前編
第2話 ーお嬢様を救えー
莉久が話しかけて来た。
「どうしたんだい?冴えない顔して。」
「いや、なんか俺らどうやって出会ったん
だっけと思ってな。」俺はサイドテーブルに
ある、コーヒーを1口すすった。
俺と莉久の出会いは2年前になるのか…
ー2年前ー
俺は1人で事務所を営んでいた。あれは
暑い夏の日だな。ペット探しの依頼を受けて
依頼されたネコを探していた時、不思議な
少年と会った。少年は「君が探しているネコは
向こうの森へ向かった。」俺はびっくりした。
「なぜ俺がネコを探していると?」
「君を知ってるいるからだよ
七曲 祐一。」
そっから莉久と共同でネコを探し、俺の
事務所にやって来たのさ。
「へぇー。そーなんだねぇ。祐一君と
莉久君の出会いはそんな感じなんだね」
「そーだぞ裕子。さてネコの話なんだが…」
話の途中で事務所の呼び鈴が鳴った。
依頼人の名前は「神楽 義彦」
「今日はどんなご要件で?」
「実は…お嬢様を預かっていただけますか?」
「え?えー?」俺ら3人は声を合わせて驚いた。
「お嬢様というのは…」「お嬢様は…来ました」
お嬢様こと「神楽 梅代」
「お嬢様、挨拶ぐらいしなさい。」
「言われなくても分かるわよ!」莉久が
「神楽、あなた達もしかして?」「えぇその
もしかしてです。私とお嬢様は兄弟です。」
梅代が「あなたが七曲祐一?」「そうです。
私が七曲祐一です。」「イケメンだけど
性格悪そうね。」「え?何だって?」
裕子が「そう落ち込まないでって!まだチャンスあるよ〜」「あなた名前は?」「あ、あたし?
あたしは霧雨 裕子だけど…」「あなたも
性格悪そうね。」「え?あたしがなんだって?」
「だから〜性格悪そうねって言ったの!」
「祐一君、莉久君。ちょっとこいつ殴ってい?」
「やめとけ。」俺はそういうしか無かった。
「あの、なぜ我々にお嬢さんを?」
「その事なのですが、お嬢様はストーカー
されているのです。」莉久が声を上げた。
「なあにい!ストーカーだって!」
「お、どうした莉久…」「実に興味深い。」
「とゆう事なのでお嬢様を3日間お願いします。」
「了解しました。お嬢さんは私たちが守ります」
という事で梅代を三日間だけ預かる事になった。
莉久は笑顔で「三日間よろしく梅代さん。」
「あなた名前は?」「僕かい?僕は工藤莉久だ」
「うめよ、タイプかも。」「ちょちょちょちょ
ちょっと待ちなさい。あたしの莉久君は
渡さないんだから!」「もしかしてあなた、
莉久さんの事好きなの?」「え?そうなのかい
裕子ちゃん?」「そーなのかーゆーこー」
「ち、ちがぁぁぁあぁあう!」裕子が俺の
頭を殴った。「痛ぁ!何すんだ裕子!殴るなら
梅代だろお!」「ちょっ?!酷い!クソ探偵!」
「誰がクソ探偵だ!」「祐一。お腹空いた。」
ちょっとした事のケンカの後は飯を食べた。
俺が作ったチャーハンだが、あまり美味しく
感じなかった。でも莉久はうまいうまい言って
バクバク食ってるいつでも腹ぺこかよ。
「なんかごめんな、お前ら。美味しくもない
飯を食わして。」「そんな事ないよ莉久
(バクバク)普通にうまいよ。(バクバク)」
「な、なんか悪いな、探偵。クソ探偵とか
言って。」「探偵は俺だけじゃねぇ。祐一って
呼べ。」俺は窓の景色を見ていた。何か
動いた。ん?動いた?俺はドアを開けて
飛び出した。「気のせいか…ん?」俺はポストに
大量の封筒が入っているのを見た。封筒の
中身は…「ッ!これは…」俺は周りを見回した。
封筒の中身は梅代の写真ばかり。事務所に
戻った。裕子が聞いてきた。
「どこ行ってたのよ。」「もう梅代の場所を
知っていたとはな。参ったぜ。」莉久が
「どういう事だい?」俺は封筒の中身をみんなに
見せた。目を見開いてあ然とする人、
口に手を当て声が出ない者、チャーハンを
黙々と食べている者。「奴は近くにいるはずだ
調査を始めるぞ。」俺が事務所から出ようと
した時、莉久が「僕はとんでもない証拠を
見つけたかもしれない。」「なんだそれ?」
ー後編に続く…ー
2話どうでしたか?
1話の予告通り、祐一の過去に触れていきました。
本文の最後に"とんでもない証拠"とは何なので
しょう?ヒントは封筒の中に入っていた「ある」
物です。3話である後編でお嬢様を救えは
完結します。それでは3話もお楽しみに!