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イレギュラー召喚で神器をもらえませんでした。だけど、勝手に付いてきたスキルがまずまず強力です  作者: #とみっしぇる


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62 沼様、ゲルダが変

サスルの街に到着して、かなりお高い宿を3泊取った。ゲルダをふかふかのベッドで迎えるためだ。


そして沼様の元で体を修復している彼女を待った。


2日後、買い物に出ているとき沼様からの交信があった。


『取りあえずゲルダの体が崩れないとこまでは修理したぞ。肝臓をはじめ、内蔵の半分は召喚者のやつと取っ替えた』


沼様のスイーツを買い終え、大きい商会で塩、胡椒、雑貨の会計をしていた。


『でな、子宮は代用品がなかった』


「女の神器持ち、楓夏の体があったよね。それはダメだったの?」


『お前があの周辺全部を破壊しただろう。悠長に修理してたら、ゲルダが死んでたぞ』


「あっちゃ~。やっちまった」


『だからゲルダはお前の子供を産めん』


「え?最初から女と女のカップルでは、子供は出来ないよ」


『あ、そうなのか。そういう生き物だったか。奴とお互い、子宮に通じる部分を熱心に攻めて性的興奮が高まっておったから、てっきり子作りかと勘違いした』


「言わないで!」

「はいいいいい?」


塩の会計をしていた商会の人を驚かせてしまったが、私は真っ赤な顔をしていたと思う。



何か変だ。慌てて宿に帰ってきて、ふかふかベッドの前に立った。


「沼様、ゲルダを出して大丈夫?」


『ゲルダは眠らせていたが、さっき起こして注意点を言っておいた。しばしの逢瀬を楽しめ』


「沼の底発動! ゲルダ」


どっぷ~~ん。


2メートルの高さから、全裸のゲルダが出てきた。背中からベッドの上に落ちてきた。


ぽふっ。


ベッドの中に沈んだあと、ゲルダが顔を出した。


「・・サーシャだ」

「お帰り・・」



「ありがとうサーシャ。もう会えないかと思った。あなたと沼様が助けてくれたんだね」


彼女の笑顔を見たら、何を言っていいか分からなくなった。


「ゲ、ゲル、う、うあ、ああ、あ」


素っ裸でシーツにくるまれた彼女の上半身を起こして抱き締めた。


何も変わってない。ほんの一週間前まで見てた顔、鎖骨、腕、胸だ。


「先にちょっと残念なお知らせ。死ぬとかじゃないよ」

「なに」


「私に他人の内臓と下半身をくっつけたから「きょぜつはんのう」というのが起こるんだって」

「何か難しい話だね。沼様、たまに高位魔道師みたいなこと言うもんね」


「私、ラボってとこで眠るの。時間をかけて私の元の体の「さいぼう」ってやつに、もらった体を取り込みながら融合させないと、体が崩れるんだって」


「そっか、仕方ないけど、ずっとは一緒にいられないか」


「今日は4時間したらサーシャに言って沼の中のラボに帰って来いって。次は10日後」


「うっ、短い。そしてクールタイムが長い」


「けどね、治療が進めば逢える時間は延びていって、3年後には沼様の元に戻らなくても大丈夫だって。眠ったまんまなら、ラボに入る期間は短くなるらしいけど、それは寂しい」


「私も。3年か・・。長いけど、たまにでも逢えるなら待つ。ゲルダ、沼の中で精神は保てる?」


「私のことは沼様が眠らせてくれる。たまに起こしてサーシャと話をさせてもいいらしいけど、沼の中で長く起きてたら気が狂うらしいわ」


「ならいい・・。そういえば、もっと大事なことがあった。ゲルダ、足は動く?」


「多分。足に感覚はある。なくなったものを取り替えたから、変な感じだけどね。立ってみたい。サーシャ、手を貸して」


シーツにくるまったままの彼女を抱っこして、ゆっくり、ゆっくりと立たせた。


「ちょっとぐらぐらするけど、立てる。怖いから手を離さないでね」

「うん、良かった」


ぎゅっと抱き締めたら、ゲルダも抱き返してくれた。


「ちゅっ、ありがとサーシャ」

「ん・・ん、んん」

「もう、あん」

「ふふっ」




その時、異変を感じた。



むくむくむく。


「ん?シーツ越しに何か当たる。沼様に何か持たされたの、ゲルダ」


「な、なんかサーシャとキスしてたら、股間が突っ張る感覚が。ちょっと痛い・・」

「うそ! ま、まさか、合体した体が、うまく融合してないの? 他に痛いところは」


再会の喜びから一転して、血の気が引く感じがした。


あわててゲルダからシーツを外した。


「へ?」


私はそれを見たことがある。だけど、なぜゲルダに付いてる。ゲルダはさらに驚いただろう。


「なによ、これぇ!」



叫ぶゲルダの股間から、男性のアレが生えていた。




沼様、生体改造って何したんだよ・・。





https://www.alphapolis.co.jp/novel/295429334/181668538




こちらで先行掲載しています。

読んでいただきありがとうごさいます

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