眩しい日々
裕也と一緒に坂道を自転車で下りながら、大声を出す。なんて気持ちのいい天気!
「テスト終わったね!最高〜!」
裕也に叫んでみる。
ちょっと汗かいちゃうのが気持ちいい。
なんと言っても、進むに連れて見えてくる海が私は大好き!
すると、裕也が車を避けて私の後ろに一列に並んだ。私の後ろから、裕也が叫ぶ。
「終わった!もう少しで夏休みだな!」
夏休み!
イベントが盛りだくさん。
優希とは海行く約束してるし、裕也とは去年行けなかった花火大会行きたいな〜
でも、今年2年だし、裕也キャプテンだし、だめかな?信号待ちで再び横並びになった。
「裕也夏休みは部活三昧?」
信号を見てた顔をきちんと私に向けてくれる。
「あーそうだな。2年だしな。でも、花火大会は行こうな。さすがに夜までは部活ないだろ。」
そう言いながら、途中で恥ずかしくなったのか、再び信号を見ながら続けて言った。
「去年行こうって言ってたしな。」
前を向いた裕也が、どんな顔をしてるのかすごく知りたくなった。
「覚えてくれてるの、さすがだな〜。」
そう言いながら、裕也の顔を覗き込む。
照れたように、頭をかきながら私を見てはにかんだ。私が好きになった顔だと思った。
信号が青になったのを知らせるように、裕也が奥を指差しながら言う。
「あそこのコンビニの角を曲がったら、もうじいちゃん家だから。」
そこは小学校のグランドに並んだコンビニで、小道の先には一軒家が連なった住宅地だった。
裕也の後ろを自転車で走りながら考える。
初めて会う裕也のお母さん、おじいちゃんおばあちゃんどんな人だろう?
おじいちゃんは裕也に似てるのかな?ちょっと楽しみ。