第101話:あだ名
出来るだけ、連日投稿出来る様に頑張ります。
無理だったら、優しく微笑んでください。
「もう勘弁してくれ、本当に」
俺は諸手を挙げて降参の意を示した。
「それは私に少しは興味があると思っていいのかな・・・?」
あかん・・・
あきまへんで・・・
俺は無言で抗議の意思を示してリラを見続けた。
「・・・すまなかった。出来る限り、私の気持ちは推し隠そう」
一々、ジャブ打ってくるな・・・
「はぁ・・・で、俺に何をさせたいんだ?」
「まだその時では無いので、時が来たら話す・・・では駄目だろうか」
そう言ってリラは目だけを俺から逸らし、個室の入口を見た。
あぁ、そう言う事ね
「あぁ、それでいいぜ」
「そうかッ、助かる!嬉しいよ!!」
そう言ってリラは花が咲いた様な明るい表情で笑った。
もう、何がリラの本当の姿なのか分からなくなるなと思いながらも俺は一応言っておいた。
「ただ、内容によるぞ。話を聞いて俺がやりたくないと思ったらやらないからな」
「あぁ、それで構わない。きっとキミなら協力してくれると私は信じている」
どうだかね
話は済んだと、リラは俺に酒と料理を薦めて来たので、俺はそれに従い、追加でワインを注文しようと店員を呼んだ。
店員が来て俺がワインを頼むと、リラも同じものをと頼んでいた。
頼んだワインが来たので二人で改めて今後の協力関係に乾杯した。
隣をふと見ると、いつの間にかドエインが大量の酒を注文してそれをグビグビと呑んでいたが、手元を見ると、小さ目の壺の様な物に入った酒を一人で呷っているのが目に付いた。
この酒、確かめちゃくちゃ強くなかったか?
以前も同じ様な壺に入った酒をナッズか誰かが頼んでいて、それを少し貰った記憶があったが、何を発酵させたのか分からない濁酒の様な酒で、雑味が強いが、アルコール度数も異様に高い物だった気がする。
大丈夫か、こいつ・・・
ヤバそうなドエインを尻目に、俺はリラと酒を酌み交わす。
すると唐突にリラが俺に聞いて来た。
「・・・キミは今、特定の想い人とかは居るのか?」
「は、はぁッ!?居ないし、そんなの!」
余りにも唐突で、予想外の質問に何故か俺ツンツンしちゃう。
俺はリラから目を逸らし、ドエインの方を向きながら少し多めにワインを口に含んだ。
「・・・そうか。なぁ、不死者は、その、生殖活動とか出来るのか・・・?」
「ぶーーーーッ!!!」
「うぉぁいッ!?な、何すんだいきなり!?」
俺は思わぬリラの攻撃に隣に居たドエインの顔に思いっきり口に含んだワインを吹き出してしまった。
「うぉっはッ!ゲホッ!い、いきなり何言い出すんだ!?」
「え、あ、いや、ちょっと気になってしまってな」
そう言ってリラは少し気まずそうにしたが、そんな顔するなら最初から言うなッ!と叫びたかった。
「旦那ッ!酷いぞ、何だいきなり!?」
ドエインは顔を赤らめながら顔に付いたワインを自らの服で拭いて抗議して来た。
「あ、すまんすまん。お前の姉ちゃんがいきなり訳わからん事をほざいてだな・・・」
俺がそう言うと、ドエインは酒がかなり回っているのか、これまでの態度からは想像出来ないくらい強気な態度でリラに絡み出す。
「そうなんだよなぁ。姉貴ってさ、昔っから突然、訳の分からない事とか言い出してさ、俺も兄貴も苦労したよ!」
そう言ってドエインはリラの肩に手を回し、「なぁ?」とか言って、笑っている。
え、おい、大丈夫か・・・?
「いつも苦労してたのは私の方だ・・・毎度毎度私の足を引っ張っていた癖して」
そう言ってリラはドエインの手を払う。
「はぁ!?何言ってくれちゃってんの?姉貴が周りと何っ時も衝突するから俺と兄貴がどれだけ尻拭いしてたか分かってる!?」
「ふんッ!お前達が単に愚図だったと言うだけだろう」
「おいおい、ふざけろよ!?マジで大変だったんだからなッ!とりあえずさー、俺と兄貴には謝ろうよー」
そう言ってドエインはまたリラの肩に手を回した。
居るよねー
酒飲むと気が大きくなっちゃう奴
やだやだ、そんな大人になりたく無いよ僕。とか思いながらも、ドエインがこの後どうなってしまうのかが気になって仕方が無かった。
「触るなッ!愚図がッ!」
リラもヒートアップして来て、再度ドエインの手を跳ね除けるが、先程よりもかなり力強かった。
「痛ッ!相変わらずの馬鹿力だな!」
ドエインは払われた手を擦りながらそう言ったが、途中で何か思い出したのか、ニヤリと笑った。
「そう言えばさ、聞いてくれよ旦那」
「お、おう」
「こんな馬鹿力だからさ、周りから何て呼ばれてたと思う?」
「さ、さぁ・・・」
俺はチラリとリラを見ると、恐ろしいまでの眼力でドエインを睨んでいた。
素面でこの眼を見たら、ドエインは漏らすんじゃないかと思っていると、ドエインはリラの肩をバシバシと叩きながら笑い続けた。
「ゴリラみたいな馬鹿力のリラで、ゴリラッ!!ワハハハハッ!!最っっ高だ―――ろうぉぶぉぉあッッ!!??」
ドエインは最後を言い終わる間際に、リラが放ったバックハンドブローを顎にモロに喰らい、その場で二回転程してドシャリと音を立てて床に崩れ落ちた。
う、うわぁ・・・
床に倒れるドエインを見ると、ピクピクと身体が動いてはいるので、死んではいないかと思いながらも白目を剥いて気絶するドエインの冥福を祈る事にした。
お前、なかなか面白い奴だったぞ
安らかに眠れ
心の中で、なーむーとやっていると、リラが徐に身体を寄せ、右手で俺の左肩をガシリと掴んで言った。
「ハルくん、今の言葉は私の前では絶っっっ対に言わないように」
そう言ってリラは右手の力を強める。
え、痛ッ
「え、言葉ってゴリ―――ぃい痛ッ!あッ、痛い!!」
俺が言ったら必ず死ぬ言葉を口にしてしまう間際で、リラが掴む肩口がメキメキと音を立て始めた為、ごめんなさいを連呼して許しを乞う。
涙ながらに数十回ごめんなさいと言ったところで漸く解放された俺は、絶対にゴリラとは言わない様にしようと心に誓った。
「ギャハハハハハッ!!此奴、完全に延びてるぜ!しかも顎が砕けてらぁ!」
余りにも豪快にゴ・・・いや、リラの攻撃を喰らったドエインがどうなったかを確認に寄って来たナッズは、倒れているドエインの状態を確認して笑い転げていた。
あ、顎砕けてんのか・・・
「ちょっと、治してあげなよ、パトリック・・・」
俺がそう言ってパトリックを見ると、パトリックは気怠そうに此方を見て返した。
「えー?嫌だよ。もう少し飲みたいしー」
「い、いや、顎が砕けてんのは流石に可哀想だろ・・・」
「大丈夫だよー、明日治す。明日」
パトリックはそう言って手をヒラヒラさせて拒否をした。
パトリックも酒飲むと結構人格が変わるんだな・・・
等と思いつつ、流石に可哀想だと明莉に治して貰えないかと思い、明莉の方を見た。
んげぇぇぁッ!?
またその顔!?
俺が明莉の方を向くと、事前に話の流れから自分に白羽の矢が立つと分かっていたのかは分からないが、あの恐怖の表情をしながら俺を見ていた。
怖いって!怖いって!!
もうドエイン何てどうでもいいよ!
俺はドエインを諦め、恐怖や色々な感情を押し流すかの様に、酒を飲み直した。
結局、どれくらい飲んだ時だろうか、急に記憶と意識がフワフワとし始めたのに気付いた時には何もかもが全て遅かった。
ゴリラってこの世界にも居るんだなぁ・・・
もうどうでもいいか・・・
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