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46/50

46:千里眼

驚きが隠せない。明らかに今、俺は動揺している。手の震えが止まらない。


「すごい震えてますね。」


谷沙耶は俺の差し伸べた手を掴み、ゆっくりと立ち上がる。ミシリは両手で口元を覆っている。


「また会えることができたのは、"()()()"以来ですね。」


俺の肩を軽く叩いて、北中穂乃果の隣の椅子に腰を下ろす。北中穂乃果は今、何が起こっているのか理解できない。


「いつまで、立ってるんですか?死神さん。それに、ここに座っている可愛いお子ちゃまは誰ですか?」


俺は何も言えず、ただ、重い足を動かして椅子に座る。ここにいる可愛いお子ちゃまとは、ミシリのことを言っているのだろう。ミシリは転移者ではなく、転生者。容姿ほもちろんのこと、変化しているため、わかるわけがない。


「ナ、No.5640」


ミシリは口元に覆っていた両手を下ろして、谷沙耶に目を合わせず言った。


「No.5640......久しぶり。」


谷沙耶は少し考え込んだ後、あっさりとミシリがNo.5640と信じ込んだ。


谷沙耶。本当の名は、羽尾奈美(はおなみ)。俺が前世の頃、何回か指導や任務を遂行したことのある人物。そして、初めて俺が任務中に死人を出さしてしまった人物でもある。


「単刀直入に聞きますけど、ラックキルについてですよね?」


さっきまでとは違い、柔らかい口調で言う。


「え...あ、そ、そうだ。」


俺はそのペースについていけず、慌てて応える。


「言いたいことはあると思いますけど、それはまた後で。」


大きなため息をつきながら、谷沙耶は喋り出した。


「今、自分はラックキルに追われている身なんです。元々、ビスケス国にいましたが、なんとかここまで逃げてきました。」


たしか...今、ビスケス国はラックキルが支配している...それに、芝大翔が言っていたのは、谷沙耶のことだったのか...?


「そして、死神さん...全身黒色の姿をした人物が気になっているようですね。」


「ッッ!?なんで...わかった?」


「私も転移者ですよ。隠れスキル、千里眼。」


「千里眼...」


「まぁ、そのことは後々話します。」


谷沙耶は深呼吸をする。


「——会ったことがあります。その全身黒色の人物に」




◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆




「うぅ〜ん...」


目を擦りながら一番早く起きたのは、ミントだった。隣のベットで寝ていたはずのミシリの姿がなく、湊の姿がないことに気がつく。ゆっくり起き上がってみると、テーブルには紙らしき物が置かれているのが、視野に入る。目を擦りながら、手に取るとお金と手紙だった。



ちょっと、ミシリと出かける

リオネスマーチっていう美味しそうな店が見つけたから

このお金で食べて

昼前には帰る              ミナトより



「え......えぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」


ミントは大声で驚き、その声でウタとマナが起きる。


「朝から...なに?」


「...どうしました?」


ミントは慌てて2人の腕を引っ張って、手紙が見れるように近づける。


「これ!」


ミントは2人の前に手紙を差し出す。ウタとマナは目を細めながら手紙に目を通す。そして、2人揃って部屋にミシリと湊がいないかを確認する。再び、2人は手紙に目を向ける。


『えぇぇぇぇぇぇぇ!!??』


ウタ、マナ、ミントは驚き謎に焦りながらも、顔を洗い、着替えて出る準備をした。


「なんで、2人だけで出かけるの!」


「まぁ、とりあえず、このお金で朝ご飯でも食べようよ。」


ウタの愚痴にミントはお金をなびかせながら、落ち着かせる。


「とりあえず、2人が帰ってきてから話を聞きましょう。」


始めマナも焦っていたが、落ち着きを取り戻した。3人は部屋を出て、リオネスマーチという店へ向かう。




「って、それどこなのよ。」


ウタが不機嫌になりながら、ミントに尋ねる。


「うーん...どこなんだろう?」


湊が書いた手紙には店名しか書かれていない。


「聞くしかありませんね。」


マナはそう言うと、ささっと近くにいたおばちゃんに尋ねている。その行動力にウタとミントはいつも助けられている。


「そこの曲がり角を右に曲がったら左手に出てくるそうです。」


マナの言う通り、リオネスマーチ店は姿を現したが、


「準備中じゃないのーーーーー!!!」


ウタは大きな声で叫んだ。




◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆




「私が話せるのはここまでです。」


「そうか...ありがとう。」


「では、また、夜に来てください。」


俺たちは椅子から立ち上がる。北中穂乃果は俺が渡した上着を脱ぐ。なんか、とても えっち だ。


「死神さんはえっちな人ですね。」


「な、何がだ!」


ニヤニヤしながら谷沙耶は窓から出ようとした時、ミシリが呼び止める。


「な、奈美!」


谷沙耶は少し驚いた顔をしていたが、微笑む。


「また、話そうね。」


谷沙耶は窓から出て、その場から消え去った。俺は北中穂乃果から上着を受け取り、ミシリと共に病院から去った。




今日の夜、俺とミシリは全身黒色の人物に顔を合わせる。

本格的にラックキルを潰すのはもう近い。


待ってろよ...ラックキル...

最後まで読んでいただきありがとうございます!!

明日も投稿予定ですので、よろしくお願いします(*゜∀゜*)

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