やはり、怖がられてしまうのだろう。

 そして極めつけは、『ハエはとても汚い』という人間の勝手な思い込みだ。

 確かにハエは、菌を運んでくるということで汚いとされている。実際にそうなのだろうし、これは仕方ないだろう。

 しかし、何も知らないで、ただ『ハエは汚いのだ』と主張し、殺虫剤をぶっかけてくる人間もいる。いくらなんでも、これはやり過ぎなのではと、オレは思うぜ。

 ハエ叩きなんていうものもあるし……かなり嫌われてるよな、ハエって。


 ほとんど説明になっちまったけど、どうしてオレ達が非リア充なのかを、知って欲しかった。たぶん、これで分かってくれただろう。

 オレ達は人間に嫌な目で見られ、内心結構傷ついているのだ。

 虫にだって心はあるし、感情だってある。それは人間にだって、分かっているのだろう。

 それでも……こういう態度をとってくるのだから……やっぱ人間って勝手だよな。

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