いつも地味眼鏡と言われた私が、地味姉をもって不幸だと取り巻きといつも私をいじめていた妹のせいで婚約破棄されたので復讐するまでのお話。
私は地味眼鏡というあだ名があるほど、見栄えがぱっとしない公爵令嬢です。
でも妹にまで地味眼鏡といわれて馬鹿にされ続け、さすがに腹が立っていました。
「お姉さまって本当に地味すぎますわ、そしてその眼鏡、私、目が悪くなくてよかったですわ! そんな顔に生まれていたら私もう死にたくなりますわよ本当に!」
取り巻きたちともに馬鹿にするように私を見て笑う妹、本当の妹です。腹違いでもなく、同じ両親から生まれ、同じように育ったのですが、外見が私たちは正反対。
金髪碧眼の愛らしい容姿を持つ妹、黒髪黒目、眼鏡の地味な私。
その愛らしい容姿を鼻にかけ、いつも私を妹は馬鹿にしていました。
両親はそれをたしなめましたがまるっきり聞く耳持たず、魔法学園においても、取り巻きの男たちを引き連れ、私がお友達とお話ししているときも通りかかったらこのように悪口を言ってふふんと笑います。
そして人の恋人を盗って、ポイ捨てして、私はどうしてあれにあんなことをさせるのよあなたお姉さんでしょなんとかしてよ!と女生徒たちに責められ、なんとかできませんと本当のことを返してしまい、池に突き落とされてしまったこともありました。
年頃になり、私が王太子殿下の婚約者に選ばれ、妹が激怒しましたが……。
魔法の成績で選ばれたので仕方ありません、取り巻きにレポートの代筆をさせていたようですが、私は地味と言われながらもお勉強はしていたので、成績は学年一でしたもの。
殿下は私を見て、なんだ地味眼鏡かとため息をつかれました。
いや、それを言われても仕方ないですわ……魔法の成績が悪い王太子妃なんて歴代にいなかったそうですから、授業にろくにでてもいないあれは代筆と、男教師へ色仕掛けでなんとか進級できたのですも。
そして半年後、
「ユリアナ・アクシズ、お前と婚約破棄する!」
私はなんと魔法学園の舞踏会でこう殿下に宣言されました。妹をいじめた罪によるものらしいですが、私が馬鹿にされていたことはみなが知っています。
私はそう言いましたが、聞く耳持たずの殿下は高らかに破棄を宣言し、呆れるみなを尻目に地味眼鏡、お前の顔など見たくないと言い切ったのです。
横で笑う妹……。
いやまた色仕掛けですか、私ははあとため息をついて、わかりましたと頷きました。
でもいじめてませんと言い返すと、周囲の人間もうんうんと頷きます。
取り巻きたちがいじめただろうとヤジを飛ばしますが、いやだって恋人をとられた女生徒たちがいや違うと首を振り、私が妹に馬鹿にされていたことを知っている友達がいや地味眼鏡って馬鹿にしていたのは妹のほうだと証言してくれています。
妹の所業が少しひどすぎましたね、取り巻き位しか味方はいませんよ。
「私は、地味眼鏡と言われても別によかったんですけど、女の趣味が悪い人と婚約などはまっぴらごめんですから、婚約は喜んで解消させていただきます。しかし、私が妹をいじめていないということは認めてください。殿下」
「あ、う、うううう」
「妹であるリリアナはそうですわね、こちらにいるイリスさんの婚約者であるカイル様を誘惑したのが確か半年前のアクアの月の……」
「そうですわ、リリアナさんが私の婚約者のカイル様を誘惑して、婚約を解消させたのですわ、それなのにそのあとカイル様を捨てて、カイル様はショックのあまり退学されたのですわ!」
私の後ろにいたイリスさんが大声で証言をしてくれました。そのあと私を池に突き落としたのもあなたでしたけどね、それは水に流しますわこの際。
「あ、そういえば三か月前は教師のエリオス様と同じお部屋でそういえばあんなことをされていて……確か図書準備室でイオールの月のアクアの日でしたわよねえ、時間は……」
エリオス様が青くなっていますわ。私は知ってますのよ、記憶力はいいんです。偶然とはいえあんな場面見たくなかったですけど。
妹は違いますわそんなことはしてませんわと何度も首を振りますけど、まだまだありますわよ。まだまだ証言できますわよ。
私が口を開こうとすると、殿下がもういいと私に指を突きつけ、罪とやらは問わないから婚約は破棄するとまた宣言しました。
「……ではその男好きとどうかお幸せに」
私は優雅に一礼し、わなわなと震える妹と殿下を見てにっこりと笑いました。
もともとこちらから婚約は解消するつもりでしたが、さすがにこんなところで殿下自ら宣言するとは思いませんでしたわ。
あ、婚約は解消しましたが、私から解消したと陛下に妹の所業とともにこの後進言しました。
妹は人の恋人を何人も泥棒した罪により、そして既婚者のエリオス先生と不義密通をした罪がとどめとなり、修道院送りになりましたわ。
殿下、ああ、殿下は馬鹿妹と連座ということで廃嫡されて、そのあとは所領を与えられて辺境行き、私は地味眼鏡と私のことを言わない優しい人と婚約し、幸せに暮らしました。
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