準備室の紅茶は冷めない
生徒会会長が登場します^^ノシ
‐準備室‐
玲子「どうぞ」
玲子はニコッと丁寧に、紅茶を置いた
香奈「ありがとうございます」
玲子「今、レモンを切らしていて…
お砂糖だけでも大丈夫?」
香奈「大丈夫です」
ボソッと、玲子が言った
玲子「ここを開放しようかなぁ…」
香奈「え!?」
香奈は驚いた
準備室を開放するという発言は前代未聞だ
玲子「私ね、ここで紅茶とかを飲めるようにしたらいいんじゃないかな…?
って思ってるの」
香奈「準備室をカフェみたいにするって事ですか?」
(もし、本当にそんな事ができたら…
これは図書委員会の歴史を変える出来事になるだろうな…)
玲子「そう
だけど…本が汚れてしまうから、出来ないんだけどね」
残念そうに玲子はニコッと微笑む
香奈「はぁ…」
(この人は、いい意味で言ったら、サービス精神旺盛
悪い意味で言ったら…利益中心で動いているよう
ってぐらい、図書室の利用者の増加に力を注いでるんだよな…
たまーに腹黒い発言が出るけど、でも根はいい人なんだよね)
玲子「あ、ゴメンね
話が逸れちゃって」
香奈「いえ、大丈夫です」
玲子「それで…図書室で話せなかった話って?」
香奈「実は昨日、図書室に生徒会副会長が来たのですが…」
玲子「生徒会副会長?
生徒会がどんな用で図書室に?
珍しく、本を借りに?」
香奈「本を借りに来たのではなく
なんか、ある一冊の本を預かってほしいと…」
玲子「ほぉー
で、報酬はあるの?」
香奈「え…?あ、はい
『預かってくれたら、それなりの品物を』と」
玲子「ふーん」
玲子は一口、紅茶を飲んだ
玲子「その話は、断ったの?」
香奈「いえ、『委員長に伝えておきます』と言ったら、『委員会後に会長と一緒にまた訪ねる』と言いました」
玲子「分かった
わざわざ、ありがとうね」
香奈「いえ…」
ちょうどその時、準備室にノック音が響いた
コンコン―
玲子「はい」
?「失礼します」
入ってきたのは、おそらく今日の本の貸し出し当番の図書委員だろう
名札に付けられている、「図書」と青い字で書かれている委員会バッジが、光を反射しながら煌びやかに輝いている
図書委員「委員長、生徒会長と副会長が委員長に用があると、今、図書室にいらっしゃいますが…
どうしますか?」
玲子「準備室に連れて来てもらえないかしら?」
図書委員「分かりました
では、失礼しました」
戸が閉まり、準備室に静寂が包まれた
先に口を開いたのは玲子だった
玲子「香奈ちゃん、ちょっとお引き取り願えないかしら?」
香奈「分かりました
それでは、失礼します」
香奈は準備室を出て、廊下を歩いていると
香奈「あ…」
?「あら、こんにちは」
香奈「こんにちは」
ばったり会ったのは、生徒会会長相原麗香であった
その後ろには、副会長の瞬也もいたが、気にしないようにした
おそらく二人は、準備室に向かうところだっただろう
麗香「委員長はもう中にいるかしら?」
香奈「はい」
麗香「そう…ありがとう」
香奈「いえ…」
(この人が会長かな…?
悪そうには見えないけど…
なんだか、不思議な人だな…)
一瞬、香奈はそう思ったが
香奈「まあ、いっか」
気にせず図書室に戻っていった
玲子が香奈へ淹れた、準備室に残された紅茶からは、まだ香ばしいカオリと温かい湯気が立ち上っていた
第一章、3話めです^^
そろそろ、第二章に行く予定です^^




