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34:あの日

「侵入開始」


湊の声が耳につけていた無線機から聞こえたと同時に第一裏口から建物に侵入した。狙いは国家転覆を目論んでいる組織一体を排除すること。組織も大きいため、いつものように一人二人を殺るだけではない。


指揮を取る湊は一番危険である正面からの侵入。私、No.5640(ミシリ)は第一裏口から侵入する。No.8073はこの業界に足を踏み入れて約3年ちょっと。まだ経験が浅いため、比較的安全である第二裏口から侵入する。


「第一裏口、侵入完了。指示を待つ。」


私が言った後、すぐに


「第二裏口、侵入完了。指示を待つ。」


No.8073は落ち着いて伝えた。


「了解。10秒後、爆発音がすると同時に作戦を実行しろ。」


湊は危険である正面を爆発し、組織の一部を引き寄せる。その引き寄せている間に私たちは奥まで侵入し、至る所に爆弾を設置する。この建物自体を壊すという普通では考えられない作戦だった。


『了解。』


私とNo.8073は応答した後、爆発音を待った。


ドカァァァァーン!!!!!!!!


「誰だ!!」

「侵入者だ!!」

「殺せ!!」


大きな爆発によって組織の一部が正面にいる湊に惹きつけられる。湊は建物の柱に隠れながら正確に頭を打ち抜く。


「相手は一人だ!!撃ちまくれ!!」


湊は弾を避けながら移動し、少しずつ内部の方へ侵入する。


「後10秒で撤退しろ。」


湊は無線で伝える。その頃には私もう爆弾をつけることができ、撤退している最中だった。


「了解。」


しかし、No.8073からの応答がない。もうつけ終えて撤退したのかと思ったが、そんなはずがない。撤退するならば、無線で私たちに伝えるはずだ。


「No.8073応答しろ。」


私がそう伝えても応答しなかった。何かあったのかもしれない。


「No.5640。No8073の方に向かえ。」


湊は私に指示する。


「了解。」


私はすぐに第二裏口の方へ向かった。その時にはもう10秒経っていた。


私が第二裏口の方に向かうと、首元を斬られたNo.8073の姿があった。そして、奥からNo.8073を殺ったであろう人物が姿を現した。


このことを伝えなければならないと思った私はすぐに無線機で伝えようとするが、


パァッン!!!


私が耳につけていた無線機を正確に撃ち落とした。無線機は貫通し、私の右耳は抉れた。


「仲間に伝えられると厄介なんですよ。」


私の右耳を撃ち落とした奴は笑いながら、私に近づく。距離を取ろうとして、後ろに下がるが撃ち落とされたことに動揺していた私は足がもつれて後ろに倒れた。


「ッッ!!」


「足がもつれていますよ。」


ゆっくりと私に近づく。そして、私の頭に銃を突きつける。私は恐怖に支配された。もう死ぬ。もう生きれない。作戦は失敗したとわかった。


パァッン!!パァッン!!パァッン!!


3発の銃声がした後、私の頭に銃を突きつけていた奴は私の方へ倒れかかってきた。

何が起こったのか理解できなかった。倒れかかってきた奴は死んでいた。


「逃げるぞ。」


そう言って私を背負ったのは湊だった。顔には切り傷。胴体も複数の擦れ傷や刺し傷があった。湊はすぐに第一裏口から脱出した。その直後、建物が爆発し、建物が大きな音をたてながら崩れた。


「まだ中にNo.8073が!!」


「もう...手遅れだ。」


湊が苦しそうに言った。でも、この業界では死ぬのは一瞬。仲間が一人二人死んだって、絶対に作戦を成功しなければならない。


その出来事があってからか、湊は危険な事は全て一人で実行した。仲間には経路の確保や状況を伝えるなど、殺るのは湊だけだった。


私がしっかりとしていれば、No.8073が死なずに済んだかもしれない。しっかりと...








「ミシリ!」


ミシリはウタに何度も呼ばれていることに気がつく。


「どうしたの?なんかすごい顔してたけど...」


「あっ。大丈夫...です。すみません...」


ミシリは慌ててニコニコする。


「ちょっと部屋で休んできたら?」


ウタにそう言われて、ミシリは部屋で戻った。


「ミシリも最近おかしいよね...」


ウタはボソッと言う。


「最近というよりはミナトさんと出会ってから少しずつ変化しているような...」


ミントは難しい顔をしながら言う。


「私たちと同じようにミナトさんのことを心配しているだけだと思うのですが...」


マナはウタとミントにそう言った。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


一方、湊は武器屋に行った後、回復薬が売られている店に向かった。


「この回復薬を3つください。」


そう言ってポケットからお金を出そうとするが、


忘れてた!!ここじゃ俺が持っている硬貨は使えないんだった!!どうしよう...


俺が焦っていると、店主から


「お代はいらないよ。」


「え?」


「転移者様だろ?」


店主はニコニコしながら言った。


「私たちはね。転移者様に助けてもらったから、今生きていられるんだよ。すごい怖かったけど、優しい転移者様だった。」


そう言いながら、嬉しそうに話した。


「前の転移者と話したことがあるんですか?」


俺は店主が前の転移者とあったように話していたため、気になった。


「私がこの店を始める前の頃、森の中で転んだ時に助けてもらったことがあってね。」


店主はゆっくりと話してくれた。どんな雰囲気だったのか、身なりとか教えてもらった。


「......ささ、この回復薬持っていきな。3つだけじゃなくても、好きな分だけ持っていったらいいよ。」


店主はゆっくりと俺に言った。


「本当にありがとうございます。」


俺はお礼をして、3つ回復薬をもらった。


この後の予定では、一旦戻ってもらったものを置いた後、短剣を一度使って慣らしておきたい。たしか、アーシャに頼んだら場所に案内してくれる。




もう二度と"あの日"のことを繰り返したくない。

だから、仲間に手伝ってもらうわけにはいかない。

最後まで読んで下さりありがとうございます!!

次の35話は来週の土曜日18時頃に投稿予定です!!

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