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6 - お料理!

感想欄などで美味しかった料理とかレシピとか教えていただければ話に出てくるかもしれませんよ!

「あ、縦に凄く長い一列の畑を作ればいちいち切り返ししなくてもいいんじゃないかな?」


この広大な土地でならできる。

いや、そんな事しないけど。

確かに楽かもしれないけど見栄えが悪い。

あと、ただ端まで移動したいときに不便。


そんな冗談を頭の中に浮かべながら無事に種蒔きも終了した。


本来こんなに色々な過程が一瞬で終わることはないけどこの特別性の種なら出来る。

あと単純に畑がまだ小さいから一瞬で終わる。

普通はねー、いま私が数時間でやった事を数週間から数ヶ月かけて行うんだけどねー。



ぐぅぅぅ......



あ。


「お腹、空いた......」


空を見上げると太陽は丁度頂上に。

お昼だ。


「ご飯作るかぁー」


トラクターから降りて家に戻る。

それにしても大きな家だ。

異世界ではこれを質素というのだろうか。

土地の少ない日本に住んでいた私からすると十分ゴージャスの類に入るのだけど。

土地の少ないって言っても北海道では土地は有り余っているけどね。

その殆どは中国人が所有していて、北海道の水を中国に持っていき「水の国、日本の天然水」とか言って売っているらしい。


あ。

そういえばここに来て何時間か経ったけど喉が渇かないな。

......いや。

渇いてきた。

あれだ。

意識すると途端に出てくる欲求。

さっきまで仕事してたから気が付かなかっただけのやつ。

湖と浄水器繋げるかー。

これはどういう湖なのだろうか。

凄い広い湖だよね。

これは断層湖かな?

奇麗だし。

さっきの狩りでいくつか視界に入ったけど他にもこの周りに湖があるんだよね。

この辺りの地形ってどんなんだろう。

山脈みたいだけど。

ここら辺は地面はへこんでいてその為水がたまり湖になったと思われる。

このふかふかの土壌も長い年月をかけてここに運ばれてきたのかな?

後々そういう事も調べていきたいな。


話が戻るけど浄水器っていくらくらいなんだろ。

多分施設の欄にあるのかな?


大型浄水場 100億円


中型浄水場 10億円


企業用浄水槽 1億円


家庭用浄水槽 3000万円


大型浄水器 200万円

交換用砂及びフィルター 6000円


中型浄水器 60万円

交換用砂及びフィルター 3000円


小型浄水器 18万円

交換用砂及びフィルター 1500円


持ち運び浄水器 5000円

交換用フィルター 500円


おお。

高いのから安いのまで。

どれを買おう。


まず浄水場はムリ。

資金的に。

というか資金的に大丈夫なのが浄水器からしかない。

それにそんな大規模なのを私一人の為に買う意味もないしね。


だからっといって安い浄水器を買っておなかを壊すのも嫌だし。

水は人間の生命を維持する上で最も重要なものだからね。

たまに使うって訳でもなく毎日毎日使うものだから妥協はしたくない。


この中で一番欲しいなって思ったのは浄水槽って書いてあるものだ。

浄水場とかはとにかく量を生み出すものではないだろうか。

そんなに多い水いらない。

いや、畜産始めたら別だけど。

毎日大量の水が必要になるけど。

といってもまあ、それでも浄水場を一つ建てるようなものでもないけどね。

乳牛なら毎日100リットル。

後で畜産もやりたいからいつかは大きめの浄水施設も買いたい。

それまではどうしよう。

下手に高いのを買ってしまって、それで乳牛用に足りないってなったらまたどうせ大きなものを買わなきゃいけないんだし取り敢えず安いのにしておいて乳牛と一緒にもっといいの買おうかな?

だけど畑と家畜を私一人でいっぺんにできるわけない。

そうなるとそんなにたくさん家畜を買う訳でもないから大きな施設ではなくてもいいかな?

今買えるので一番高いのは200万円の大型浄水器っていうのだけど。

いくつかのタンクがパイプでつながっているような見た目で大きさは大きめの冷蔵庫二つ分くらい?

次に安い中型っていうのは昭和の洗濯機くらいの大きさ。


あれかな?

浄水槽っていうのはアパートとかにあるやつかな?


うーん。

取り敢えず私一人なら中型の奴で十分そうだからいったんそれを買っておいて、またもっと大きいのが必要になってきたら買い替えるっていう方向でいいかな?

六十万円くらいなら損しても嘆くほどじゃないし。


そんなことで購入。


中型浄水器 60万円


銃は安さで選んだのにいいのかって?

いーの!

何よりも生死に直結する要素なんだから。


砂は七ヶ月から九ヶ月くらい使ったら交換したほうがいいらしい。

こういうライフラインもしっかり整えていかないとねー。

キッチンとかお風呂とか家の中の物はどうやら太陽光発電でどうにかなっているらしいけど。

それでもトラクターは軽油で動いているし。

まあ、馬力が足りなくなって来たらガソリン車に乗り換えるつもりだけど。


まあ取り敢えずそんな事はどうでもいい。

飲み水は確保できた。

という訳でー。


ストレートグラス 1000円


グラスを購入!

そして買ったグラスを蛇口の下へ―。


きゅっ


じゃー


水だー!


ごくごく


うむ!

おいしい!

さて、喉も潤ったところでー?

私はお腹が空いたのだー!


という訳でご飯を作っていきます。

まずキッチンに移動!


「おっとっと!」


ん?

何だろう。

キッチンで何かに躓いた。

まいっか。


材料は先程獲った謎牛。

ずっと逆さに吊るして置いたので血抜きはもう終わっています。

しかし残念な事にこれは獲ったばかりの肉。


「多分美味しくはならないだろうなー」


暫く熟成させて置かないと肉はやわらかくならない。

獲ってすぐだととても食べられたもんじゃない。


「でも熟成されるまで待ってたら私のお腹が減りすぎて穴が空いちゃうから取り敢えず食べないと」


取り敢えずどんな料理を作るかは一度焼いてみてどんなものか調べてみてから考える。


「という訳でフライパンを購入!」


フライパン1100円


ついでに油も購入!

調味料(農産物由来の物は価格十倍)ってなっているのは農産物由来の調味料は自分で作れってこと?


でも背に腹は代えられない。

サラダ油を購入!


サラダ油3000円(300円)


サラダ油に3000円......

高い......

これは早く大豆を収穫して自分で作らなければ。


ではまずフライパンに油を敷きます。

続いて部位とか気にせず適当に肉を少し切って焼きます。


じゅわぁー


焼色がついてきたらそのまま口にイン!


「熱っ」


もぐもぐ。


っつ!?


「や、柔らかくて美味しい...!」


なにこれ!?

どういうこと!?

予測に反して凄く柔らかいんですけど!

調味料もなにも振っていない肉単体の味だけでここまで美味しさが感じられるなんて......


「ただ焼いただけでこんなに肉汁がじゅわっと......」


なんか今日、私驚いてばっかりだなー。

異世界に来ても驚かなかったのに。

何でも獲ったばかりなのにこんなに肉が柔らかいんだろう?

ダメだ。

これも考えたって分からない類のものだ。

これはもう、ただ焼くだけでもいいのでは?

いや。

そんな事はしない。

一流の料理に仕立て上げてやるっ!


という訳でステーキだー!

果たしてステーキは一流料理なのか?

ま、いいや。

まずロースと思われる部位を切り離す。

こいつ体の殆どを肩って言ってもいいんじゃないの?

そうしたらー、脂身と赤身の間を......

はっ!

脂身が無い!

全く無い!

もしかして、と思ってあたりの地形を思い出す。

そういえば穀物とか一切野生では育ってなかったっけ。

草しか食べてないのかー。

いいじゃん、脂肪分がなくて高タンパク低カロリー。


では赤身の方のすじに八箇所ほど切り込みを入れる。

脂身がないので筋がどこにあるか分かりにくいが適当に切る。


十分柔らかったけど、それは獲ったばかりの肉にしてはという文が後ろに続くのであって、分厚いステーキにするならもう少し柔らかくしておかないとやっぱり硬い。

そうしたら包丁の裏側で......

あ。

調理にナイフ使っちゃってた。

包丁を購ー入!


包丁2000円


なんか積層構造を持った特殊な合金とかかいてあったから買った。

あれだ。

私水素水って書いてあったら普通の水でも買っちゃうような感じの人だから。

うっかり買っちゃった。


そしたら今度こそ包丁の裏側で肉を叩いていきまーす。

程よく肉が広がったら塩胡椒を肉の両面に少々。


塩60g 100円

粗挽き胡椒20g 900円(90円)


......胡椒も育てねば。


塩胡椒を撒いたら手のひらで馴染ませる。

それが完了したらフライパンにサラダ油を大匙2杯しく。

バターも必要なので購入!


バター200g 5000円(500円)


ああー、もうっ!

ホルスタインもいつか飼わないとっ!


バター30gをフライパンへ。

バターが焦げないように中火でフライパンを熱します。

バターが溶けてきたら肉を入れまーす。

表にする面を下にして焼くよ。

肉を入れたら火は強火にしましょうー。


そのまま三十秒ほど焼き続けるよー。

焦げ付かないように肉を揺すりまーす。


じゅわぁー


三十秒経ったら肉を裏返して更に三十秒焼くよ。

火は強火のままねー。


じゅわわわぁー


更に三十秒経ったら火を弱火にしまーす。

そしてまた三十秒ー。


じゅー


三十秒弱火で火を通したら火を消してここでワインをとうにゅーう。

余熱でアルコール分がある程度飛んだら肉を取り出すよー。


「出来上がりっ!」


付け合せとか何も無いからもうこのままお皿にのっけちゃう。

家具の欄からお皿とフォーク、ナイフを買ったよー。

あとついでに箸も。

お肉が大きいので大皿です。


大皿 5000円

ステンレス箸 1000円

ナイフ 1000円

フォーク×2 500円×2



テーブル忘れてた!

買いまーす。


モダンなテーブル 50000円


食卓について......


「いっただっきまーす!」


ん!

すっすっすっとナイフが入っていく。

凄い柔らかいなー!

切り取られたお肉はその断面から美味しそうな肉汁を滴らせている。

それと同時に香ばしい薫りを放ちながら白い湯気が空気に溶けていく。

溶けた薫りはそのまま私の嗅覚を踊らせる。


もぐもぐ。


っつぅ~~~!


「美味しい!」


外はしっかり焼けているのに中は鮮やかな赤色!

お肉の味がしっかり!

胡椒もいい仕事をしてるっー!

お肉にまぶした粗挽きの胡椒はお肉をかむたびにバチッっと弾けていいアクセントを生み出す。

油っぽさはあまりなくて、筋も一切感じられない。

切り込み入れる必要が無かったほど!

噛み応えがいい。

すごくいい。

だけど硬いという訳ではなく何度も言った通りにやわらかい。

脂肪は全くなく美しいまでのまっさらな赤身だけれどもその食感はまるで霜がおりたかのように柔らかだ。

丁度いい弾力が残りつつも柔らかく、噛めば噛むほど、肉の旨みが、肉汁いっしょにじゅわ~っと口いっぱいに広がって!

溢れ出る旨味を伴った肉汁。

それが引き連れてきたのは何も旨味のみではない。

お肉の内部に秘められた少量の脂は肉汁に乗って口いっぱいに広がる。


「幸せ!!!」


そして迫って来るとある欲求。


「米を、いつか絶対に育てよう」



+現在の資金 9025000円+


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