第35話:人造人間
序盤、特に1章辺りはすみません、初投稿でかなり拙文であったりしますので、時間があればその内表現や台詞回し等大幅に変更予定です。
それまでは何卒、生温かい目で見守ってやって下さい。
「・・・なるほど。つまり二人とも人間では無いと」
「そう言われるとちょっと傷付くと言うか何と言うか・・・」
あれから俺達は夕飯を切り上げて早々に酒場兼食事処を跡にして俺と篤は部屋に帰って来るなり吸血鬼と言うかそれを超える存在と言うか俺とアリシエーゼの存在について軽く説明をした。
ちなみにナッズが頼んだ追加の料理はまだ全然来ていなかったので一人置いて来た。
「だがそれなら私の仮説でもイケそうな気はしてくるね。聞いてる限りアリシエーゼくんは人外と言うに相応しい能力を持ってそうだし、その存在だけで何でも説明出来そうだ」
「まぁアイツはちょっと出鱈目だと思う。存在が」
「キミもそれになったんじゃないのか」
そう言って若干呆れた表情を向ける篤に俺は心底心外だと思い反論する。
「いやいや俺はまだ良心的?な方だって。影術だって今の所出来そうに無いし、傭兵としてやって行ける様に装備に頼ろうとしてるしさ」
「そうそう、それなんだがもし良かったら私に手伝わさせて貰えないだろうか」
「なにを?装備集め?」
「いや、持ち帰った装備品の研究をして、より良い物を作ることをだ」
「そんな事出来るの?」
「神からの能力を使えば可能だと思っている」
お、そんな話の流れになるのね
だったらこのまま聞いてしまおう
「篤さんの能力って?」
「別に装備品を作る能力では無いのだが、私の能力の副次的効果でそう言った事は可能だと考えている。と言うかイける」
「へぇ、じゃあお願いしようかな」
副次的な産物として装備品を作り出す事が出来る?
本来の能力がどう言ったものか全然分からないな・・・
そんな考えが顔に出ていたのであろうか。篤は俺の顔を見て続ける。
「結局私の能力は何なんだと言いたい顔だな?」
「いや、まぁ気になる、かな」
「・・・キミは同志でもある。或いは理解して貰えるだろうか。私は―――」
そう言って語り出した篤が言うには、篤自身はIQ280の超天才らしい・・・
小さな頃から可笑しな行動を取る事で両親に心配を掛けていたらしいが、5歳くらいには某スポンジアニメを見ていて英語は喋れる様になる。
鉄道に興味が有り暇になれば母親にお願いをして路線図をタブレットで見ていて全国鉄道各社の路線図を全て覚えてしまい、かつ全ての区間の料金まで覚えていると言う異常な記憶力を発揮していたと言う。
全国の鉄道の路線の全ての区間の料金ってどう言う事だよ・・・
俺でも能力使わないと絶対無理だぞ・・・
そんな異常性を見て篤の両親はもしかしてと、国際IQテストを受けさせるとその異様なIQが判明。
だが両親は私立では無く普通の公立小学校へ篤を入学させた。
そこにどう言った想いが両親にあったのかは定かでは無いが、小学校入学してからも篤は神童の名を欲しいままにしてきたらしい。
小学校に入学するまでに多数の様々な参考書類を読み漁り、小学校に入学して暫くした頃に興味本位で大学入試テストの過去問を解いてみると全問正解。
そんな篤が10歳の時体験した出来事が今の篤を形成したと言っても過言では無い様だ(本人談)。
その体験は正に――
――性への目覚め!
切っ掛けは些細な事であった。
通学路の途中に大きな公園があり、篤は毎日その公園の中を通って通っていたらしい。
それは公園の中を通ればショートカットとなり少し早く学校に着けるからであった。
ある日いつもの様に公園の中を抜けている最中、ベンチの下に何かが落ちているのに気付いたらしい。
近寄ってベンチの下を除くとそこには何とエロ本が数冊落ちていたのだと言う。
一番上にあったエロ本は開いた状態で捨てられており中が見えたらしいのだが、そこには――
「完熟ボディの女性の裸体がデカデカと載っていました。あの時の衝撃は忘れられません」
だそうだ
しょーもなッ
その衝撃的な体験で篤はある一点の事のみにしか興味が湧かなくなったらしい。
女性の身体の神秘
この事にしか興味を示さなくなり神童とまで言われた子供は堕ちて行ったのだと言う。
何ちょっとカッコよく言ってんのッ!?
しょーもないよこの人!
「それから私は学校へは行かなくなった。小学校は勿論、中学にも行かず高校への進学もしていない」
「マジかよ・・・ずっと何をしていたわけ?」
「??神秘の研究だが?」
「あ、そう・・・」
以降長い間自宅に引き籠もり、その神秘とやらを研究していたらしい。
ただ篤が18歳の時に両親が揃って他界。
いきなり生活費を稼がないといけないと言う現実に引き戻されたらしい。
両親の事を思うと本当に居た堪れなくなるのだが・・・
篤は探した。神秘の研究が日夜出来る研究施設への就職口は無いものかと。
ある訳ねーだろ・・・
いくら探しても篤の望む様な就職先は見付から無かったがそんな時にある会社が目に付いたと言う。
そこは篤が求める研究と言う分野での募集は無いものの篤はある意味直感したと言う。
ここしか無いと。
「それが今働いている会社だ」
「何の会社なんだ?」
「アダルトコンテンツ制作会社だが?」
「・・・・・・・・・」
いや、ある意味天職なのだろうか・・・
「そこで私は日々、神秘をベールに包んでいる」
「パッケージでも作ってんのか?」
「いや、モザイクを掛けている」
「・・・・・・・・・」
本人が満足しているのなら俺には何も言う事は出来ないのだが、何だろうか・・・・・・
「宝の持ち腐れだよッ!!アホタレ!!」
「な、何ッ!?」
「どんだけ拗らせてんだよ!ってか最初に研究職だとか言ってただろ!」
「あ、あれはその・・・何と説明すれば良いか分からずだな・・・」
「そんな配慮が出来んなら気付けよッ!」
「何がだ?と言うか何故いきなり敬語じゃなくな――」
「それも気付けよッ!!!」
見るからに年上だし、スーツも着て研究職なんてキリッと答えるからしっかりしてるんだとか思って一応敬語使ってた俺の純心をどうしてくれんだッ
「もういいや・・・とりあえず篤の能力は結局何な訳?」
「何だか納得出来ないのだが・・・・・・私の能力は、人造人間を作る能力だ」
「人造人間・・・確かにそれはある意味テンプレなのかもしれないけど、それが何故装備品作成とかに繋がるんだ?」
「人造人間を作り出すと言ったが、より詳しく言うのなら私が理想とする人造人間をどうすれば作る事が出来るか分かる能力だ」
「・・・つまり?」
「つまりは、髪の毛の質感や手触りはこんな感じにしたいからどう作ればいいかと考えればこれとこれをどんな感じに掛け合わせてあれこれすれば出来るだとか、手に取った物や見た物から理想とする人造人間のどの部分がどうすれば作れると言った事が分かるのだよ」
「なるほど!つまりは魔力を持たない者が使えるもの凄い強い武器を持ってるのが篤の理想とする人造人間であると篤自身が思って、武器を持って考えればその理想の人造人間が持つ武器の作り方とかが分かるって事か!」
「まあ大まかに言うとそういう事だな」
でもそれかなり能力を拡大解釈していないだろうか・・・?
「そんな使い方して大丈夫なのか?」
「大丈夫とは?」
「いや、神様はそんな使い方していいなんて言ってません!とかならない?」
「何故だ?与えられた性能の範疇で能力を使っているだけだと思うのだが」
「うーん・・・そうなのかなぁ。まぁとりあえずその方向でいってみようか」
「あぁ」
出来る事と出来ない事は追々調べていけばいいとして、もし篤の能力を言っていた様に使えるとしたら、俺は専用の装備を一式揃えて貰えるかもな
「ところで何で人造人間なんて作りたいんだ?」
「むッ、それは・・・その、あの完熟ボディを持った女体を好きな時に好きなだけ研究出来るのだぞ?私はその為に産まれて来たのだから研究して研究して研究し尽くして、後はその・・・あ、あれだ。その・・・」
うわぁ・・・
ドン引きだよ・・・
マジかよこの人
「神秘だ何だとか、研究がとか言ってるけど実際生で研究した事あるのか?」
「なッ!?キミは何を言っているんだ!そ、そんな生でなんて・・・ゴクッ、あ、ある訳無いだろう!も、もも、もし生で拝める時が来たのなら・・・あぁッ!そんな、私の汚らわしい口が吐き出した二酸化炭素で満たされた空間などに降臨してはなりませんッ!!あぁ・・・ありがや~ありがたや~」
ホントに大丈夫だろうかこの人・・・
アリシエーゼや明莉と一緒に行動させて良いものか悩むぞ・・・
「アリシエーゼとか明莉と一緒に居て何とも思わないのか?その・・・研究したい、とか」
「何故そんな事を思わないといけないのだ」
「え・・・?」
「全然完熟ボディじゃないだろう」
「・・・・・・・・・ソウデスネ」
これは安心して良いのだろうか・・・
いいよね、大丈夫だ、きっと
「ちょっと何だか疲れた・・・」
「そうか?まだ同志とは語り合いたい事が山程あるのだが」
「同志とか言うなッ」
「な、何故!?」
篤は心底驚いた様な顔をしていたが俺はそれにツッコむ気力は残されていなかった。
だが篤はそんな事お構い無しとばかりにその後も話を続けて来た。
最初は寡黙だと思っていた篤だが、同志と認めたからなのか、自分の性癖?を暴露したからなのか今では大分饒舌となっている。
そんな篤の変化が何だかほんの少しではあるが嬉しくなって結局は夜遅くまで話し込んでしまうのであった。
評価、感想、レビュー、ブクマ等頂けると涙出ます。たぶん。




