Ep.1 再起動
「目が覚めた?」
少女の声が聞こえる。体が熱い、久しぶりな感覚だ。ノイズの走っているこの場所で寝てたような。起き上がって周りを見渡した。夕方?窓の外には沈む太陽があって、海が反射していた。幻想的な世界を久しぶりに見た。久しぶりの東京の景色だ。ビルが折れてるけど違和感がなかった。
夢みたいだ、こんな輝く世界。緑、オレンジ、紫の色を見た。こんなの現実か?目を疑う。少女の声よりも、自分が人になっていることに驚いていた。
「おーい、きーこえーてまーすかー?」
幼稚で生意気な声で少女が話しかけてきた。
「なんだ?」
俺が人間だった頃の声を出して返した。
「聞こえてるじゃないですか」
少女はブレザーを着た髪の黒い日本人の少女。おそらく15くらいか?盛ってそのくらいの年だろう。俺の娘が成長したらこんな姿だろう。
あんなことがなければな。
「なんのようだ?」
「こんにちは、私はうーんノア、ノアでいいです。これが名前です」
「ノア、か。分かった俺はネロだ。元の名前は忘れた」
ノアと名乗る少女は、俺の隣に座った。
今気づいたが、ここはバスか電車か?バスか電車にしても景色は動いていない。止まっているようだ。
「ここはなんだ?」
疑問しか浮かばない。
「言うなれば〜ムービー?エーアイが対応するバーチャル空間で伝えるメッセージです。」
「よくわかんねぇな。とりあえず現実ではないことはわかった。」
現実だったらもっと酷い。今の東京がどんなになってるかは知らないが、こんなに空が綺麗なことないだろう。
「で、目的は?」
急にこんな空間に飛ばされたのだから、呼び出した理由があるだろう。
「目的ですか?人探しです。ネロさんあなたには『エディ·ケレイヴ』という人を探してほしいんです。」
『エディ·ケレイヴ』どこかで聞いた覚えがある。どうしようもないクズとか外道とか聞いた。
「そのエディというのは誰なんだ?」
ノアは数秒考えたあと話し始めた。
「戦争を止めた英雄と言う人もいますし、人間をアンドロイドにした外道とも言う人もいます。どちらも事実なのですが、エディは戦争が終わったあと姿を消しました。消えたときの年齢は90歳と101日です。」
エディは、俺を作った人なのか?なら覚えているはずだが。
「わかった墓とか遺体でも見つければいいのか?」
死んだか消えた人の情報はないが、称える人がいるならそいつらに会えば見つかるだろう。
「はい!お願いします。墓を見つければまたこの空間に招待します。それでは!いってらっしゃい。」
jesterC3-SM8再起動します。
はじめまして、マグロマンです。
厨二病中学生少年の書くロボット小説です。
基本不定期で投稿しますが、月1で出せるよう頑張ってみませす。
近い内に世界観説明のエピソードを挙げるので、楽しみにしてください。