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11:覚醒

ここはどこだ...


ドサッ


ウタが倒れる。


「ウタ!大丈夫か!?」


俺はウタが拘束されていたもの全て解く。


「だ、大丈夫です。ちょっと休ませてください。」


「わ、わかった。なんかあったら言ってくれ!」


俺はウタを横にさせて、他の仲間の拘束を解いた。ミントとミシリは大丈夫そうだが、ケルンは頭から流血している。


これはまずい...後頭部からか...


「ミント!ミシリ!ミント!ミシリ!」


俺はヒーラーのミントとサポートのミシリを呼び起こす。


「おい!」


何度も体を揺さぶる。だが、起きない。


このままじゃ...どうすれば...


とりあえず俺はシャツを脱ぎ、ケルンの頭に巻く。上裸になってしまうが、仕方ない。


「ここ...真っ直ぐ...びょ...」


「ウタ!」


多分病院がある事を伝えてくれたのだろう。


俺はすぐにケルン担いで指示された方向に走る。


クソが!隠れスキルが使えれば!!ステータス見ても暗殺者が表示されていない...クソが...


「クソが!!どうして俺のスキルはこういう時に使えないんだよ!!おかしいだろうが!クソが!クソが!!」


「ミナト...」


「ケルン!!待ってろ!!もう少しで着くからな!!」


「俺はも....う...間にあわ....な...」


「間に合うに決まってるだろうが!!!助けてやる!もう少し耐えろ!!」


俺は初めて感情で涙を流した。この異世界に来てから、俺は性格がなぜか変わった。人殺しというところからかけ離れたからなのか、環境が変わったからなのかわからないが、感情が出やすくなった。ボスはいつも言っていた。


「人を殺す時に何も感じるな。心を無にして殺せ。」


言われた通り心を無にして殺してきた。何もかも無にして。そうしているうちに、感情というものがわからなくなっていた。それと同時に喜怒哀楽は無くなっていた。仲間も感情というは薄くなっていった。しかし、完全に無くなったというのではなかった。それに対してボスはこうも言った。


「感情無い者が強者になり、感情有る者が弱者となる。」


俺は何を言っているのかがわからなかったが、今はわかるかもしれない。久しぶりに人の感情に触れ、抑えていたものがこの異世界に来て、解き放たれた。


だんだんケルンの体が冷たくなっていくような感じがした。なんでだよ!!


「なんでだよ!!!クソが!!!!」


----------


『感情を確認』

『隠れスキル暗殺者を使用しますか?』


----------


「使用する!!!」

なんで使用できるのかわからないけど使うしかないだろう!心の中でそう叫んだ。


----------


『隠れスキル、暗殺者を使用』

『攻撃力、防御力、あらゆる力が向上します。』


----------


俺は隠れスキル暗殺者を使用したことにより、さらにスピードを上げ真っ直ぐに突き進んだ。すぐに村らしきところに出た。


「ここの病院はどこだ!!!!!」


叫んだ。ただひたすら叫んだ。


「そこの角を右に!」


村の人が教えてくれる。


「ありがとう!!」


俺はすぐに向かう。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


「頼む!!ケルンの手当てを!!」


俺は扉を思いっきり開けて言った。


「お、落ち着きなさい。もう大丈夫。」


ケルンをベットの上まで運び、容態を見てもらう。


「ま、まずいわ。ある分の回復ポーションを!」


院長らしき人が周りにいる看護師たちに言う。


「金はいくらでも出す!助けてくれ!!」


「あ、あなたは待合室で待ってなさい。絶対に治してあげるから!」


俺は言われた通り待合室でまった。怖かった。俺が暗殺をしていた時よりも怖い。自分のせいでこうなったのだから。ボスが言っていた感情を無くすことは恐怖を無くすことに近いかもしれない。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


俺は待っている間、ウタたちの方に戻る。幸いに全員回復しており、俺は安心した。ウタたちにケルンの状態を説明した後、12000フェスを渡して宿を取ってもらうことにした。それから病院に来てくれと伝えて、俺はすぐに病院に戻った。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


院長らしき人が待合室にいた俺の方へと向かってくる。


「一命を取り留めたわ。しかし、なにかしらの障害はあるかもしれない。」


「そ、そうですか...よかった...よかった...」


「あなたの名前は?」


「獅子湊です。先生の名前は?」


「私は北中穂乃果よ。」


日本人らしき名前...どこかで聞いたことが...


「ま、まさか...日本人ですか?」


「あ、あなた!まさか...」


北中穂乃果は俺と同じ転移者だった。北中穂乃果は俺が転移する4〜5年前に神の手と言われた天才ドクターが突如姿を消した。何者かに殺された、神隠し、自殺など様々な憶測が飛び交っていた。しかし、その人物がこの異世界にいるとは....


「そうだったのね。事情はわかったわ。後、何か聞いておきたいことはある?」


「穂乃果さんは隠れスキルを持っていますか?」


「そうね。持っているわ。」


「どんな隠れスキルですか?」


「隠れスキル全知全能。なんでも出来るようになるわ。しかし使った後、とてつもない疲労感と倦怠感に襲われて1時間動けなくなるわ。今回もケルン君だったかしら。その子に使って治したわ。」


「では一時間前に手術は終わっていたんですか?」


「いや、終わっていないわ。私は終わった後、全回復ポーションを飲んだわ。」


「な、なんで全回復ポーションを?」


「私の隠れスキルは使うことによって私のHPが減っていくのよ。」


「そうだったですか...」


俺たちは隠れスキルについて長く話し続けた。先生の隠れスキルは一時間が限界。しかし、全回復ポーションを飲むことによってさらに一時間延ばす。それを2回繰り返したらしい。すごい人だ。俺は自分の隠れスキルを話した。同じ隠れスキルを持つ者同士なのか、共感できる部分が多かった。話した後、また明日ケルンを見にくるとだけ伝えて、病院を去った。


病院から出ると、ウタたち全員が俺を待っていた。


「け、ケルンは大丈夫なんですか⁉︎」


「一命を取り留めたらしい。また明日みんなで行こう。」


ウタたちは全員ホッとして安心する。


「もう暗くなってきているし、宿はどこを取ったんだ?」


俺が質問すると、みんながビクッと反応する。


俺はなぜ反応したのかがその時わからなかったが、宿に着いてからわかった。

最後まで読んで下さりありがとうございます!!

今日の18時頃に第11話を投稿する予定です!!

下にある星の評価ポイントしてもらえると、とても嬉しいです!!お願いします!!

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