第2話:闇夜の襲撃
ガンガンガンッ!
「……戻ったぞ。開けてくれ。」
レンに肩を貸してもらいながら、ようやく辿り着いたショッピングモールの裏口。
重いシャッターが音を立てて開き、中から不安げな顔をした人々が顔を出した。
直ぐさまモールの裏口に滑り込み、重いボルトを閉める。
「ハァ、ハァ……。なんとか、巻いたみてーだな……」
カイは肩で息をし、真っ赤に腫れ上がった右手を見つめた。
「カイ! ……その手、どうしたの!?」
駆け寄ってきた仲間達が心配する。
カイの右手は、肘まで赤黒く変色し、熱を持ったまま脈打っていた。
「痛むか……?」
レンが古いバケツから汲んできた水で傷口を洗い、泥のついた布を巻いて応急処置を施す。
「ああ……。手が焼け落ちるかと思ったぜ」
車椅子に座ったじいちゃんが、痛々しそうにカイの包帯を見つめる。
「その体が変わっていくたびに、私は怖くなる。この力は、本当に私たちを救うためのものなのか……」
モールの中には、かつての文明を知る老人や大人たちと、過酷な今しか知らない若者たちが肩を寄せ合っていた。
〜その日の夜。
――ガシャガシャッ、ギギィ……ッ!!
再び不気味な音が静寂を破った。
シャッターの下部の隙間から、「牙」たちが無理矢理こじ開けようとする。
「こっちに来させるな! 突けっ、突きまくれ!」
門番の大人たちが数人で槍を隙間にねじ込み、必死に抵抗する。
だが、「牙」の怪力でシャッターが激しく歪み、今にも突破されそうになった。
「カイ、あいつら……!」
カイは負傷した右手を突き出した。
傷口がズキズキと痛み、包帯に血が滲む。
それでも彼は奥歯を噛み締め、熱を一点に集中させた。
音のない空間の歪みが、手のひら周辺を包み込む。
「……爆ぜろっ!!」
――ドォォンッ!!
目に見えない巨大な衝撃が鼻先を突っ込んでいた「牙」たちを弾き飛ばした。
衝撃の余波で歪んだシャッターがコンクリートに深くめり込み、隙間を完全に塞いだ。
「やったな、カイ! あいつら尻尾巻いて逃げてってたぞ! しかも隙間も塞がったぞ!」
レンが興奮した声を上げ、背中を叩く。
村人たちからも安堵と感謝の声が漏れた。
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