第49話:デスです
序盤、特に1章辺りはすみません、初投稿でかなり拙文であったりしますので、時間があればその内表現や台詞回し等大幅に変更予定です。
それまでは何卒、生温かい目で見守ってやって下さい。
「お主・・・デスサイズは無いぞ・・・」
「そうだよ、言い難いし、何でそんな名前なのさ?」
「暖・・・私でも流石に考えつきさえしないぞ」
「あの、デスサイズって何ですか?」
アリシエーゼのみならず、パトリックや篤、仕舞いには明莉までもが俺が命名した名前に対して・・・ツッコミを・・・いや、ディスりを・・・うぅッ
「も、もう辞めてッホント辞めてッ」
俺は皆の顔を直視出来ず、思わず顔を両手で覆ってそう言った。
「あの、私はデスサイズで構いませんよ・・・?」
デスサイズは俺を気遣ってかそう言った。
ヤメテ・・・
「お主本当にセンスが無いのう。ここはデスだけでどうじゃ」
「デス・・・」
確かにそれの方が言いやすいし、今後他の奴らにも名付けを行うとしたら、一貫性を持たせる意味でもいいかも知れない。
デス――死
スカイ――空
スカル――骨
みたいな感じだ。
デスサイズ―――デスは近衛班と言っていたのを思い出しここで思い付いた事を伝える。
「お前の名前はやはりこのまま無しで行く。但し、お前の班ーー部隊の名前をデスとする事を許可する。今日からお前はデス1だ!」
「ははッ」
俺が偉そうに仰々しくそう言うと、デス1も恭しく頭を下げた。
「これ以降、お前の部隊員にもデスの称号を冠する事を許す。デス2でもデス3でも好きな様にお前が命名するがよい!」
「ははッ!有り難き幸せ!」
ふふ・・・決まった
「・・・お主、異世界を謳歌しとるの・・・」
「そうだろう?」
アリシエーゼの物言いに俺はニヤリと口角を上げて答えた。
命名イベントに俺専用の直属部隊、ゴブリンの大軍を操れて、これから魔界に乗り込む。
楽しくなって来たじゃねぇか
「話は終わりましたか?これからどうするんですか?」
俺がニヤニヤとしていると会話が一区切り付いたと思ったのか、アルアレが話に入って来た。
「そうだな・・・とりあえず今日はもう暗くなるしここで野営する事にするか」
「それでしたら私達が交代で休憩していた拠点をお使い下さい。あそこには食材の他、寝具等も御座いますので」
「だ、そうだ。とりあえず麓の開けた所まで一旦戻ろう」
そうして俺達は山の麓のモリーゼ達が使っていた拠点まで戻り一泊する事にした。
小屋も二棟程建っており、中は狭いながらも、リビングとキッチン、後はベッドが六つ置いてある大部屋が一つあった。
とりあえず俺とアリシエーゼ、篤と明莉が同じ小屋で、他の傭兵メンバーは別の小屋と言う割り振りにした。
ちなみに、デス隊の面々――と言っても1から3までしか居ないが――には特に割り振ってはいない。
「私達の事は気になさらないで下さい。常にハル様の影であり、そこには存在しないとお思い下さい」
等と言っていたのでそのまま受け入れた。
デス1達も普段は姿を見せない。必要になって呼べば直ぐに馳せ参じ、特に用が無い時は姿は見せないが常に俺に付かず離れず行動しているらしい。
あれ・・・これ、忍者・・・
デス隊以外のモリーゼ達は洞窟で色々と忙しそうであったし、別の任務をそれぞれ割り振られていて、モリーゼ達直属は4名、デス隊3名、他は気付いた時にはその場に居なかったのでそいつらは別の隊としてなにやらごにょごにょしていると言っていた。
着実に俺のイメージ通りに動いてるな
そんな事を思いつつ、雑談をしていると、ソニから声が掛かった。
「夕飯の支度が整いました」
おッ!待ってました!
俺達は一つの小屋に全員集まり、夕食をする事にした。
ソニも一々小屋毎に食事の支度をする事になると面倒だろうと思ったのもあるが、アリシエーゼが皆で食べたいと聞かなかったからだ。
お陰でリビングにあるテーブルでは全員が座りきれなかったのでテーブルに四人、それ以外は床に直に座り食べる事にした。
「塩漬け肉しか無いのかのう」
「仕方無いだろ、文句言うなよ」
「じゃがのう・・・」
「スパイスが少し有りましたので、塩漬け肉をスパイスをまぶして串焼きにした物と有りますよ」
「串焼きは好きじゃが・・・」
アリシエーゼはウジウジと言っているが、俺はセンビーンだけの食事とも言えない食事よりは千倍マシだと思った。
出された食事は、塩漬け肉と小屋にあった野菜で作ったスープと、串焼きだ。
味はしっかりと付いており、特に不満は無い。量もそれなりに用意してあり満腹感も得られるはずだ。
「じゃあお前が狩りでとして肉でも取ってくれば良かっただろうが」
「妾は今日はパスタの気分じゃったんじゃ!」
「知らねぇよ・・・何て我儘な奴なんだ」
そんな会話で盛り上がりつつ食事を済ませて俺達は明日以降の行動の打ち合わせに入った。
「集落まで戻って、更に街道まで戻って元のルートに戻すのに一日、そこからテツヤまでは一週間くらいって事か?」
「概ねそのくらいだと思います」
俺の問にアルアレがそう答える。
俺達は街道を進み、通常なら途中途中の集落などで物資を補給しながら、テツヤを経由して、北の関所を目指し、その先のホルスへ向かう予定であった。
が、この集落に立ち寄ったので、街道まで一旦戻ると一日くらいだが、遅れが出てしまうと言う事だった。
「だったら洞窟を突っ切って、テツヤまで出ちゃった方がいいんじゃないか?」
街道を普通に進んで行くと途中にここの洞窟が存在している山ーー山脈が街道に突き出す形で存在しており、街道はその山脈を右に大きく迂回する形で回り込んで暫く進むとテツヤがあると言う様な位置関係らしい。
だったら、洞窟を進んで直接テツヤの裏辺りに存在している鉱山跡まで出てしまった方がかなりの日数を省略出来る事になるだろう。
「そうなんですが、万のゴブリンの前に出るんですよ?襲われたらどうするのですか」
まだ言ってんのかそんな事・・・
それからアルアレにはアリシエーゼも交えてゴブリンに関しては問題無い事を納得して貰う為に時間を掛けて説き伏せた。
渋々ゴブリンの脅威については目を瞑ってくれる事になったので、俺達は洞窟を抜けて直接テツヤまで出る事でその日の話し合いは終了した。
「じゃあ、明日も早いし今日はここまてまにしよう!」
「うむ!皆の者、明日も引き続き頼むぞ」
アリシエーゼの締めの言葉に傭兵達は無言で頷き自分達に割り振られた小屋へと戻って行った。
「さて、俺達もさっさと寝る事にしよう。今日は何だかんだ疲れたしな」
「そうじゃのう」
「私も使い慣れない身体強化で何だか疲れた」
「あ、あの・・・」
「うん?」
ここで明莉がオズオズと言った具合に右手と声を上げた。
「ここって、お風呂とか、無いですよね・・・?」
「あー・・・無いと思うけど・・・おーい、デスの誰か~」
俺は何処に居るとも分からないデス隊に声を掛ける。
すると直ぐに小屋の入口が開き、デス1が中に入って来た。
「風呂はここには御座いません。タオルならありますので今ご用意致します」
そう言ってデス1はキッチンの奥に行き、人数分のタオルと木で出来た小さな桶の様な物を二つ持って戻ってきた。
「こちらをお使い下さい」
「ん、ありがとう」
「はい、また何か御座いましたらお声掛け下さい」
「はいよ~」
デス1は一度俺達に頭を下げてそのまま小屋を後にした。
「これで身体拭けってさ」
明莉にタオルと桶を一つ渡しそう言うと明莉は眉を下げて困った表情を浮かべた。
「そ、そうですか・・・今日はちょっと汗かいちゃったんでお風呂に入りたかったんですが・・・」
「仕方あるまい。この世界で風呂なんぞ、貴族や金持ちくらいしか持っておらんぞ」
「えぇぇッ!?」
異世界行ったら困る事リスト上位に入るであろう事に明莉は絶望の表情を浮かべて絶叫する。
んー、異世界転移初心者は微笑ましいのう
あれ?俺も初心者だった・・・
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