17:決意
相手は一気に距離を詰めてくる。俺はそれと同時にジャンプして避けようとした。
「お前の避け癖は知ってんだ!!」
やばい...避けられない!
ドカァァーン!!!
町中に爆発音が響き渡る。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「ミナトのはどれがいいかな?」
ウタがミナトのアイスクリーム選びに悩んでいる。
「ミナトさんはバニラで良いと思いますよ。」
マナがウタに言う。
「レモンがいいと思うな〜。初キスの味って言うし。」
今度はミントが言う。
「ち、チョコミント」
『それは1番ない!』
ミシリの提案に対して、他全員が却下する。そんな会話をしていた時に大きな爆発音みたいなのが聞こえる。
ドカァァーン!!!
全員が爆発音がした方を見る。
「あっちの方ってミナトがトイレ行くとか言って行った方だよね...」
ウタが震えながら言う。
「とりあえず、行ってみましょう。あ!アイスは大丈夫です!すみません!」
マナが店主に向かって謝罪し、爆発音の方へ向かう。他のみんなはマナに次いで謝罪し、マナを追いかける。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「グハァッ!!」
なんだコイツ...痛い...
「獅子湊。そんな程度ですか...」
芝竜人は呆れて、潰れた壁にもたれかかっている湊の方へ近づいていく。その時、
「ミナト!」
ウタか...
「こっちに来ちゃだめだ!」
「コイツらが獅子湊の仲間か...まぁボスには始末しても良いと言われているので...」
芝竜人はハンドガンをウタたちに向ける。
「獅子湊。仲間が死ぬところを見とけ。」
芝竜人は獅子湊に背後を向ける。
ふざけるな...隠れスキル...
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『隠れスキル、暗殺者を使用』
『攻撃力、防御力、あらゆる力が向上します。』
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芝竜人がトリガーに指をかける瞬間、湊は背後から芝竜人の首を掴んで倒す。右手で芝竜人の右手首を折ってハンドガンを離させる。
「ヴァァァァ!!離せ!!」
芝竜人が湊に怒鳴る。湊は右手から落ちたハンドガンを持って芝竜人に問う。
「お前は誰だ。なんの真似だ?」
「誰が言うか!!なぜ動ける!?」
パン!!!
湊が容赦なく芝竜人の右肩を撃つ。
「ヴァァァア!!!!」
芝竜人が叫ぶ。湊は銃口を芝竜人の頭につける。
「死にたくなければ言え。」
「わかった!俺は芝竜人。ボスの命令でお前を捕縛しろと言われた!」
「そのボスの名前を言え。」
「...」
「言え!!!」
「...絶対に言わない!」
パン!!!
湊は芝竜人の頭を撃つ。俺はそれと同時に気を失う。
「ミナト!」
ウタがミナトのもとへ駆け寄る。
「すぐにここから逃げるよ!私のところに集まって!」
ウタのところに他のみんなが集まる。
「転移魔法!」
ウタの下から白く光る線がみんなを包み込む。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
ここは...どこだ...
「ミナト!」
「ミナトさん!」
ウタとミントか...ああ...確か俺は気を失ったんだっけ...ここは宿か?
「ウタ、みんなは?」
「マナとミシリは宿代を稼ぎ行ったわ。ミントはミナトに回復魔法をかけたわ。」
「そうか、ありがとう。ミント」
「ど、どういたしまして。」
ミントは頬を赤らめて言う。俺は起き上がって水を飲む。外を見てみると暗くなっていた。
「てか、マナとミシリはなぜ宿代を稼ぎに行ったんだ?」
「この宿代はダンジョンで換金した分じゃ足りないからよ。」
「あれ?言ってなかったっけ?俺、宿代持ってるけど...」
「そんなの聞いてないわ!てかそんな大金持ってるの!?」
「持ってるよだって...あ!ウタが俺を拘束してマナさんが勝手に手続き進めるから!」
「あっ...」
ウタが固まり、てへぺろする。
てか、いつまでミントはホワホワしているんだ...そんなことより、芝竜人...たしか...
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「ミナトさん!大丈夫ですか!?」
マナが帰ってきてすぐにミナトに問いかける。ミシリも心配そうな顔をしている。
「大丈夫だよ。2人とも心配してくれてありがとう。」
俺は全員が揃ったところで謝罪する。
「みんな今日のことは巻き込んで本当にごめんなさい。」
「大丈夫だよ。みんな無事だったし。」
ウタが明るく答えてくれる。
「ミナトさんが容赦なく殺したところは驚きましたが...」
マナが苦笑いしながら言う。
「今日の出来事のことなんだけど...」
俺はみんなに話し始めた。
「俺らは宿を出てすぐに監視されていた。俺はその監視しているヤツが誰か知りたかったから1人で行動したんだ。」
みんなが驚く。監視されていたことに気づいていなかったようだ。
「監視していたヤツは芝竜人たった1人だった。そいつは俺が元いた世界の暗殺組織に所属していたヤツだ。」
みんなが深刻な顔をしている。
「芝竜人は俺がこの世界に来る2年前に姿を消したんだ。多分俺と同じで殺されてこっちの世界に来たのだろう。それに、アイツは俺だけを狙っている。俺の近くにいるとみんなが危ない。だから...」
「だからって!1人になるわけないですよね。」
ウタが下を向きながら言う。
「そうしないと、みんなの命が危ない....お金は渡ス...」
「お金で解決できるわけないじゃないですか!私たちは仲間でしょ...」
ウタが部屋から出て行く。
「ウタ!」
「ミナトさん...お気持ちはわかりますが、その発言はよくないかと...」
マナが湊に言う。
「追いかけなくていいの?」
ミントが湊に強い口調で言う。ミシリは下を向いて何も喋らない。
俺はすぐにウタを追いかけた。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
なんでミナトは1人で背負っちゃうの...
ウタは悔しくて宿から飛び出した。そして夜空を眺める。
「俺もあの時夜空眺めてたよ。」
追いかけてきた湊がウタの隣に座る。
「...」
ウタは黙る。
「マナみたいに上手く言えないけどさ、決してみんなのこと仲間じゃないと思ったことはないよ。」
「なんで頼ってくれないの...」
「怖いんだよ...俺は元暗殺者なんだ。俺の側にいた仲間は失敗して死んでいったよ。俺は心を無にして仲間の死をなんとも思ってなかった。けど、無にしたと自覚して死から逃げてただけなんだよ。」
「...」
「...ごめん。」
「それも逃げてることと同じじゃないの?」
ウタが言った一言が胸に刺さる。
「...」
「仲間を信じてよ。」
「...わかった。」
ウタが俺に抱きついてくる。俺はそっと抱き返す。
俺はその時決意した。俺は仲間を絶対に守ると。
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明日の18時頃に第18話を投稿する予定です!!
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