58 - 信じてもらえた
多分しばらく定期更新できないと思います。
ストックが完全にゼロになって、何とか書いたのを順次投稿していっている状態ですので。
あ!
そういえばこれ持ってきてたんだった。
「あの、これ」
そう言って私はリュックの中から城跡で見つけた光る石をレイチェルさんに見せた。
「ん? なになに? ...ぶっ!」
レイチェルさんはその光る石を少し見ると突然お茶を吹きだした。
「プラティストーン!」
え?
そんな驚くほど大層なものなの?
それ。
レイチェルさんはハッと我に返ると辺りを気にしながら光る石を手で隠し私に返してきた。
「...君が山脈の向こうから来たってことは分かった」
どゆことですか?
何故それで納得できる!?
この光る石っていったい何なん!?
「あー。 こういうことは迂闊に聞くもんじゃなかったね。 僕はどうすればいいんだろう。 取り敢えず君を大統領か参事会議長、あるいは国王陛下の所に連れていけばいいかな?」
そんなに大事になるんですか!?
光る石出さなかったほうが良かったかもしれない...
こんなことになるのなら適当な嘘でもつくか、それとも最初っから断っておけばよかったかな。
あ、適当な嘘だとバレるんだったっけ。
「ごめんなさい、実はこれ拾ったもので私のではないんです」
まあ一応このことも言っておこう。
なんか大統領がどうとかって、盛大に誤解されている気がするし。
「あ、そうなの?」
「はい。 古い城跡で見つけたもので」
そう言うとレイチェルさんは表情が動かなくなり、しばらくして天を仰いだ。
「ん? んー? ちょっと混乱してきたな。 一つずつ聞いていっていいかい?」
「どうぞ?」
「まず君はどこに住んでいる?」
「山脈の向こうです」
「山脈の向こうには君の他にどれくらいの数の人がいる?」
「私が知る限り私一人です」
「プラティストーンを見つけたときはどんな状況?」
「散歩に行ったら城跡を見つけて、そこを探索していたら見つけました」
レイチェルさんはそれを聞いてしばらく黙り、しばらくして口を開いた。
「なるほどね。 全くわからないということがわかったよ。 っていうかなんで君は山脈の向こうに一人でいたの?」
「...?」
黙って首をかしげる。
これは素直に答えたくないのだ!
だけれど嘘をつくこともできない。
「はー。 まあいいや。 これ飲み終わったら市役所か州庁舎に行こうか」
「え? 何でですか?」
「身分証明書、いらない?」
「あ! いります!」
その後もいろいろな話をした。
まあ当たり前だよね。
そんなに早く話が終わってしまったら何でカフェなんかに入ったのかという話。
だけれど「プラティストーン」についてのこととかは詳しく聞くことはできなかった。
んでまあいろいろ異世界トークしてたんだ。
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