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それぞれの思い

この世界に来て1ヶ月が経過した。

兄貴はずっとあの調子だ。

あたし達はその間に街の全ての空き家を調べ

残すは学校のみとなった。もしなければ隣町まで行かなくてはならなくなる。


「あ〜結局見つからなかったな〜あとは学校か〜」あたしは残念そうに言った。



「そうね。学校にはあるかしら。そろそろコアを見つけたいわ。」とアリナはもう見つからないのが慣れたかのように平然とそう言った。


コアとは次の世界に行くために必要な石だ。

あたし達が異世界転移した時のエレベーターのくぼみにはめると次の世界に行けるらしい。

そうあたし達を案内した天使に言われた。



「出来れば学校には行きたくなかったな〜」

あたしがそう言うと



「仕方ないわ。行きましょう。」

とアリナ急かすように言った。


そうしてあたし達は最後の空き家の探索を終え兄貴がいる学校へと向かった。学校の校門に入ると上の階から兄貴の声が聞こえた。

一人で走り回っているようだ。



あたし達は学校の地図を見て学校の一階と二階の教室などを調べ終わり3階へと向かった。



3階の階段を登ろうとした時に兄貴に声を掛けられた。



「お!!クルミとアリナじゃん!!学校では不思議と全然会わないよな!!」

兄貴はそう当たり前かのように言った。




「そうだな!まぁ学年も違うしたまたまじゃない??」

あたしは苦い気持ちを押し殺し平然を装いそう言った。



「そっか!!そんなもんだよな!!じゃあ俺はこれから友達とグラウンドで遊んで来るから!!じゃあな!!」

と言うと兄貴は階段をおり外に出た。


「それじゃあ3階に行くか!!」

とあたしが元気を装いそう言うとアリナが階段で泣いていた。



「どうしたんだよ!!兄貴はあんなだけどすぐ戻るって!!お前が気にすることじゃねーよ」

とあたしがそう言うとアリナは苦しそうな顔でますます泣き始めた。




「お前優しいやつだな。ありがとうな。

あたし達のことで悲しんでくれて。」

あたしはそう言いアリナの背中を擦り手を握った。



しばらく経ち

アリナも大分落ち着いたようだ。

少し冷たい奴だと思ってたけど意外と優しい奴だと知りあたしは少し嬉しかった。


「それじゃあ、3階段の探索に行こっか。

あるといいなぁ〜」あたしがそう言うと


「そうね。きっとあるわ。」とアリナはいつものように落ち着いた態度でそう言った。



3階もほとんど探し終わり残りはアリーナのみとなった。あたし達はアリーナの扉を開けると

嬉しさに感極まった。



「あれ!!コアじゃね!!」

あたしは台の上の透明な箱に入ったコアと思われる石を指さした。



「!!!!。ええ間違いないわ。」

とアリナは嬉しそうにそう言いあたし達はコアの近くまできた。



「どうしましょう。この箱を外すためには鍵が必要みたいね。」アリナは考え混むように言った。



「こんなの無理やり壊せば良くね??」

とあたしが得意げに言うと


「ダメよ。コアが傷ついたらまずいわ。

鍵を大人しく探した方がいいわ。」

とアリナは咎めるように言った。


「ぐぬぬ。そうだな鍵を探そう。」

あたしは不満げにそう言うと


「コアが見つかっただけでも大進歩よ。

鍵もすぐ見つかるわ。」

とあたしを諭すように言った。

そうしてあたし達は学校をもう一度見て回ることにした。





頭が痛い。

あれからずっと不快な夢を見る。

俺がずっと暴力を振るわれたり

学校にも行けず汚らしい格好でずっと

妹と2人で過ごす夢だ。

なぜこんな夢を見るのだろう。

俺にはたくさん友達がいて

幸せな人生を過ごしてきたはずなのに。

そうよくあいつと遊んで・・・・・・・

あれ??あいつの名前ってなんだっけ。

どうして思い出せないのだろう。

俺とよく遊んでいたはずなのに。








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