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導入3

「……そうだな。ぞろぞろ一カ所に向かってもアレだし、グループに分けようぜ」


「とりあえず適当にチーム作ってくれ。大体……六人一組かな」


 リア充チームの男二人が告げる。

 どうやらグループ分けして何が起こったかを調べるようだ。

 適当なチームに所属すればいいとは思う俺だが、ふと視線に映った足立たちのチームは願い下げだなと思った。何しろ不良の元締めと言われている大門寺弘嗣と茶髪の、見るからにカツアゲされそうな香中宗次が居たからだ。


「よーし、何か歪な構成になってるな」

「俺達は七人いるから誰か一人別チームな」

「僕等は四人いるから後二人、女子かな?」

「うげー。ちょっとそこの不良三人となの!?」

「あんたら三人なんだから丁度良いじゃん」

「だったら仲良し三人組のあいつらでも……あーっちょっと何してんのそこの男子!」

「へ? やっぱ組むならデカパイ玲菜さんっしょ!」

「バッカ天使さんに決まってるだろ。あの美乳は外せんっ」

「ゴリ川付いてくるけどまぁ許容範囲?」

「光葉さん、僕とチーム組もう」

「あ、負けましたの?」

「佳子は寄せ集めチーム行き決定ー」


 といった感じでチーム分けが決まった。

 チームは5チームで、何かよくわからないうちにリア充チーム、不良チーム、オタクチーム、普通チーム、寄せ集めチームと呼ばれるチーム分けが完成した。


1班はリア充チーム。小川才人おがわさいとというイケメン熱血少年がリーダー役らしい。

 彼は文字通り熱血漢でお人好し、周りがリーダーとして慕うタイプの超リア充だ。彼の幼馴染である大河内斈おおこうちまなぶ牧場伊織まきばいおりが中核を成しているようで、才人のオッカケとして十勝眞果とかちまか川端美海かわばたみみ中田良子なかたりょうこの三人が班員となっている。

 ちなみに、才人と伊織は付き合っているらしい。一応皆に告げているのだけど、三人のオッカケはそれでも私が寝取るのだと遠慮なしにアタックを掛けている。三人というよりは四人だが。もう一人は俺のチームにあぶれて入れられたようだ。


2班は不良チーム。狂犬と呼ばれる大門寺弘嗣だいもんじひろつぐをリーダーとし茶髪の香中宗次こうなかそうじとモヒカン君こと足立次郎あだちじろうが実質的な支配者と言えるだろう。

 ここに配属された女性陣は不幸としか言いようがない。ただ、田淵美里たぶちみさと高坂佐代里こうさかさより最上明奈もがみめいなを虐めているという噂もあり、因果応報とも言える気はする。

 最上は髪は肩まである程度の小柄な少女なので、ツインテールにして背中を向ければ光葉みたいにみえる可愛らしい子だ。といってもこっちは完全な内気少女のため光葉のような不思議ちゃんとはジャンルが違う。


3班はオタクチーム。貝塚烈人かいづかれっとというオタゲーマーがリーダーを務めるようで、仲間の御堂伴みどうばん足立飽戸あだちあくと山田壮介やまだそうすけと一緒に班を作ったようだ。

 篠崎美哉しのざきみかな原円香はらまどかの仲良し二人組が生贄として選ばれたようで嫌そうな顔で彼らとチームを組んでいた。


4班は普通チーム。その名の通り一般的少年少女が集っている。男性陣は坂東勇作ばんどうゆうさく榊充留さかきみつる三綴作馬みつづりさくま。三人ともよくオッパイの話で盛り上がっている性少年である。

 女性陣はゴリ川と呼ばれている及川清音おいかわきよねと剣道部で凛とした佇まいとポニーテールが人気の賀田天使がだてんしと天真爛漫巨乳少女、井筒玲菜いづつれなの仲良し三人組である。

 及川は超ブサイクの二つ名で有名で、猿人とよく言われている少女だ。それでも腐ることなく他の二人と仲が良いため友人思いの優しい少女に育っている。


5班は寄せ集めチームだ。余ったメンバーというか、他のチームに馴染めなかった奴らが寄せ集められたといってもいい。俺、沢木修一さわきしゅういち所沢勇気ところざわゆうき壱岐昴いきすばるが男性陣。

 女性は忌引光葉きびきみつは木場実乃里きばみのり日上佳子ひがみかこの三人である。


 俺はまぁ、言わずもがな。本来は他人とは殆ど接触の無いシャイなあんちくしょうだ。そんな俺は死を覚悟したことで大胆にも光葉をレイプしてしまったのだが、我ながらよくもまぁ犯罪犯しておいてその相手を舌先三寸丸めこんだものである。

 せめて彼女だけは自分よりも長生きさせるように守ろうと思う。


 所沢はなぜか光葉に話を振りまくっている。光葉はなぜそんなに話しかけてくるのか分からず少し不安げだ、何しろ俺にレイプされたばかりなのだ。他の男に話しかけられるのも嫌だろう。

 俺に責任があるのだが、嫌がられている所沢にはざまぁと言ってやりたい。


 壱岐は既にゲームを始めていた。スマホによるソーシャルゲームは通信が出来ないようなので手持ちの携帯ゲームを取り出し遊んでいる。

 とりあえずゲーム好きなだけで他のことはどうでもいいという性格らしい、話しかけて見たけど上の空でああ、うん。くらいしか返事が返って来なかった。これでは他のチームメンバーとの意思疎通など無理だろう。顔はちょっと釣り目がちだが可愛らしく女子受けしそうなのに、残念な男である。


 木場はクールビューティーという言葉が良く似合うロングストレートの女生徒だ。

 生徒会長とか学級委員長辺りをやってそうなモノであるが、本人はそういうのは興味が無いようで、よくミステリー小説を読んでる姿が見られる。彼女も周囲からは浮いている一人だ。


 そして最後に日上。リア充チームからあぶれた女生徒で、未だに才人君と一緒になれませんでしたわっ。とぶつくさ言っていた。

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