表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
43/57

43

~現在 冬~


 大きな全面ガラスの窓の向こうのイルミネーションを見つめながら、海斗はつぶやくように淡々と話す。

「俺は、後日、蓮の事を吉川さんからすべて聞きました。

蓮と彼の父親のやりとりやら、母親のお見合いの事。

彼の弟の事もすべてです。俺の想像以上に蓮は、俺の事を想っていたんだ。

何も出来ない俺は、すごく情けないやら悔しいやら自分にとても腹が立ちました。

俺は、あいつと共に悩んだり、戦ったりしたかった。

蓮の隣で、少しでも気持ちを楽にさせてやりたかった・・・。

でも・・・変える力は何一つ無かったんです。」

館内の空気は少しずつ冷えてきているようだ。

寂しい気持ちが更に身を寒くする。

海斗は鷹野から借りマフラーにフーっと息を吹きかけた。

「蓮が、アメリカに立つ日。俺は空港であいつに言ったんです。

『最初っから“あの関係”は興味本位だけだった。だから、お前の事は、忘れてやるよ。』って。」

今でも思い出すと辛い。

でも、きっとこれで蓮は、リスタート出来る。

“俺だって、蓮、お前の事を想ってるんだ。”


「でも・・・。」

顔を伏せると涙がこぼれそうだ。

「蓮のいない生活は、思った以上に俺には辛くて・・・。バスケは特に・・うぅっ・いつも蓮を探して・・・

・・・分かっているのに、パスが出せなくて・・っく・・」

何度も何度も行き交った二人のパス。

コートのどこにいても、蓮のいるとこは・・・わかっていたのに。

海斗は唇を噛みしめた。

その時、海斗の冷えた頭に大きな手が添えられた。

「ー・・鷹野・・さん」

困ったような優しい顔が、そこにあった。


「そして、君だけが時を止めたのかい?」


「いつから・・・起きていたんですか?」

「最初から。」

「全部・・・聞いて?」

「あぁ。」

鷹野は、優しく海斗の頭を撫でた。

「泣きたいんだろう?思いっきり泣いたらいいよ。」

そう言って、鷹野は海斗は抱き締めた。

凍えた身に鷹野の体温は、安堵感を与えた。

求めていたひと肌。

“もう、思いっきり泣いていい?”

「くっ・・・うわぁぁ」

海斗は、鷹野の胸を借りて泣いた。

「もう、大丈夫。もう、君は心のままにしていいんだ。」

鷹野は、抱き締めたまま、小さな子供をあやすように何度も繰り返した。


今日はとっても、がんばって更新している気がする。

そして、誤字脱字チェックが疎かに・・・。

見つけたら教えてください。(;´Д`)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ