傷
川崎タスク18歳、頭と目が痛い普通の受験生。
目が醒めると黄色い電車が通り過ぎていた。
周りには人だかり、頭が痛いのは線路にぶつかったからか、落ちたのかわからないが僕は額の傷のみですんだ。
…
傷のみとか言ってるが充分血はでているが…。
周りの人達が心配している。駅員さん、サラリーマン、OL、学生、主婦、狸。
みな同じ顔で僕を見下ろしていた。
「大丈夫ですか!?救急車呼びますか!?」
皆がこぞって同じ事を言うので
僕は心の中で
『うるさい…』
そう思ってた。
そんな人だかりの中、頭の痛みを堪え立ち上がった。
なんだか目も痛い。
さっきの出来事は夢だったのか、よくわからないが
とりあえず家に帰りたい…。
いや、先ずこの出血量なら病院か…
帰りたいのに周りの人達がうるさくつきまとう。
駅のせいか野次馬がどんどん増えてきた。
『鬱陶しい、、、』
夢が叶った駅員も、夢に溢れた学生も…
「家に帰って寝たいんだ!もうほっといてくれっ!!」
…
…!!?
目の前が真っ赤に染まった。
これは見覚えがある景色。
夢の中の犬小屋と同じ赤色。
その瞬間、僕を見下ろしていた人達が逆方向を向き
一斉にどこかにいってしまった。
…
……
よくわからないが解放された。助かった。
『はい、どうぞ』
同い年くらいの女の子がハンカチをくれた。
ただすぐどこかにいってしまった。
そのハンカチで頭をおさえながら自分の足で近くの病院に行く事にした。
「ムモモモモ〜!ただの犬ではなさげだねぇ★」
目の前の狸?っぽいやつがなんか言っていたが僕は無視をした。
『…お前もどこかにいけよ。』
★ムモモモモ〜♪
また読んで下さいね〜♪