3:100万フェス
ちょっと待てよ...俺が国王の娘さんと結婚⁉︎
「な、何を言ってるんですか!そ、そんな簡単に...」
「娘ももう18歳だ。そろそろ結婚しないとまずい...」
いやいや、18歳で結婚しないとまずいってこの世界の常識が理解できないって!そもそも、結婚って親が決めるのは良くないだろう!
「む、娘さんの意見とかも聞いた方がいいですよ...」
「マナ!入ってきてくれ!」
そう言って扉が開き、娘のマナが入ってくる。俺は常に困惑状態である。意味がわからない。
「わ、私はミナトさんと結婚してもいいです...」
頬を赤らめて言う。ちょっと!こっちの俺も恥ずかしいんですけど!
「マナもこう言ってくれている、すぐにはとは言わないから考えてみてくれ。」
そう言って親子は病室から出ていった。
まずい、まずいぞ。こんなにありがたいというかなんというかこんな話はないんだろうけど、結婚はまた別の問題な気がする...てか、国王の娘が一般人のEランク冒険者と結婚するっていう方が混乱巻き起こすと思うけどな!
何を考えているのか、このまま俺を上手く利用するために言っているのかがわからないが、俺は自分なりに考え、経験を踏まえて答えを出した。
※獅子湊は恋愛経験ありません。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
3日後
「お陰様で背中の傷を癒すことができました。ありがとうございます!」
俺は国王とその娘さん、世話してくれた人に感謝し、頭を下げた。
「いやーよかったよ。でも、娘との結婚は残念だった。良い冒険者として成長した時には顔を出してくれ。」
そう、俺は結婚はしなかった。いや、普通に考えて結婚なんてできない。その言い訳として、俺は冒険者として世界各地を巡って色々なことを学んでいきたいと感じたっと言っておいた。その気は全くないが。
「わかりました!顔を出せる時に出します!」
「あっ!そうだ、君は娘の命の恩人だから......」
そう言って国王は周りの執事に合図する。
「少ないかもしれないが、せめてのお礼だ。お金で返すには全然足りないが...」
執事が大きな袋を持ってくる。
「この中には100万フェスが入っている。全然足りないと思うが生活とかの足しにしてくれ。」
「100万フェス⁉︎」
ってどれぐらいなの?俺の住んでたところは円だったからフェスっていってもわからない。まぁ1フェス1円あたりだろう。ってことは100万円⁉︎嘘だろ...
「こ、こんな大金受け取れません!ましては、4日も衣食住をそろえてもらっていたのに...」
「気にすることない。命の恩人には足らないぐらいだよ。今はお金の状況が苦しくてね...」
なおさら、俺に100万フェス渡している場合じゃないだろう!でも、もらったお金を返す訳にはいかない。失礼である。ここは大人しく貰っておく。
「本当にありがとうございます!」
俺はお礼を言って城の中にある病院を後にした。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
100万フェスももらったことだし、適当に宿でも探してゆったりするかぁ...
確かマナに紹介された宿はここだな...
「すみませーん。ここの宿を借りたいんですが...」
「はーい。」
そう言って出てきたのは銀髪のエルフだった。
え、エルフ⁉︎まじかよ。
「い、一週間分の宿をとりたくて...」
「合計で5250フェスになります。」
「えっ...とりあえず...」
俺は5250フェスを渡した。てか、安すぎない⁉︎一週間5250円ってことだよな...大丈夫だよな...
部屋に着いた俺はベットに横たわり、ステータスを確認する。
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《ステータス》
名前:獅子 湊
職業:冒険者
レベル:30
HP:250/250
MP:250/250
攻撃力:1
防御力:135
スキル:鑑定•弱点把握•敵察知•弱点命中•言語理解
所持金:994,750フェス(9,947,500円)
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「やっぱり何度見ても攻撃力1かぁ......えっ?」
100万フェスって100万じゃないの⁉︎ってことは俺が最初に貰ったのって1000万⁉︎国王さんやりすぎ...100万でもすごかったけどその10倍だったのか...
俺はベットの隣に置いたお金を見て、唾を飲んだ。
てか、これからどうしようか...冒険者登録したし、依頼でも受けてみるか...
俺は明日冒険ギルドに行くことにした。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
たしか、ここの2階だったよな...
俺は2階に上がり、掲示板みたなところに行く。
Eランクのレベルの依頼が少ないなぁ...とりあえず、このゴブリン退治に行こう!
俺は受付に行って依頼をお願いした。
「このゴブリン退治お願いします。」
「了解しました。気をつけて討伐してください。」
よし、これで行けるのか...なんかワクワクしてきた!
俺は後ろを振り向き階段を降りようとした。その時、
「おい、見ろよ!こいつゴブリン退治行くらしいぞ!」
「大丈夫でちゅうか?」
「ゴブリンにやられるなよ」
3人の男がビールを飲みながら笑って、俺にちょっかい出してきやがった。俺は無視して階段を降りようとした時、肩をつかまれた。
「なに?」
「なにじゃねーだろうが!」
思いっきり顔を殴られる。しかし、デコに当たるように高さを調節して、自らあたりに行く。そうすることで、ダメージを軽減することができる!ってボスが言ってたからやった。意外と痛くない。
「い、いてーじゃねーか!」
「俺も痛い。てか、なに?」
「うっせー!雑魚は家で引っ込んでろ!」
また違う男が俺に襲いかかる。しかし、俺は元暗殺者。真っ正面から来る敵なんか余裕で避けることができる。俺はついでに愛用の小型ナイフでちょっとびびらせた。
「どっちが雑魚だ。このまま俺が手を引けば、お前の首は切れて、大量出血で死ぬだろうな...」
「わ、悪かった!俺らが悪かった!ゆ、許してくれ!」
お前らの方が100%悪いだろう。てか、本当に異世界にこんなやついんのかよ...
俺は雑魚などほっといて、ゴブリンがいる森の方へ向かった。
最後まで読んでくださりありがとうございます‼︎
今日の18時ごろに第4話の投稿予定です!
読んでもらえると、嬉しいです!!