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第07話 今日は一日探索です

 翌日、僕達は探索のために探索スキルを持っている人を広場で待っていました。今日、一緒に探索するのは僕の知り合いでかなり個性的な人です。


 他のグループは僕達とは違うダンジョンを探索するそうです。まあ、僕達は今日一日死なずに探索できるかが分からないのでかなり大変ですが。


 今日行くダンジョンは昨日のグループの人が見つけた適正レベル40程度のダンジョンで僕達以外には探索は難しいと言われて、今日僕達が行くこととなりました。今日中にこのダンジョンを探索しきることが僕達のやるべき事です。


「すまんわ。遅れてもうたわ~」


 やってきたのは今日一緒に探索する探索スキルを持つプレイヤー・闇の翼ことダークウィングさん。


 僕が姉さんに頼まれてとあるオンラインゲームをやった時に知り合った人で姉さんの会社でバグとかを探すテストプレイヤーをやっているらしいです。


「いえいえ。では、時間ももったいないですし早く行きましょう」


 そう言って僕達はダンジョンへと出かけた。







 w | ; ゜ ロ ゜ | w   ヌ ォ オ オ オ オ ! !







 何ですかここ!ものすごく敵が強いんですけど!


 僕達がダンジョンに入った瞬間から20体ほどのモンスターが襲ってきました。その処理だけで一時間近く時間を使いました。


「疲れました…。なんですか物ずごく強いんですけど…」


「うん…。いくら適正レベルが上だからってこれは強すぎです…」


「そやね…。昨日の探索で入ったときちょっと進んだだけで出てきたやつらなんやけど、まさかつられたまま入口におるなんて」


「じゃあ、何だ昨日はこいつらに勝てなかったからここまで逃げてきたってことか」


「そうやねん。一体倒すのに20分かかった上にポーションすべて消費したとかありえへんやろ?」


「それはありえないね~。私の持ってきてたMPポーションも半分無くなっちゃったよ~」


 そう言ったのはヴァルサスさん。かくいう僕も持ってきていたHPポーションをかなりの量使いました。


「しかしこいつらのドロップアイテムひどいな。ほとんど素材アイテムじゃねぇか…」


「そうですね。回収はしときますけど、これはやばいですね。っていうか20体でレベルが上がりましたよ?」


「うん。こいつら疲れるけど、経験値はいいね。少し休んだら進もう」


「ああ、そうだな」


 その後、20分ほど休んで僕達は歩き出した。




 探索スキルですけど、本来これは誰でも持っているものなんです。これでMAPを把握していくんですけど、行ったことがないMAPではこれがないと全体MAPが埋まっていきません。

 なおかつ、このスキルはレベルを上げていくとそのMAPを把握できる距離が大きくなっていきます。大きくなっても100mくらいですけどね。でも、全体MAPでは全然違いますけどね。

 問題なのはこの後です。MAPを把握できても把握できた人しかそのMAPは使えません。ですから、ここで必要になるのが探索スキルをマスターしたら覚えることができるユニークスキル・地図作成です。このスキルによって作成された地図を使うことによっていったことがないダンジョンでもMAPを把握することができます。

 そして、このスキルを持っていてなおかつ高レベルだったのが3人いてそのうちの一人が闇の翼ことダークウィングさんなわけです。


 最初のモンスター襲撃を乗り越えてようやく探索を開始したわけですが、5分歩いてはわらわらと湧いてくるモンスターを蹴散らすのに相当疲れていました。最初の襲撃してきたモンスターほど強くもないし経験値も多くはありませんが、数がいると時間がかかって仕方ありませんね。


 たまに出てくる強いモンスターも倒しつつ、12時くらいまで探索した僕達はお昼にしていた。


「それにしても皆さんお強いですわ~。自分それなりに強いつもりでいたんやけどあんさんらなんやねん。特にライトはん。あんはん、あの戦い方はスキルか?」


「ええ、二丁拳銃のユニークスキル・近距離銃戦術(アル=カタ)です。覚えるのが大変でしたけど相当使えるスキルですね」


「そうなんや。ルナはんのはなんや?」


「ユニークスキル・暗殺者(アサシン)の心得。暗殺に使えるスキルが多いかな。高火力の技とかも多いよ。後は種族専用魔法だよ」


「すごいなぁ。自分は特にあらへんからな~。唯一持っておるんは、高速詠唱位やもん」


「それって、十分すごいと思いますよ?高速詠唱のユニークスキルの条件って結構厳しいですよね?」


「そうやな。でも、自分の使えるスキル考えるとこれ位しかでけへんもん。付加魔法(エンチャント)中心に覚えとるもんでな。必要な時に切れてまうと困るんよ。そんときに早くかけれるようにな~」


「そうなんだ」


 このゲームの中でこの手の話は結構されています。他人の使ってるユニークスキルはやっぱり気になりますからね。


「俺はないんだよな~ユニークスキル」


「クルスはんにも取得できそうなのがあるよ」


「まじで?」


「そや。確か守護の心得だったやろか。楯の装備での防御スキルがたくさんあるんよ?しかも、両手持ちの武器も片手で使えるようになることでも有名や」


「そりゃいいな。どうやって?」


 そんな感じで、クルスさんとダークウィングさんが話しています。


 ちなみにヴァルサスさんは神聖な祈りっていうユニークスキルを持っています。回復系魔法の効果が上がるもので覚えるの為のクエストには半日かかりましたね。


「そろそろ、行こうぜ?」


 クルスさんの言葉で僕達は探索を再開しました。







 w (  ̄ Д  ̄ ; ) w ワ オ ッ ! !







 ダンジョンには何種類かのモンスターがいます。

 これはオンラインゲームの常識でその何種類かのモンスターも強さ全然違います。ものすごく弱い奴もいれば、強くて倒しづらい奴もいます。弱いのは群れてることが多くて、強いのは一匹でいることが多いです。


 でも、入口であったみたいに大量に釣ってきてそのままフィールド移動でもしたら強いモンスターがたまることもあります。


 で、もうひとつ重要なことがあります。ボスモンスターです。


 いくつかのダンジョンにはボスモンスターと言われるモンスターが存在します。


 レベルも通常より少し高くてかなり強いです。倒すのも個人では絶対無理です。


 なんで今こんな話をしているかと申しますと、あの後探索しつつ倒し続けてレベルが2ほど上がったところで後は奥まったところにある部屋らしき場所だけの探索となって入ったところで何とこんなやつがいたんです。



「ドラゴンですか…」



 いたのはドラゴン。どう見てもものすごくでかいです。


「ドラゴンとか初めて見たぜ…」


「そうですね。ですけど無理に戦う理由はありませんよね?」


「そうだね~」


「じゃあ、帰ろか」


 そうして、帰ろうとしたんですが…


「あかん…。開きまへん…」


 たまにあるんです。入ると全部のモンスターを倒すまで出られないっていう部屋があるんです。


「最悪だな。こいつを倒せってか?」


「そうみたいですね。勝つ見込みはないですがやるしかないですね…」


「ああ、本気の戦闘開始だ。ポーションの数はほとんどないがやってみるしかないか…」


 そうして、死闘が始まった。







 ( ´ Д ` )  = 3  ハ ゥ ー







 戦いは熾烈を極めました。


 ダークウィングさん(めんどくさいんで次からウィングさんにします)の付加魔法(エンチャント)で能力を上げてもらい、僕とクルスさんとルナさんで突っ込みます。


 ドラゴンの攻撃がちょっとでもかすれば、体力の四分の一ほどが一気になくなります。ひどいときは三分の二は消えていきます。僕はユニークスキル・飛行を使いドラゴンの頭を狙って攻撃を仕掛けます。空中では近距離銃戦術(アル=カタ)は使いづらいので双剣で戦います。


 皆でひたすらHPを削ります。時たま誰かが死にそうになりその度に皆で助けに入り回復させる。そんな感じで戦います。


 ドラゴンのブレスが飛んできたら全員でひたすらよけに徹します。ドラゴンブレスに一度当たったルナさんが一撃で死にましたから…。その時はヴァルサスさんの復活呪文で何とか持ち直しましたが…。


 付加魔法(エンチャント)がキレる度に危険な状況が訪れたりもしました。防御力をあげる付加魔法(エンチャント)がないと普通の攻撃で死にかねませんから…。


 ですが、なんとか勝つことができました。その時の状態は全員がHPが死ぬ寸前。ポーションは全部なくなって、装備は壊れる寸前。本当にギリギリでした。


 倒した後にドロップしたのは、様々な武器と笛のようなもの。皆、それぞれが使ってる武器を貰う。笛は後で試すとして僕がもらうことになりました。


 で、全部を終え、部屋を出て雑魚モンスターを倒しつつ、ダンジョンから出た後にアイテムで町まで帰還しました。ちなみに、時間はすでに夜でした。


 今日は疲れたので軽いご飯を食べて寝ました。とりあえず、メールでダンジョンの情報を配りましたよ?


 何というか。姉さん、40適正にあんな強いモンスター配置しないでください。僕たちみたいな廃人じゃなきゃ倒せませんよ?

定番のドラゴンです。

戦いの描写はあまりしないことにしました。


次回はのんびりと一日を満喫させます。

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