「梅雨」
「幾ばくは……」
六月を水無月というその心
やる気に水さす無い祝日
夏控え身体整え水着買う
挑み虚しく砕けた心
夏を待つ言う奴みんな相手持ち
雨に期待しリア充爆破*〜●
「ウキウキ」
梅雨入りに歓び舞うは蛍の灯
灯火掲げ愛を求める
水面舞う夜空を映す流れ星
誘うは命煌めく心
尻を振り飛んで灯に入る梅雨の雌
尻軽♂飛び付く♀
男前勘違いよと露払い
甘い誘いに水も滴る恋蛍
「ケロケロ」
梅雨入りに水面飛び交う宵蛍
恋に浮かれて飛びまわる
代える戦の源氏と平家
争いは何も生まず滅ぶは自然
明滅に居場所教える蛙前
笑う門来た灯火パクり
ʕºᴥºʔケロケロ♪
「桜の男弾談」
旬が来る店頭並ぶさくらんぼ
花の並びに果実訪れ
梅桜並び物言う梅選ぶ
松竹梅に庶民な私
さくらんぼ高くて届かず闇に手を
黒くて甘いダークチェリー
甘い恋浮かべる純なさくらんぼ
汚れた私ダークチェリー
あれ待てよ童貞示すチェリーボーイ
意味変わりそうダークチェリー
桜の木贈呈されたワシントン
ナニを語るか鬼畜米ダン
「曇を掴むような話」
気怠く鬱屈するは空の如く
そう言う奴が下を向くのさ
雨空を憂かれ歓ぶ日は真近
卑弥呼求める時はスグそこ
上を向け雨雲薄く虹も見え
晴れ間無くとも雨は止む空
楽天家願う気概は陽気呼び
能天気なら気持ち晴れ晴れ
「雨に詩えば」
社会に帰属するスーツや制服やを身に纏い
濡れれば落ち度と見做される社会秩序の業
雨に濡れぬ様にと屋内籠もり社会に籠もる
雨を鬱々と感じ少しの雨でも傘を使い捨て
雨に濡れたスーツは身だしなみに反する者
反社と反者を結び付け抑圧される社会の業
今や雨弾く撥水スーツで抑圧社会も闇雲に
「ハッキリしない模様」
晴れ間広がる梅雨の空
責任逃れに粘る予報士
夏日猛暑日気温が示す
初夏で無くとも海開き
ハッキリと判る夏の空
どっちつかずに浮浪雲
断言出来ぬ天気予報士
コッソリ訂正毎年恒例
明けぬ予報に忖度感じ
日本の夜明け未だ梅雨
「俳人さんも」
梅雨明け宣言が出ない限り
俳人さん等も歌会の開催も
夏をテーマに出来ん言う事
季語も梅雨しか出来へんし
暑いな言うてもアカン梅雨
蝉も鳴いとるけど夏の季語
どないしてくれんの気象庁
とか思てる主催者居る違う
毎年やけど海の日過ぎとる
夏休みの学校どないやねん
梅雨やけど夏休みですぅて
アホか言いたなるわ梅雨頭
今年も夏は短くスグに秋か
冬もズレ込んで師走に夏日
そのうち春将軍言わはるわ
ほんでまた言うに事欠いて
長い梅雨やのに水不足とか
俳人さんも梅雨は癈人やな