第24話 さあ、クリアしましょうか
「お疲れ様です、黄昏さん」
僕は少女の声を聞きながら答えた。
「ルナさんを拘束したのって僕をたきつけるためですよね?」
「そうですよ。あなたの大切な人に危害なんて加えられませんよ」
「黄昏君……」
ルナさんの声を聞く。
「無事みたいだね」
「彼女は……」
「知ってる。姉さんの気持ちから生まれた神様なんでしょ?」
「何で知ってるのかな?」
俺の意識は僕の中に溶けたとき僕にたくさんの記憶が流れ込んできた。
「彼の記憶は僕の記憶でもあるから」
「そうだったね」
「そういえば、君の名前は何なの?」
「私?名前はないよ?付けてくれるの?」
「付けていいんならつけるがいいのか?姉さんの方がいいんじゃないか?」
「魅力的だね。でも、君が付けてくれるといいかな」
「ミリア」
「へ?」
「ミリアだ。ネットゲームの神様ミリアだ」
名前を聞いて、照れたような顔をした。
「そろそろ、戻らないといけないな」
「黄昏君、時間的には問題ないよ」
「え?」
「ええっと、この空間は外の数百倍は早く進んでるんだよ。だから、問題ないよ」
「そうなのか。じゃあ、そろそろここから脱出させてくれ」
「うん」
ミリアはルナさんの拘束を解き準備を始める。
「ああ、このゲームから脱出する方法だけど、君達いる社の祭壇のステンドグラスを割ってごらん、その後ろに道があるから。後、その場所からログアウトできます」
「分った。あ、現実に戻ったらお前専用のモニターを家に置いてやる」
「マジですか!」
「ああ」
まあ、そのくらいの報酬はあってもいいだろう。
「じゃあ、送りますね」
「おお、サンキューな」
「はい。では、また会えましたら」
「すぐ会えるだろ」
「そうだよ。すぐに会えるさ」
「そうですね。では、行きます」
そして、僕達の視界が黒く染まった。
。・゜゜・(≧д≦)・゜゜・。
よし、戻ってきたな。
僕は視界を確認するとすぐさま足をとめる。
「皆、まだ終了じゃないよ」
クルス・ヴァルサス・ウィングさんの足が止まる。
「終わりじゃない?どういうこった?」
「あの女神は堕ちた神だ。だから、この先の道を進まないとクリアにならないよ」
「じゃあ、あれを倒しちゃいましょう」
ルナさんが皆を先導する。
そして僕らは、堕神との戦いを始めた。
天使の方が強かったです。特殊な能力は結構ありましたが苦戦はしなかったです。
「じゃあ、行きましょうか」
「おう」
さあ、このゲームをクリアしましょう。ついでに、ログアウトもしちゃいましょう。