ハイドの魔王勇者サマ!
初投稿です。文章が幼稚でとても汚く、ストーリーのゴミゴミのカスなので、そこを容赦頂ける方だけご覧下さい。また、今回は短編として投稿しますが、後々ストーリーが思い着き次第、続編を投稿するかもしれません。
【16XX年 ソレガシ国】
ハイド城 謁見の間
「そなたが新しい勇者となってくれるのだな!?」
うぅ、何でこんな事になってしまったのやら…。後悔しながらも、もはや引き返せない空気に飲まれて頷く。
「おぉ!本当か!魔王討伐の旅に出てくれるのだな!」
目を輝かせ発言する王様は、もはや圧巻だ。こっちは内心冷や汗だらだらで、とんでもなく絶望しているというのに。
「オホン…それでは勇者ファスよ、魔王を倒し、世界に平和を持たらしてくれ!」
城にある鐘が、盛大に鳴る。新しい勇者の誕生の証だそうだ。吐き気がする。
「おぉ、そうだ。」
そう言って王様は、金貨が目一杯に入った袋を、私に渡してくれた。
「これは、旅の資金としておくれ。」
期待されればされるほど、苦しさが増してくる。そもそも、私は魔王を倒す事など不可能なのだ。
何故ならば、私自身が魔王だから。
こうなったのには色々と理由がある。正直、私が100悪いのだけれど。これは数週間前の事。
「魔王様、何処へ行こうと言うんですか?」
私の考えにすぐに気づく、どこぞのム○カ大佐みたいなセリフを吐くコイツは、私の側近のラフム。最近、生意気になってきたガキだ。
「知ってますからね、魔王様が時たま人間界に遊びに行ってるの。」
げ。何でコイツはその事を知っているんだ。
「あはは、なんの事やら」
そうやって誤魔化そうとする私に
「あーっ、魔王様の父親の大魔王様に、この事言っちゃおうかな〜!」
すかさず私は
「分かった!謝るから言わないで!」
と言い返してしまった。これが非常にまずかった。ラフムを見ると、何やら怪しげなハンドサインをしている。お金を求める時のあれだ。チャリーンって効果音が鳴ってきそうな。
「あ〜、でも僕はぁ〜、正義感強いから〜言っちゃうかもな〜」
めっちゃ腹立つ。なんだアイツ、調子乗りやがって。苦しいが、もはや下がれる場所は無い。
「あーもう!お土産買ってきてあげるから!」
言ってしまった。こういう挑発に乗って損をするのは何回目だろうか。ふとラフムを見ると、思いっきりガッツポーズをしている。もうキレた。分からせてやる。
《魔王専用スキル:地獄の業火》
成功
「おっと危ない!」
そう言ってラフムは指をパチンと鳴らす。
《上級スキル:パーフェクトガード》
成功
「年下の言葉にキレて暴力に出たのに、その暴力すら通用しない。完全敗北っすね(笑)」
こいつマジで殺す。絶対殺す。ぶっ殺してやる。
「おっと、追撃しようたって無駄ですよ!」
ラフムが指をパチンと鳴らすと、ラフムの姿が消えていく。
「お土産頼みますよ〜」
逃げやがった。って事は私の勝ちだ。ふふん。
気を取り直し、変装用の衣服に着替え、人間界用のお金も持つ。
《魔族専用スキル:テレポ》
成功
私の姿は一瞬にして消え、街の近くの井戸の中に出る。テレポは今のところ魔族専用魔法。もし使用されているところを見られれば魔族だとバレてしまう。ちゃんと着いた事を確認し、バレないように井戸から出て、街の入り口へと向かう。
【ソレガシ国】
人間界はとっても楽しい。魔界には無い店が沢山ある。娯楽関係の店は魔界には無いし、食事店なんかも魔界にはない。色々と満喫をして、ご飯を食べて、いっぱい遊ぶ。魔界の仕事での疲れを癒す、私の特別な趣味だ。
「あのクソガキへのお土産何買おっかな〜」
人間界を満喫していると、突如、街の中央の鐘が3回鳴る。これは魔族が街に侵入したという事らしい。戦士や魔法使いらしい人達が街の入り口の方へと駆けていく。まぁ、私には関係ない。もうそろそろ帰るとしよう。
《魔族専用スキル:テレポ》
ミス
…あれ。発動しない。
《魔族専用スキル:テレポ》
ミス
…まさか。
《魔族専用スキル:テレポ》
ミス
《魔族専用スキル:テレポ》
ミス
《魔族専用スキル:テレポ》
ミス
やっばいやらかした。あの時、ラフムに向かって《魔王専用スキル:地獄の業火》を打っちゃったからだ。地獄の業火と1回のテレポで丁度MPが切れたらしい。手持ちにMP回復ポーションも無いし…
「サンダー!」
戦っている人々の声が聞こえてきた。一旦街の内側へ逃げよう。
あっ。今気づいた。私はMP回復のパッシブを持っているんだった。1時間置きにMPが全回復する能力だ。危ねぇ〜〜〜。それまでは時間があるから、適当に逃げながら時間を潰すとしよう。
―数十分後―
《パッシブスキル:MP全開》
成功
やっと回復が終わった。これで帰れる。
「うわぁあああ!!」
ふと目をやると、人が襲われている。正直な所、人を助ける趣味は無い。助ける趣味があったとて、こんな広場だと、魔法の規模で魔王とバレてしまう。あくまで人は人、魔族は魔族だ。それじゃ、帰るとしよう。
《魔王専用スキル:地獄の業火》
成功
へ?
気づいた時にはもう遅かった。人々の目の前で魔王専用スキルが発動し、そこに居た魔族が薙ぎ払われた。
「ぬるぽ」
もはや私の口からは絶望をも超えた言葉しか出てこない。やってしまった。使う気はなかったのに。バレたかも。やばい。冷や汗でビッショビショになる。
「助かったけど…なんだアレ」「凄くなかった?」
まずい、注目が集まっている。逃げなきゃ、逃げなきゃ。
「ちょっと待って下さい!」
女性に引き留められる。やばいバレたかまずいやばい落ち着け素数をあああああああ
「私、ソレガシ勇者選別署職員のジプと申します!貴方様の魔法凄いですね!お名前をお聞きしても?」
気づかれてない?…あっぶねぇえええ!
「えと、私はファスと申しま
「ファスさんですね!」
食い気味に被せてきたぞ…
「ファスさん、凄い魔力ですね!良かったらソレガシ国の勇者になってみませんか?」
は?理解が追いつかない。少しもたついていると
「こちらパンフレットです!」
パンフレットをジプから渡される。なになに…『勇者になろう!老若男女問いません!』
「最近ソシガレ国では魔王討伐に出る勇者を探しているんです!ファスさんの魔力でしたら充分魔王を倒せそうですし…勇者になりませんか!?」
嫌だ。絶対無理。
「えっと…厳しいかもです…」
「そんな事言わずに!ぜひ!」
ここまでが数週間前の出来事。
そこから私の素晴らしき人間界でのオフが地獄へと変わった…
街に居ることがジプにバレた瞬間、勇者がどーだのこーだの。まじで鬱陶しい。ソシガレ国はイカれてるのか?それでも人間界へのオフへ行きたい私は、この面倒臭い女を片付ける方法を思いついた。私は天才だからな。もう勇者になってしまえば、何も言われないと。
そうして今に至る。私は馬鹿じゃないのか?あぁあああああ!何で引き受けちゃったかなぁ。はぁ、これからどうしよう…
魔王な魔王のハイド旅は、幕を上げた。




