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異端の紅赤マギ  作者: みどりのたぬき
第3章:雷速姫と迷宮街編
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第91話:覚悟

出来るだけ、連日投稿出来る様に頑張ります。

無理だったら、優しく微笑んでください。

「おーッ!遅かったじゃないか!」


 俺達が宿屋近くの酒場に到着すると、それを発見した篤が景気良く叫ぶ。


「遅いから、んぐ、心配しちゃった、んぐ、よ!」


「ハルゥ!いやぁ、あの女の顔!マジで最高だったぜ!」


「・・・ナッズ、私の前でそんな事言うのは止して下さい」


 パトリックは目の前の食事を美味そうに頬張りながらあくまでも心配してましたアピールをし、ナッズはクソ聖女の最後の引き攣った顔でも思い出したのだろう、エールを片手に大爆笑だ。

 そんなナッズをアルアレは窘めているが、片手にはワインを持ち、顔には若干酔いの跡が見える。

 ソニはどうだろうと見ると此方はアリシエーゼに椅子を引きエスコートしていた。


「・・・お前らな」


「まぁ、良いから座れ。あッ、妾はエールじゃ!ソニよ!」


 アリシエーゼはソニにエスコートされて座った席の隣の椅子をパンパンと叩き、同時にソニにエールを頼んだ。


「お主達は何を飲むんじゃ?」


「んー、俺はワインかな」


「私は・・・ハチミツとか入った甘いのありますか?」


「私はエールでお願いします。ユーリーは・・・ここ、ハーブティとかありますかね?」


 俺は安定のワインだ。

 どうもエールは好きになれない。

 明莉はあえてアルコールが入って無いものを指定しなかったが大丈夫だろうかと心配してしまうが、明莉自自身は本当はどうしたいんだろうか。

 モニカはエールを頼み、弟のユーリーにはハーブティを頼んだが、これもまたこんな酒場にあるだろうか・・・


「ソニ、頼むぞ」


 アリシエーゼがソニにそう命じると、ソニは厨房の方に居た店員の方へ向かった。


「んで、結局どうなったんじゃ?」


「んー、とりあえず聖女達と一緒に魔界に入る事になったよ」


「そうか」


「えぇ!?ハルくんどう言う事!?」


「おい、巫山戯んなよ!何でそんな事になってんだ!?」


 アリシエーゼは予想通りと言った様に納得していたが、パトリックとナッズは声を上げて驚いていたが、アルアレは特に何も言わずに俺を見詰めていた。


 まぁ、アルアレは思う所いっばいあるだろうな・・・

 でも・・・


「・・・アルアレ、俺は、俺や仲間に危害を加え様とする奴らに一切容赦するつもりは無い」


「・・・」


「今は単純に教会と事を構えるのが面倒なだけだ。これがどう言う意味か分かるよな?」


 俺は今後もし何かあれば教会とやり合う覚悟があり、聖女も排除すると暗にアルアレへ伝える。


「・・・はい」


 次いでにもう一つ伝えておくべきだろう事を俺は口にする。


「それに一緒に魔界に行くけど、最後まで付き合うつもりは毛頭無い。今回は魔界がどんなもんか確認しに行くだけだしな」


「・・・」


「だからアルアレは考えた方がいい。俺達に付いて行くべきかどうかを」


 そう言って俺はアリシエーゼを見る。

 アリシエーゼは俺の視線を感じ取り、目を瞑り少しの間考えて口を開く。

 アルアレは言ってしまえばアリシエーゼの所有物で有り、眷属に近いアリシエーゼの仲間だ。

 俺も当然、今は仲間だと思っているが、根本にはそう言った思いがあるのでアリシエーゼに勝手に進めてしまった事への謝罪の意味も込めて確認をした。


「・・・アルアレの思う様にして良いぞ。このまま妾達と共にしても良いし、勿論抜けても良い」


 アリシエーゼは優しくアルアレに言った。


「・・・私は―――」


「―――但し。これからも妾達と命を共にするのなら覚悟せい」


 それは教会と事を構える事になるかも知れない事への覚悟か、聖女を殺すかも知れないと言う事への覚悟か。それともその両方か。


「まぁ、まだ時間はあるじゃろ。ゆっくり考えるが良い」


「・・・はい」


 そう言ってアルアレは俯いた。


「あれぇ?ボクには確認しないの?」


 そんな少し重苦しい雰囲気になった場をパトリックが素なのか演技なのかは分からないが崩しに掛かる。


「パトリックはそんな熱心な教会信者じゃ無いだろ?」


 俺も軽い口調で返す。


「あ、酷いなぁ!ボクだってちゃんと()()()信じてるんだからなぁ」


 そう言ってパトリックは頬を膨らませた。


 神様は、ね・・・


「そうか、じゃあどうする?」


「行くよ!」


 パトリックは俺の問いに即答した。


「ほら、結局そうなるだろ?」


「うん、ボクは―――ボク達は姫様の傭兵だからね」


 そう言ってパトリックはニコリと笑った。

 それを見て俺も自然と笑みを浮かべた。


「なんだ!?教会とやろうってのか!?」


 そこでナッズか大声で割って入って来る。


「声かデカいっちゅうの!」


 俺は慌ててナッズを制するが、ナッズの言葉に酒場の客は一斉に此方を凝視しており、かなり注目を集めてしまった。


「す、すまん・・・」


 ナッズは俺の言葉にシュンとして縮こまった。

 何だかその様子が小動物の様で可笑しくなり俺は吹き出してしまった。


「ハハッ、まぁ別にそうなるって決まった訳じゃ無いし、そんな面倒な事は出来れば避けたいよ」


「そ、そうか。ならいいんだ」


 流石のナッズも途方も無い大きさの教会と事を構える事には躊躇してしまう様で、明らかにホッとした表情をしていた。


 あの聖女次第だけどな


 等と思いつつ、同時にあの様子じゃ無理そうかなとも思った。


「追加の酒だ」


 そうこうしている間に注文していた物が届いたので皆で乾杯する事となった。


「・・・酒って言いましたかね、あの男の人」


 明莉は自分の前に来た木製カップの中にある液体を覗き見てそう呟いた。


「酒が嫌ならそう言えば良かったじゃ無いか」


 俺は呆れながら明莉にそう言うと、明莉はほんの少し涙を浮かべながら俺に抗議する様に言う。


「だって・・・ハチミツ入りって言えばお酒じゃ無いのが出て来ると思ったんですもん」


「エールにハチミツが入ってんだろ?」


「そうなんですか?」


 明莉は意外だと言わんばかりに俺の顔を見る。

 俺はそんな視線を受けてソニを見ると、ソニは無言で頷いた。


「ほら。とりあえず飲んでみればいいじゃん」


「・・・はい」


「ユーリー・・・ハーブティはあったの?」


「無かったみたいなので、白湯が来ました」


「・・・アッタカイ」


 モナカが応え、ユーリーは白湯の入った小さなカップを両手て抱えてその温かさに眠そうな目を細めた。


「とりあえず早く乾杯じゃッ」


「はいはい」


 アリシエーゼは急かす様に自らのカップを持って言った。

 全員が自らのカップを持ったのを確認したアリシエーゼが元気良く叫ぶ。


「では、明日からの旅も楽しむのじゃッ!乾杯!」


「「「「「「「「「「乾杯!!」」」」」」」」」」


 そこから俺達は酒と料理を堪能した。

 ここでも結局はボア肉を使った料理がメインだったが、その土地と言うか街等で味付けは微妙に変わったりしており、飽き等は一切感じ無かった。

 明莉はハチミツ入りエールを一口飲み、その意外な美味さに衝撃を受けて結局、お代わりを二回程していた。

 モニカとユーリーも食事をしながら他のメンバーと話をちゃんとしており、馴染めて良かったなと改めて思った。

 酒と料理を十分に堪能した俺達は、明日からホルスへ向けた旅も再開する事から、酔い潰れる程飲む者も居らず、綺麗なカタチで食事を終える事か出来た。


 明莉は若干怪しいが・・・


 英気を養うことが出来たので、今夜はグッスリ眠ってホルスへ向けて旅を再開だ!!


 あ、その前に難民イベントがあるんだった


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