40 - ご飯食べながらぼーっとする
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あ。
それなら見晴らしのいいところに留まっている鳥を観察すればいいではないかー!
なんと完璧な考え!
私って天才!?
木に留まっている鳥は見つからない。
動いている鳥は追えない。
なら動いてもいないし隠れてもいない鳥を観察すればいい!
つまり鴨!
優雅に泳いでいる姿を覗かせて頂こう!
二匹の鴨がすいすいと水の上を走っていく。
あ、顔を水に潜らせた。
え?
そのまま体の上半分を完全に水に沈めちゃったけど?
何やってるの?
水中にある餌でも取っているとか?
あっち行ったりこっち行ったり。
しかし君たち運が良かったねー。
明日以降に会った鳥は皆撃ち落とされるっていうのに。
今日分の食料は持ってきているから今撃ったりはしないけど
◇
ピピピピ!ピピピピ!
タイマーが鳴った。
お米が炊けたぞー!
クッカーのふたを開ける。
かぽっ
すぐに真っ白い煙が立って私の顔を覆う。
「炊き立てのいい匂いだー」
おお!
つやつやしてる!
でもちょっと水が多かったかな?
粘度が少し高い。
まあこれでもおいしいけどねー
硬めのお米も柔らかめのお米もどちらも好き。
っと、米が覚めてしまわないうちにカレーの方も温めなければ。
米を焚いたクッカーとは別のクッカーに水を入れて再びあたためる。
カレーをチャック付ビニール袋に入ったままクッカーに投入!
「はーやーくー火ー通らないかなー」
湖の鴨を眺めながら待つ。
しばらくするとクッカーの底からぷつぷつと気泡が上がってきた。
んー。
水が沸騰するくらいならそろそろいいんじゃないかなー。
てことで取り出す。
「あつっ!」
素手で取り出すべきじゃなかったね。
でも今更何かできるわけでもないので我慢してお米の上までもっていく。
そのままチャックを開いて―
お米の上に掛けまーす。
「レトルトカレーの完成でーす」
そしてそのままいただきまーす。
もぐもぐ
◇
フォロローフィーヤー!
鹿の鳴き声。
エレクかなー?
これを聞くとうっかり狩りの時間が始まってしまいそうである。
これは警戒している鳴き声なんだけれどね。
丁度風下の方かな?
そんなに心配しなくても今日は君たちを仕留められるほどの威力を持った銃は持っていないよ。
フィーユ!
ん?
また鹿の鳴き声?
その声の方向を向いてみるとまたしても牡鹿の姿が。
水を飲みに来たのだろうか。
っていうか暗くてよく見えなきなってきた。
さっきの雄との距離も結構近い。
ちなみにさっきの雄は現在普通に水を飲んでいる。
あれ?
あなたさっき私に向かって警戒の鳴き声放ってきませんでしたか?
なに何事もなかったかのように水飲んでるの?
そしてもう片方の雄も何仲良く他の雄と一緒に水を飲んでるの?
普通動物の雄って争ったりとかしないの?
雌の取り合いとかでなければ別に争ったりはしないのかな。
でもどっちも結構な数の雌を侍らせてますけど。
それにしても雄と雄かね。
「リア充かな?」
別に私は腐ってないけどついそうコメントしてしまった。
うちの高校にもそういう感じのリア充が少しいたけど。
男子校とか女子校とかだとそういうのももっと多いのだろうかねー。
ちなみにそっち側じゃない異性同時の方のリア充も沢山いた。
結構学校内でも親しげにしていて充実していない人たちから呪いを受けていたけど。
でも私リア充見ても爆ぜろとか思わないんだよね。
なんか微笑ましくなるっていうか。
近所のおばちゃん感覚で接している。
自分自身がそういうのに興味ないからかな。
私の三大欲求は食欲極振りだから。
寝るのは...好きだけど、農家やっているとまともに寝ていられないからなー。
ごはんを食べていると辺りは完全に暗くなってしまった。
食べ終わり、クッカーを水で洗う。
スポンジで擦って終わり。
洗剤も使わない。
なんかあんまり油とか落とせている気がしないけれど。
でも洗剤を湖にそのまま流すのは嫌だからこれでいいかな。
出来るだけ環境に害を与えたくないし。
自然から動物が減っていくのはなんか寂しいしねー。
あと食べ物が減る。
これ大事。
美味しい食材が減っちゃうと私は泣いてしまう。
ここの世界どうだか知らないけど。
なんかおいしい魚とかいるかなー。
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