表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/3

第2話



 炎天下の日差し。


 乾燥した空気。


 手持ちには何もなかった。


 クプの実を小袋いっぱいに詰めて持ってきたけど、もうすぐ無くなってしまう。


 道なき道をひたすら歩いた。


 道中には魔物もいる。


 お腹を空かせたカーバンクルだって。



 ハァ…ハァ…



 歩いても歩いても、一向にたどり着く気配はなかった。


 馬車で半日はかかる距離。


 歩くってなると、最低でも1日はかかる。


 僕の住んでいる村、フォレストバンクは、星が綺麗な村で有名だった。


 雨季になるとバルハーメイ高原の動物たちが南の地方からやって来て、豊かな草原と湿地の上に、ウーやドリールカが埋め尽くす。



 東に広がるベルリウロス湿原に、ヴサーエ大山脈。


 西にはホムンクルス台地があり、その峠を越えれば、オーボゴ大峡谷の真っ赤な断層が、広い大地の下に姿を現す。



 ボトロチナの市場に、ラスーヒの大図書館。


 そして、ヘスの滝。



 村の人たちはみんな優しかった。


 よそ者の僕を快く迎え入れてくれて、いつだって家族のように接してくれた。


 同い年のポコは、僕の大親友だった。


 彼はアルテメリアに連れて行かれた。


 アルテメリアの工業区にある手工業製作所(エルガステリオン)に、奴隷として働くことになったからだ。


 半年前のことだった。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ