第18話 ラストクエストはやっぱり冒険でした
大行進のクエストを終え僕達はその後もLV上げにいそしみ、ついに90LVの大台へといたりました。
そして僕達には最後のクエストに挑む権利が与えられました。ラストクエスト《天上へと至る道》。
内容は、とあるダンジョンの最奥までの探索及び、その場所から行けるフィールドの探索。
夢で出会ったもう一人の僕やあの白い空間で出会った女性の言葉が確かなら、このクエストが終われば僕達はこのゲームからの脱出ができるはずです。
姉さんの話ではこのクエストは正式にフォルテ・ナイトメアが稼働した時にある程度の引き継ぎをできるようにするアイテムがもらえると言ってました。このクエストを受けるための条件もかないあると言ってましたね。
とりあえず、行ってみましょう。ウィングさんには何日か休みを取ってもらって、5人でクエストに挑みましょうか。
( ・ w ・ )
ダンジョン・神々の社。文字どおり神々が住んでいたとされる社でものすごい外見です。まあ、中は壊れていないだけでかなり荒れていてモンスターも異常なほどいましたが。
一階上がるごとにモンスターが強くなる。そんな場所を一日でクリアできるはずもなく、僕達はダンジョンにあった安全地帯で寝泊まりし何日も何日もこもりつつ、クリアを目指して登っています。
外見ではそんなに階層がなかったはずなんですが明らかにおかしいですね。今、30階ほどは進んでいますから。つまり、何らかの魔法で見えないものすごい高い塔を上っているのでしょう。
それにしても姉さんなんでこんなに時間のかかるもの作ってるんですか?一日でクリアできないものはあんまりよくないですよ?
それはそれとして、屋上までたどり着いたのは入ってから5日目のこと。LVはカンストしており、もう僕達はこのクエストをクリアすればやることがなくなりますね。
もちろん、屋上にはボスモンスターがいました。
「天使ですか……」
《天上へと至る道》。つまり、神様の住む天国ですか……。
「地上に生きる者たちよ。何ゆえここまで来た?」
「探索よ。それ以外に冒険者のやることはあるかしら?」
天使の質問にルナさんが答える。
「そうか。であれば立ち去れ。ここはお前達のようなものが訪れていい場所ではない」
「関係ありません。僕達はその奥に行かなければいけないんです。このゲームをクリアしてくれと頼まれましたから」
「誰かは知らぬが我らに関係はない。ここより先には進ませぬよ」
そして僕らは天使と戦うこととなりました。