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なろうラジオ大賞7(1000文字以下の短編)

岐阜と義父とギフト

作者: 葉山麻代
掲載日:2025/12/11

 妻がニコニコと楽しそうにやって来た。手に箱を持っている。


「どうかしたの?」

お義父(おとう)さんから、飛騨牛貰った。岐阜県の名産だね」

「飛騨牛って、岐阜なの?」

「そうだよ」


 有名ブランド牛が何県かだなんて、普段食べないからわからないや。


「俺でも名前を知っているような高級肉なんて、どうしたんだろう?」

「結婚式だかなんかのカタログギフトで頼んだら、思っていたより多かったって言ってたよ」


 へえ、よほどたくさん御祝儀を包んだのかな?


岐阜(ぎふ)義父(ぎふ)とギフト!」


 言ってみたかっただけだろう?と言う台詞を飲み込んだ。絡むと面倒くさい。


「いつ食べんの?」

「息子が今日は夕飯要らないって言ってたから明日かな?」


 そう話しながらも、妻は息子にLINEを送ったらしい。 


「うわ、肉食べるから帰ってくるって」

「なんて送ったの?」

「飛騨牛のステーキ肉貰ったよ!って送った」


 妻は「やっぱり」と言いながら笑い転げていた。


「残ってなかったら怒るだろうけど、いないときに食うわけないのにな」


 そもそも残す予定がないなら、有ることを知らせないのが優しさだと思う。


「信用ないの?」

「え?俺?」

「私は、ステーキはたくさん食べないもん」


 確かに、妻は脂がきついと言って、ステーキは少ししか食べていないかもしれない。だからといって、俺も子供の分まで食べたりはしないのになぁ。



 結局、息子は最速で帰ってきた。


「こんなに早く帰って来られるのねえ」

「ブランド牛凄いな」


 普段、残業がなくても帰ってくるのは結構遅いのだが、19時過ぎに帰ってきた。バタバタと騒がしい。


「俺の分ちゃんと残ってる!?」


 ただいまの前に開口一番それか?


「一番良さそうなのを残してあるよ」

「息子の分まで食ったりしないぞ?」


 ブランド牛は、赤身の身の旨さはもちろん、脂身が甘くてとても美味しかった。普段脂身を残す妻も、全部食べていた。息子も大満足だったようだ。

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