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31:エルフ族の族長

俺は計画を立てていたが、疲れのあまりかいつの間にかに眠ってしまっていた。

俺が目覚めたのは昼前あたりだった。


「はっ!み、みんな!」


俺はすぐにベッドの方へ目を向けた。ウタとマナ、ミシリ、ミントは4人仲良くぐっすりと眠っていた。


「よかったぁ〜」


最近、警戒心が衰えてきている気がする...もっと緊張感持たないとな...


俺は反省をしていた時、シャワーを浴びていないことに気がつき浴びた。そして、浴び終わった直後にドアがノックされた。


俺がドアを開けると、アーシャが立っていた。


「ミナトさん。族長様がぁ...キャー!!」


アーシャが俺を見て顔を真っ赤にして叫んだ。


「ふ、服を着てください!!」


「え?」


俺は風呂上がりでタオル一枚で下半身を隠していた。まさか、アーシャが来るとは思ってもいなかったからだ。


「あ!ご、ごめん。」


俺は急いで服を着ようと、戻ろうとして振り返った時に4人全員が立っていた。


「ミナトって天然?」


ウタが真顔で言ってくる。それに続けて


「いや、変態さんですか?」


マナがニッコリと言ってくる。さらに、


「いや、ロリ好き野郎。」


ミシリが俺の目を見て言ってくる。最後には


「きも。」


ミントが引きながら言ってくる。


俺は4人のフルコンボによって崩れ落ちた。それに、最後の「きも。」はダメージが大きすぎる。ミントにそんなこと言われるなんて思ってもいなかった。


「もう...死にたい...」


俺は心からそう思った。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


「すぐに族長様にお会いしてもらえませんか!」


俺が服を着てすぐに、アーシャは言ってきた。


「どうしてだ?」


「と、とにかく皆さんも来てください!」


理由を聞いても答えずに、俺の腕を引っ張って奥の方へ連れて行かれた。

なんかの狙いかと思ったが、アーシャの顔を見る限り、だいぶ焦っていた。


そして、着いた先には俺たちの目の前に大きな扉があった。


「ここから先が族長様のお部屋です。」


アーシャがそう言って、指で扉をなぞった。そうすると、扉はゆっくりと開いていった。

中に入ると大きな広場になっており、その奥に木材でできた大きな椅子に1人座っていた。


ゆっくりとその人物に近づく。


「族長様。お連れしました。」


アーシャは族長様に深くお辞儀をする。


「アーシャ。この者たちに謝罪しなさい。」


「はい。今回のご無礼をお許しください。すみませんでした。」


アーシャが俺たちに向かって謝罪をした。なぜ、謝罪しているのかが理解できなかった。


「私も謝罪致します。すみませんでした。」


椅子に座っていた族長が立って頭を深く下げた。


「あ、え?ど、どうして?」


俺はなぜ急に謝っているのかがわからなかった。もちろん、ウタたちも困惑していた。


「エルフ族は874年前、転移者様に助けてもらったことがあるのです。」


「は?」


理解ができなかった。


「872年前、人間族が私たちエルフ族に対して攻撃をしてきたのです。攻撃してきた理由は支配地を広めるためと奴隷にするためでした。もちろん、私たちはそれを反対し、約2年間対抗しましたが、少しずつエルフ族は追い込まれて行ったのです。」


エルフ族の族長は真剣な目で俺たちに話す。


「もう負けを認めて奴隷になった方が楽かもしれない。そう思っていた時に1人の男性が現れたのです。1人の人間族が乗り込んできたかと思うと、右手には刀という刃物、左手には人間族の頭を持っていたのです。」


刀ということは侍が転移してきたということか!?と俺が心の中で驚いた。


「そのお方は顔が黒の布で隠れており、まるで空気のようでした。そのお方は1人で何も言わずに、人間族の本拠地へ攻め込んで行ったのです。数日後に私たちの元へ戻ってきて、人間族のトップの頭を私たちの前に突き出したのです。そして、こう言ったのです。」


『エルフ族に幸あれ』


族長は目に涙を浮かべながら語った。


「その人の名前は?」


俺はエルフ族の族長に聞いた。


「教えてくれませんでした。しかし、『隠れスキルを持った忍者だ』と言っておりました。それだけ言った後、黒い煙があの方の周りに立ち上がって、黒い煙が消えた後にはもう姿がありませんでした。なぜ私たちを助けてくれたのかもわかりません。」


もし、エルフ族の族長が本当のことを言っているのであれば、その隠れスキルを持った忍者は俺より相当強い。いや、世界最強だ。


「アーシャから聞きました。シシミナト様も隠れスキルを持っていると。それでお願いしたいことがございます。」


「ああ、俺は隠れスキルを持っている...ところが、あなたの名前は?」


俺がそう言うとエルフ族の族長は慌てて言った。


「も、申し遅れました。アーシャ•メルンの父、ドルボ•メルンです。」


ドルボはお辞儀をする。まさかアーシャの父親だったというのは驚いた。


「それで、お願いしたいというのは?」


俺はドルボからお願いしたい事を聞いた。そのお願いというのは、盗賊を倒して欲しいという依頼だった。俺は指揮官である、アーシャに頼めば済む話だと思っていたが、どうやら違うらしい。


その盗賊は長年、エルフを拉致してエルフ族特有の魔法、制御魔法を悪用して魔法が使えないようにして攻撃をしてくるそうだ。しかし、俺が持っている隠れスキルはその制御魔法は通用しない。たがら、俺にお願いしているそうだ。


「なら、俺たちからもお願いがある。」


「なんなりと。」


「ラックキル潰すために協力してくれ。」


「かしこまりました。協力致します。」


アーシャが俺たちと会った時、俺が話した事を伝えていてくれたおかげでスムーズに協力してもらえることができた。


そして、俺たちはアーシャからエルフを拉致している盗賊について詳しく聞いた。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


俺たちはアーシャから詳細を聞いた後、作戦を練った。その作戦会議が思いの外時間がかかり、いつの間にか外は暗くなっていた。


最後まで読んで下さりありがとうございます!!

次の32話は来週の土曜日18時頃に投稿予定です。

《お願い》

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