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彼は寝ている  作者: 国見あや
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起きれなかった

朝はほぼ夫と同時に起きる。夫は少食で朝はグレープフルーツジュースと果物を何かひとつ口にするだけだ。おかげで私のすることは夫が髭剃りしているときに肩を揉んであげたり、もしくはその日雨傘が必要であるのなら傘を用意したり、風邪予防にマスクを出してあげたり、なんてことなのだ。

ときには、服用している薬が強すぎて起きれないこともある私に対し夫はかなり優しい。

「寝てなよ」と言って、寝床の側にひつじのぬいぐるみと果物をおいて会社にすくっと出かける。ひつじのぬいぐるみは我が家では無垢で優しく公平な存在なのだ。我が家には命を吹き込んだかのごとく活躍するぬいぐるみが10匹くらいいるのだ。

実は今日は起きれなかった朝だった。玄関先まで夫を見送れないと一日何か大切な時間を失ったようだ。でも、大丈夫。夕飯までに帰ってくる夫を優しく迎え入れよう。今は充電中。

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