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異端の紅赤マギ  作者: みどりのたぬき
第3章:雷速姫と迷宮街編
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第84話:傭兵団

出来るだけ、連日投稿出来る様に頑張ります。

無理だったら、優しく微笑んでください。

 先ずは関所内に入るべく俺達は馬を降りてゆっくりと門へと向かった。

 ダリス方面から関所を向ける人達は見た所かなり多い。

 その多くは、傭兵や商人と言った人達であろう事は格好や装備品を見れば分かった。


「関所抜ける奴って結構居るんだなぁ」


「そうじゃな。出て行く方はそこまで厳しい審査等も無いしの」


 ダリス側の門の所で検問の様なものをやっているのが見て取れるが、皆、そこまで時間が掛からず抜けて行く。


「入る時は結構厳重なのか?」


 俺の問いにドエインが答える。


「あぁ、かなりな。傭兵団の所属証明なり、商人なら営業の許可証等は当然チェックされるし、荷物の改めもちゃんとやるぞ」


「へぇ」


 まぁ別にそんなの俺にとっては何の問題も無いかと差程気にしなかった。


 そんな話をしながら門に向かって歩いていると、周りのテントや小屋の前では商人は客引き、傭兵団は団員募集を積極的に行っているのが見て取れた。

 前方を歩く複数の傭兵の様な格好をした集団も声を掛けられているが、商人からしか声が掛けられていないのが気になった。


「なぁ、何で傭兵団の方は歩く奴らに余り声掛けないんだ?」


「ん?あぁ、どっかの傭兵団に既に所属してるからじゃないか?」


「あぁ、なるほど」


 翌々見ると、前方にいる複数の集団は団旗の様な物を持っていたり、装備品にその傭兵団のエンブレムの様な物が掘られていたり、服に刺繍が入っていたりした。


「エンブレムでそういうのが分かる様になってんのか」


「旦那達はそう言えば無いな。まだ作って無いのか?」


「作って無いと言うか、まだ傭兵団では無いと言うか・・・」


「あ、フリーの傭兵の集まりなのか?」


 フリー?

 まぁ、大体が想像は出来るが聞いてみる事にした。


「フリー傭兵ってのはあれか、スポット参戦する傭兵か?」


「スポット・・・?よく分からないが、何処の傭兵団にも所属せずにいる連中の事だろ」


「傭兵団に所属しないメリットって何かあるんか?」


 俺の問にドエインは少し間を置いてから答えた。


「そりゃ・・・自由なんじゃねぇか?」


 ドエインの答えに俺はそうなのか?とアリシエーゼを見る。


「概ねそんなところじゃ」


 ふーん・・・

 まぁ、人それぞれって奴ですかね


 俺はそんな事を考えながらドエインとアリシエーゼの話を適当に聞き流しながら門へ向けて歩を進めた。

 傭兵団に所属している奴は他の傭兵団からは余り声が掛からない。

 それは何かその業界の暗黙のルールみたいな物が存在して、引抜き等は御法度なのかも知れないなと思いつつ、俺達は特に傭兵団に所属している証等も示していない為、声が掛かるのかな等と思っていると早速声が掛けられた。


「おう!お前ら、フリーか?それならうちに来ないか!?」


 目を向けると、三十代くらいの筋骨隆々のゴリラみたいなオッサンが俺達に歯を見せて笑いながら近付いて来ていた。


 すんげぇ筋肉だな・・・

 ナッズよりデカいぞ、此奴・・・


 俺はどう対応するのが正解か分からなかったので他の面々に対応を任せようと思ったが、男の声に誰も反応を示さずそのまま素通りしていた。


「え、何の反応を示さないのが正解??」


 俺は声を掛けて来た男に振り返りながらアリシエーゼに聞いてみた。


「誰彼構わず声掛けをして来る所なんぞ大した事の無い所じゃぞ」


「そうなのか?」


「うむ、大体が中小の名も挙げてない傭兵団じゃ」


「へぇ、大きな所とかはあんな感じで声掛けとかしないんだ?」


 俺の言葉を聞き、ナッズが鼻で笑いながら答えた。


「なぁに言ってんだ。デカくて有名な所からなんかから俺達に声が掛かる訳ないだろ」


「そうなのか?じゃあ、どうやって団員集めてんだ?」


 俺の素朴な疑問に今度はパトリックが答えた。


「そりゃ、自ら売り込みに行ってテストが通れば入団出来るんだよ」


「テスト?」


「うん、それまでの実績とかも勿論見られるけど、大体が実力を見る為のテストが大きい傭兵団ならあるんだよ」


「へぇ、そうなんだ」


 パトリック曰く、フリーで他の傭兵団や、直接国や街から依頼を受けると、その依頼をこなした時に希望すればそれを証明する証書の様な物が発行されるらしい。

 それを何枚も持って、入団の為の審査を受けるのが普通との事だった。

 就職活動の書類選考みたいなものなのかなと想像したが、結構カッチリしてるんだなと驚いた。

 そんな話をしながら歩いている間もひっきりなしに声を掛けられるが、ドエインと傭兵の面々はその全てを無視して歩いて行く。

 チラリと篤と明莉を見ると、篤は特にそれらの声に反応を示す事無く付いて来ていたが、明莉は声が掛けられる度に恐縮しながら無駄に会釈をしていた。

 その明莉の反応に俺は何だか懐かしさを感じつつ、会話を続けた。


「テストってどんな内容なんだ?」


「うーん、大体が模擬戦とかだって聞くよ」


「やっぱりそんな感じなんだな」


「でも、傭兵団によっては、魔法だったり斥候だったり色々と専門を売りにしてる所もあるから、そう言った所は戦闘の能力だけじゃ無くて他の技術とかも見るみたいだよ」


「へぇ、色々あるんだな」


「大きな傭兵団は入団希望者に対応する為の人員を用意していますし、テストだけでは無く、団から声を掛ける為に調査する人員も確保していると聞きますよ」


 パトリックとの会話にアルアレも入って来たが、その話も実に興味深いものだった。


「へぇ、スカウト専門の人員も居るんだな。成程、そう言った人員にも金払えるのはやっぱり大きな所じゃないと出来ないって感じなのか」


「そうですね、小さな所ではその様な余裕は無いでしょうね」


 パトリックやアルアレの話を聞く限り、やはり大きな傭兵団に入るのはなかなか難しい様だったが、大きな名の売れている傭兵団はかなりの人気らしく、入団希望者はひっきりなしにに訪れるらしい。

 それを目の肥えた専門の部隊が審査しているので、入るのはなかなか難しいが、それなりの規模と頻度で質の良い人材は確保出来る仕組みが出来上がっているらしかった。


 まぁ、既にある傭兵団に入る気なんて更々無いんだけどさ


 俺はそんな事を思いながら自分の傭兵団を作る時の事を考えた。


 そう言えば、傭兵団作るのってどうするんだろ?


「ってか、傭兵団立ち上げる時ってどうするんだ?何か申請とかいるのか?」


「そりゃ要るだろ」


 とはドエインだ。


「ある程度大きな街なら、国の傭兵管理事務局があるのでそこで申請ですね」


 アルアレがドエインの言葉に続けて言った。


「この関所にもあるじゃろ」


「あぁ、あるな」


「なんじゃ、もう作るのか?」


「そんなすぐ申請して登録出来るものなのか?」


「いえ、出来ないと思います」


 俺の問いにアルアレはそう答えてから説明した。


「申請には、団員全員の名前を記載した、登録名簿や、拠点とする街の建物があるならその住所や宿屋の所在地の他に、様々な申請書類への記載、登録料の支払い。それに、その傭兵団のシンボルとなるエンブレムのデザインの原画の提出も有ります」


「そんな物まで提出するのか・・・」


 デザインの原画までとは・・・


「デザインが他と被っててもいいの?」


「大きな傭兵団の物と似せると、ほぼ潰されます」


「潰される?」


「取り消せと圧力が掛けられるんですよ」


「・・・成程ね」


 何処にでもそんな話はあるんだなと思ったが、どうせ傭兵団を作るのなら、エンブレムの意匠もやっぱりオリジナルで考えたいと思った。


 とりあえず髑髏は入れるっしょッ


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