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GODorDOG〜同じムジナの箱の中〜  作者: しゃけ弁当
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原宿サクマ①

川崎タスク、瀕死中。

ピンクの髪の男の子にいきなり胸に風穴開けられた残念な受験生。


しかし好みのハンカチ娘にまた出会えて瀕死の中少し喜びも感じている。

ピカッ…


見下ろしていた女の子のヘアピンが街灯でピカりと光る。

いくら人通りが少ないとはいえ、人が血まみれになって倒れているのに周りの民家の人間は誰1人として気づかない。

そんな中、不気味な光景を目にしているのにもかかわらず、顔色1つ変えず、女の子は静寂の中口を開いた。


「やはり正解だったわね。ミニュ。」


女の子はワンカールの髪をくるくる回している。


「ミニュン!そうね。でもいきなりぶっ倒れてるし笑っちゃうっwwwこの子本当に適正検査で合格したのかしら?どう思う?メイナ?」



メイナは首を傾げる。

「さぁ、わからないわ。ただ言えるのは、この子死にそうになってるってことね」


そういうとメイナは徐ろにポケットからナイフを取り出した。

そしてそのナイフをいきなり自分の胸に突き刺しえぐった。


ドスッ…

ザクッ…

グリグリグリグリグリグリ


血はひたすら流れている。



ドクドクドク…


「はぁ…あぁっ」


想像するだけで痛々しいのに、メイナはあまり叫び声をあげない。むしろ悦に浸っているようにも見える。


その瞬間、ナイフを持っている右手が白に光りだした。


メイナから流れ出る血を右手が吸い込んでいる。


ゴキュ、ゴキュ、ゴキュ…


そしてその右手はタスクの血を吸い、血の海だった道路が跡形もなく綺麗になっていく。


まるで惨劇などなかったかのように…。



「…!!」



周りの異変に気づいたのか背を向けていたピンク色の髪の男の子が振り返った。


「え!?どういうこと?ねぇキリ、僕がせっかく作った血の水溜りたちがなくなっちゃったよ!僕、せっかく頑張ったのに!!僕、せっかく頑張ったのに!!!」


細い足で狸を蹴りだした。


男の子は癇癪を起こし隣の狸に八つ当たりをしている。



「キリがちゃんとやらないから悪いんだぞ!僕、ちゃんとハートの穴開けたよ!!だからキリが悪いんだ!!」


狸を踏んづけては蹴飛ばし、踏んづけては蹴飛ばし、狸はどんどん傷だらけになっていく。


「や、やめてくれキリ、僕は悪くないキリ、悪いのはあの女の子、あの子が血を吸いとったの見てたキリ〜」


キリは尻尾でメイナを指差した。



「ミニュン!なにあの不細工な狸!狸のくせにメイナを尻尾で指差してるわよ!生意気〜!!」


その言葉にキリの耳がピクリと動く



「サ…サクマ、ちょっと待つキリ!!隣にいるの『ハクビシン』…『ハクビシン』キリ!!!」



キリは凄く動揺している。


それもそのはず。「ハクビシン」は「狸」より階級が上の神獣。知能、回復に優れている神獣だ。


「一度作戦を練ってやり直した方が…」



その瞬間サクマがまたキリを蹴飛ばした。


「うっさい狸!!僕は最強なんだ!!ハクビシンなんか狸と変わらない同じムジナじゃないか!!


サクマはキリの話を一向に聞かずひたすら蹴飛ばしている。


「あの子気にくわない!あの子も僕の足でハートの穴、あけたあげるよ!!」


そういうとサクマは落とした傘を拾いあげ、また傘をさしだした。




★★★★★★★




「やはりまだ血が足りないわね。このままだとこの子、助からない。」


メイナは手を払い、自分に狂気を向けている相手を睨みあげた。


「クスクス…そう。あなたも同じムジナ??」


メイナは微笑み、ピンクの髪の男の子を見ながらまた髪をくるくるといじった。


またピカりとメイナのヘアピンが光った。



川崎タスク→相棒神獣 (狸)ムモ

能力不明。目の前が赤くなる?

新宿メイナ→相棒神獣 (ハクビシン)ミニュ

能力、血を吸う?

原宿サクマ→相棒神獣 (狸)キリ

能力、足でハートの穴を開けることが出来る。



ムモモモモ〜〜♪読んでいただきありがとうございます★よかったら感想とか貰えたら励みになります!勉強にもなります!


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