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理想の自分になるためのトレーニング

作者: 下菊みこと
掲載日:2024/12/05

自分の顔が嫌い。


あの子みたいに美人だったらと何度も自分を呪った。


可愛いあの子のようだったら、私も独りぼっちではなかった。


可愛いあの子のようだったら、私もあの人から愛された。


妬ましい。


憎たらしい。


あの顔を奪えたなら、幸せになれる?


でも、私の一番醜いところはこんな考え方なんだろう。


見た目だけの問題じゃない。


中身が醜い。


だから誰からも愛されない。


ああ、苦しい、苦しい。


息をするのが、こんなにも辛い。


綺麗になりたい。


美しくなりたい。


身も心も。


例えば顔を変えられたら違うんだろうか。


ふとそう思った。


化粧品を手に取ってみた。


でも、理想には程遠い。


そんな私に、私をいつも気にかける優しい兄が紹介してくれたのは…メイクアップアーティスト。


それも、なかなか凄腕であちこちに引っ張り凧だという人。


一日だけ、私に講習をしてくれるという。


どれほど変われるだろうかという期待と、そしてきっと何も変わらないという諦観。


どちらも、本音。













「では、まずは理想の貴女をお聞かせください」


「え?」


「どんな自分になりたいですか」


「どんな…可愛くて、美しくて、自信満々で、心まで凛とした…」


「なるほど。ではそんな自分を演出するための仮面をご覧に入れます」


そしてその人は、講習の前にまず私を理想の顔にしてくれた。


美しく、可憐で、凛とした…私じゃない、私。


「この顔を自分で作れるよう、一日で講習をしましょう。ですが一日で習得できると思わないほうがいい。メモをとって、あとはそれを元に練習あるのみです」


私は先生の言葉を全てメモして、先生の指導のもと練習に励んだ。


当然と言うかその日一日では習得しきれなかったが、私は諦めずに練習し続けた。


そして、私はとうとう理想の顔を自分で作れるようになった。


同時に、身体のスタイルも運動や食事で磨き上げた。


私は、ついに理想の自分を手に入れた。


そうなると自ずと自分に自信が湧いて、オドオドした今までの態度が堂々と出来るようになった。


今まで自分のことで必死だったのが、人に優しくできるようになった。


気付いたら、憧れの人と仲良くなっていた。


気付いたら、妬んでいたあの子とも仲良くなっていた。


気付いたら、周りに恵まれていた。


そして気づいた。


元々、兄のように私を気にかけてくれる人に恵まれていたことに。


私はそれに気づいた日、世界一幸せな女の子になった。
















兄にはバイトで稼いだお金で焼肉を奢った。頭を撫でられた。

ここまでお付き合い頂きありがとうございました!


楽しんでいただけていれば幸いです!


理想の自分と現実のギャップって、なかなか厳しいですよね。


この子は努力の末に理想を獲得しましたが、現実的にはこの結末はなかなか厳しいものでもあったり。


それでも理想を追いかけるため、人は化粧を施すのでしょう。


頑張る女の子は、なんにしろ素敵だと思います。


私は化粧が下手なので、この子を見習って日々努力ですね。


ここからは宣伝になりますが、


『悪役令嬢として捨てられる予定ですが、それまで人生楽しみます!』


というお話が電子書籍として発売されています。


よろしければご覧ください!

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